劇場公開日 2025年3月14日

「ラトビアのアニメ映画 一匹の黒猫の目線で、初めから終わりまで描かれ...」Flow woodstockさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ラトビアのアニメ映画 一匹の黒猫の目線で、初めから終わりまで描かれ...

2025年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

ラトビアのアニメ映画
一匹の黒猫の目線で、初めから終わりまで描かれた動画。

現れるのは、猫さん一匹と、他の様々な動物のみ。
人間の面影は皆無、言葉も皆無。
建物や、かつて使われたであろう部屋や道具類があるぐらい。

世界中が洪水で沈みはじめ。
猫らしく、最初は孤高だったものが
他の様々な動物と、追いかけられたり、助けられたり、
仲間意識が芽生えたり、警戒したり、去られたり etc.

生き延びてゆくための逞しさ、圧巻。
ふだんの私的な悩みが、小さく安っぽく見えてきました。

誰(どの生物)に寄り添うかで、見える物事がまるで違う印象です。
再び観にいかねば。

あとでパンフ冊子を読んで驚いたこと、
OSS(オープンソースソフト)の動画ソフトですべてつくられたとか。
お金をかければ良いってものではないですね。

(以上、初回鑑賞 2025.03.17 シネプレックス幸手)
(以下、追記 : 2回め鑑賞 2025.06.10 109シネマズプレミアム新宿)

109シネマズプレミアム新宿さん
音楽的な映画 "ではない" 作品めあてでの来訪は、今回が初めてした。
オスカー受賞作の特集企画で。

音の良さ・精緻さが、思った以上で、ただ驚嘆。
まるで本当に森や船上にいるかのような聞こえ方。
音の出始め-抜け方-残響、すごいの一言。
例えがあっているかどうか、郷里の田舎の山奥で、実際にこういう木々のガサガサ音、池や沼のボチャン音がしていたよう…とでもいうか。
匂いや空気 (風,温度,湿度) だけは、さすがに無しでしたが。
違いがそれしか浮かばないぐらい、没入感がすごい鑑賞体験になりました。

二度めだからこそ再確認できたこと、
同行者への親切、猫さんだけでなく、犬さん鳥さんらも、尊く神々しく見えてきました。

woodstock