配信開始日 2024年10月25日

「ドキュメンタリーというジャンルだが半分は再現ドラマで、その再現シー...」イベリン 彼が生きた証 ナイン・わんわんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ドキュメンタリーというジャンルだが半分は再現ドラマで、その再現シー...

2024年11月24日
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鑑賞方法:VOD

ドキュメンタリーというジャンルだが半分は再現ドラマで、その再現シーンをゲーム映像で作り、声優に語ってもらい表現している。
完全なドキュメンタリーでは無い事を否定してる訳では無い。25歳で亡くなったノルウェーのゲーマー、マッツ・スティーンの行動とそれを支えた家族の絆を描きつつ、そして彼が影響を与えた数々の実在の人達の証言とキャラ設定を見せる。
観てて どうしても思い出したのは『光のお父さん』で、コッチは無表情なゲームキャラで こちらから心情を察っして行く感情移入が有り、今作はキャラの表情を巧みに造り込んでいるので製作者の意図に引っ張られる。
どちらの作品も欠点は無くて「実写表現」と「CG表現」が巧みだと思う。
今作は実話なので観てて至る所に重要ポイントがあった。
こんな体に産んでしまった親の気持ち、外に連れ出して楽しんでもらいたい思い、家の中にこもって欲しくない家族の努力、ゲームに対して大きく反対しない決断、家族の結婚、そしてマッツがゲームのIDとパスワードを書き残した事。息子がこの世を去ったことをインターネットの住民に告げる決断をした事。
息子は狭い世界で生きていた訳では無かったのだと気付き、映画化に至った経緯とベンヤミン・リー監督の着眼点がいい。

ナイン・わんわん