「どうすればよかったのか?答えよう!原一男監督に撮らせれば良かったんだと思うYO!」どうすればよかったか? 病人28号さんの映画レビュー(感想・評価)
どうすればよかったのか?答えよう!原一男監督に撮らせれば良かったんだと思うYO!
宣伝で、統合失調症を患った姉を入院させずに自宅に監禁したという、おぞましい予告編でインパクト充分のこの作品。原一男が監督していれば、名作になっていた筈なのだがー?!
さぞかし、患った姉が暴れるサマを身内にしか撮れないカメラワークで地獄絵図が繰り広げられるに違いない!と、ワクワクしながら、鑑賞していたが、特に監禁されていなく、お母ちゃんが入院で留守の時は、朝食を作っちゃったりする...?
愛のエプロンのインリンの手料理のような、シロモノを期待していたら、おかずが少ないだけで、ふつーの朝飯だった。どんどん、悲惨な料理になる展開を期待していたら、料理は一回だけで終了。
ならば、動いている姉を執拗にカメラは追ったりはせずに、通院の約束をしたが、断り状を書いて通院を拒否するも、その文章は画面には映らない。意外に達筆だったら笑えるのに何故、文章を映さないのか?
両親にインタビューをするも、何故、姉を病院に入院させずに、自宅に軟禁するのかを問い詰める事はせずに、両親から、
貴方の映画は面白そうだねぇー。
と、言わせる。まぁ、親は息子の習い事をdisる事はあんめぇよ?
統合失調症に罹った実の姉を題材にドキュメンタリーを撮るという鬼畜としか思えない企画を思いつくわりには、執拗にカメラで姉を追いかけたりしない。
冒頭から一時間経って、ようやく姉がキレて来客をdisって、自分の部屋に入っても、喚いているが、カメラは姉を追わず、見ざる、関わらず。ミザリー、言わざりー、聞きざりー。
今年は自分の作品が原因で、国から矢をもて追われる監督がいたが、この作品には表現者としての覚悟を全く感じない。ヌルい仕事してんじゃねーよ!?
この映画を見る時間で、悪い夏を見た方が良いです。悪い夏のラストのあのシーンは、アノーラの後半なみに面白かとです。近々、レビューをうPするから、待つがよい!!