「動物たちは無邪気で素直 見え方はきっと人それぞれ」Flow 路傍立石さんの映画レビュー(感想・評価)
動物たちは無邪気で素直 見え方はきっと人それぞれ
リアルではなく間違いなくファンタジー
でも自然と納得してしまいそうなリアル感
映像も、CGで描かれる動物たちのしぐさや演技もそういった部分に一貫したものがあるように感じられた
そうして描かれる動物たちは、一切の言葉を発さない
鳴き声は上げるし、抑揚などである程度の気持ちは伝わっているかもしれないけれど、言語的な意思疎通は出来てないと思う
だからこそ(彼ら自身はそういう風に意識さえしてないだろうけど)彼らは、行動で全てを示す
そこに小賢しさはなくて、怒るとき、攻撃するときでさえ悪意のようなものは見えず、とにかく素直で正直だ
それがなんとも言えず心地好い
言語的な説明だって当然ないし、原因を究明したり解決したりしようとすることもない
だから、想像する余地が大いにある
ここはある程度好みが分かれるところもあるかもしれない
想像力の働かせ方によっていろんな見方ができるし、その見方によって見えるものさえ違ってきてしまいそうだから、ある種の鏡みたいなものかもしれない
近しい人といっしょに、見終わったあとでそれぞれの解釈を語って答え合わせをするのが楽しそうな映画、というのはけっこう貴重な気がする
上映時間は比較的短めだけど、説明で冗長になる時間が一切存在しないので充分な満足感とともに視聴を終えることができた
あれこれ語ってはみたけど、とにかくヘビクイワシさんがカッコいいんだよなぁ……
コメントする