「いきものたちの黙示録」Flow 青樹礼門さんの映画レビュー(感想・評価)
いきものたちの黙示録
何がすごいか。
セリフなし。
擬人化なし。
これはネイチャードキュメンタリー?
否、スケールの大きなスペクタクルドラマの醍醐味!
大洪水がおこり、陸地は海に沈んだ
生き残った黒猫、犬、鳥、猿、カピバラが
一艘のヨット、旅の道連れ。
あらゆる波乱、困難のなか、ぶつかり、よりそいながら、したたかに生存していく。
動物はいまこの一瞬を生きるために生きている。
人間は、いまを生きること以外に余計なことを考える。
明日明後日を憂うから、それが不安、掠奪、戦争になる。
見ているあいだは、ハラハラドキドキ。終わって、安堵、そして、なぜか涙が。
祈りが込められた作品。
シナリオも練り上げられて、
圧巻のカメラワーク、音響、
驚異の視聴覚体験。
とにかくすごかった。
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