劇場公開日 2024年12月7日

「精神分裂症から統合失調症へ」どうすればよかったか? まーくんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0精神分裂症から統合失調症へ

2025年2月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

統合失調症の治療が確立され始めたのは1950年代からで、それまでは発病者への差別はおろか家族への差別もあり、姉弟すら結婚が破談することも希ではなかった時代だった。
現在では治療も進歩して発症者の多くが社会復帰し、社会的な支援体制も確立しつつある。

発症した長女は、ひどい自傷他害は見受けられず家族からの虐待もない。
比較的穏やかな暮らしが想像された。

監督である弟は被害者であると思う。
多感な時期に優しかった姉が変貌し、日々生命の危機を感じながら暮らすストレスたるや、想像を絶する。
障害者がいる家庭のいわゆる「きょうだい問題」をまともに受けてしまった弟。
監督としてこの映画を撮ったことで、折り合いがついたことを切に願う。

もう少し早く治療していれば…。

まーくん