「ドキュメンタリーとフィクションの融合」どうすればよかったか? natsさんの映画レビュー(感想・評価)
ドキュメンタリーとフィクションの融合
両親が頑固で頑なに治療を受けさせず、人生を棒に振った姉の物語。画面は完全なドキュメンタリーのようだが、フィクションの部分が散りばめられている。事実ならおかしなところがちらほらあるが、そこはフィクション(脚色)なのだろう。
基本的には弟(監督)なら、どうすればよかったかというと、姉のことを思うなら両親を説得しようとせず姉を自ら受診させればよかった。ほとんど犯罪者のような父だが、映像を記録させているので本人は悪いとは思っていなかったのだろう。また、姉は医学科在学中に発症して奇行を起こして錯乱しても一切治療は受けていないので、卒業どころか進級もできるはずがないのに、卒業できたという設定。さらに悪化してもうろくに意思疎通もできなくなった後、両親が娘の希望を聞く交換条件で医師国試を受けようとする。もちろん、受かるわけはないが、そもそも医師国試を受けるためには精神機能に障害なしという医師の診断書が必要。治療せず10-20年も放置してろくに意思疎通もできない者に、異常なしの診断書を書く医者などいるはずもないので、試験以前の問題である。肺がんの末期を診断されてから、闘病もせずに長生きしているのも不思議である
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