くまをまつのレビュー・感想・評価
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少年の夏休み映画、ではない
夏休みに親戚に預けられた少年のジュブナイル映画、の皮をかぶったアニミズム映画。脚本や過去の記憶が並走する多重的な世界観、モノを作る人間にはひどく刺さる問いかけ、そこで右往左往する脚本家、を見つめる少年、を見つめる映画。
カメラと音響の良さも相まって、忘れ難いサマーマッドネス。
奪う側と差し出す側
謎めいたタイトルに惹かれて鑑賞したが、残念ながら自分にはハマらなかった。
基本的に、登場人物の情緒や行動が理解できない。
導入ではややこを苦手に感じてそうな雰囲気だったのに、下の名前を呼び捨てるタカシ。
姉の子を預かっておいて、洗濯物干しを任せるだけでなく完全に放置してしまうややこ。
報酬はなく、過去のしがらみもあるのに片道2時間かけて朗読に来るとも。
「踏み込むな」の次の登場で「いつでも戻ってこい」と言う幸雄。
というかなんで爺ちゃんの家の隣人とそんな親しいの?
ややこの実家からは「電車を何本も乗り継いで」来るような距離のハズでは。
話としても中盤がかなり退屈。
現実の過去と脚本の中と夢と幻想と…それらの区別が曖昧で、それがそこまで効果的にも感じない。
罪悪感はありそうだったが、許可なく他人をモデルに脚本を書くややこは不快。
(しかも恋人には絶対バレるだろうに)
タカシがミラーを壊した件も衝突のキッカケにすぎず、わざわざタカシを落とさなくても出来たでしょ。
しかもすぐに何事もなく会話するし。
尚美が出たあたりからは少し面白くなったし、かなり綺麗なカットもいくつもあった。
祖父の記憶とかともの本名とか、面白くなりそうな要素はあるけど、上手く纏まってない印象。
女の子の存在意義もよく分からなかった。
料理の感想を訊かれて「大丈夫」と答えるタカシには笑った。
キリンは着てたけどね
石川県の田舎の村にある死んだ祖父の家で暮らし始めた脚本家のややこと、母親が海外出張の間の2週間そこに預けられた甥っ子タカシの話。
ややこがその家で暮らし始めて約2ヶ月後、タカシが預けられて始まっていく。
祖父の日記を引っ張り出して、そこに書かれていることを調べつつ、それをネタに映画の脚本を執筆したり、タカシを脚本の中に登場させたり、不思議なユメや70年前の秘密を交えつつ、タカシとややこの関係の変化と機微をみせていく物語で、面白かったのは主に朗読される脚本という…。
隣人の踏み込むなーもトモの謝るなーもお前が話しの流れ作ったんだろうがと違和感バリバリだったし、過去の恋愛からの流れは正直どーでも良かったし、本編とファンタジーの展開とまとまりはイマイチだったかな。
私はもう思い出せないことばっかりだ
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