「ZOK」市民捜査官ドッキ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ZOK
実話を元にした作品で、何かと話題の闇バイト詐欺に騙された主婦が闇バイトの青年と協力して元締めを探しに行くというスリル満点の作品でした。
火事で家が焼けてしまい、今すぐにでもお金が必要なドッキがあれよあれよと言わんばかりに騙されてお金を取られる様子はそんなバカなと思いつつも、忙しなくしている時にはなりふり構っていられないというのも分かるなとなってしまい観ていて辛いところがありました。
闇バイト先でこちらも辛い目に遭っているソン代理もなんとか逃げ出さねばというところで過去に騙したドッキに電話をかけていくという現実でも相当リスキーなことに挑んでいく2人は応援したくなります。
数少ないワードでなんとか辿り着こうとするドッキと、命の危機がありつつも写真を撮ったりメールを送ったりするソン代理の行動にはハラハラさせられつつも、ドッキの行動力の高さと同僚たちのファインプレーも合わさってソン代理のいる場所へ近づいていく様子は嬉しくもありつつ、ヒヤヒヤもしつつで見せ場たっぷりでした。
ソン代理含め闇バイトのチームが元締めに一斉に襲撃された時は後がない…とヒヤヒヤしましたが、刑事とドッキが手を組み追いかけていく様子は胸熱でした。
必死の訴えが感情を揺らしまくるってのも相まって何とか間に合ってくれ〜!と食い入るように観ていました。
終盤の空港のシーンは手に汗握るものがありました。
何事も諦めずに前を向き続けたドッキの姿勢が逞しかったですし、スカッとする展開を最後に持ってきてくれて報われた〜って気分になりました。
刑事そこでそれはやりすぎだ!と思いつつもモヤを晴らしてくれて良かったです。
映画的な脚色もエンタメへの昇華を見事にこなしていて良かったですし、実話をなぞったらそりゃ重い話なんでドシっとくるものが多かったと思いますが、刑事とのやりとりだったり、仲間たちとの掛け合いだったりで面白くしてあったのがとても良かったです。
エンドロール後のその後のお話はまだまだ未解決な問題が多いんだなと肩を落としましたし、それでも前を向くドッキのモデルの方のいき方には関心しかありません。
改めて韓国映画のクオリティの高さに舌を巻いた一本でした。
どうにかこういう詐欺は減ってほしいもんなんですが、企てる奴らがいる限り終わらないジレンマは尽きそうにないです。
鑑賞日 12/16
鑑賞時間 18:30〜20:30
座席 G-4