「ちゃんと「映画」だ」どうすればよかったか? YasuGuitさんの映画レビュー(感想・評価)
ちゃんと「映画」だ
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個人の雑感です。話題になり近所の映画館でも上映されることになり、久々にシアターでの鑑賞。平日昼間、スクリーン3キャパ60程度で8割ほどの入。かなり壮絶な映画なんだろうと身構えるが、前半は想像以上に淡々と何事もない家族の風景が進む。
必要最低限のナレーションはいあるものの、ドキュメンタリーにありがちな余計な説明がなく、お父さんの喋る言葉も聞き取れないのだが、不思議と退屈ではなく、緊張感もあり引き込まれる。お父さんの家はすっごい金もちだな、とか、お姉さんとても美人だな、髪の毛がクシャクシャで若いときの戸川純みたいだなぁ、とか思いながらじっと見る。還暦でもまだ美人。普通に世に出てればさぞモテただろうなぁ。
投薬であっさり症状は改善するのだが不思議と「ほらだから早く見せてればよかったのに」という感情にはならず、全てがこれはこれで良かったのかもとさえ思えてくる。葬式のシーンではこらえきれず号泣、周りの人たちも泣いてた。そしてエンディングロール後の車内からのお姉さんの手を振る姿でまた号泣。一度も退屈しなかった。これは日曜の昼テレビでやってるようなドキュメントではなくちゃんと「映画」になっている。(面白かった〜)っていう感想ではないが、久々に心が何かで満たされた。
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