白雪姫のレビュー・感想・評価
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違和感をあえて解釈するには
私は観た映画になんとしてでも高評価をつけたい主義なんですが、正直、この「白雪姫」は5点満点をあげるにはちょっと辛い。ならば、レビューを書かずに済ませれば良いのですけど、いろいろ悩ましくも興味深いことがありましたので、ちょっと考えたいと思いました。
前半、まずは新しいお妃様が登場する経緯から、自らの美容と富国強兵のために、白雪姫そのひとや国民を虐げる圧政。例の魔法の鏡を除けば、非常に現実的な説明。旧作アニメ版と違って、怒りに満ちた様子で下働きに勤める白雪姫の強面が印象的。
でも次。外に出てリンゴ狩りをする白雪姫はガラリとイメチェン。旧作アニメのお姫様ルックを彷彿とするドレスに衣装替え。そして原作通りに話は進んで森の闇に逃げ込み、七人のこびと達との出逢い。つまり、現実から急激なファンタジーへの転換。
ようするにそのファンタジー路線への変わり身に違和感があるのですが、これってそもそもの原作の童話「白雪姫」の根幹であるといえるかもしれない、というのが私の説です。起承転結的に話の筋を構成するなら、
「現実世界でお妃様に殺されかけて」→「ファンタジー世界に逃げ込んで」→「七人のこびと達に助けられ」→「王子様の救命措置でハッピーエンド」、更にあえて例えるなら、なろう小説で人気の異世界もの。不思議の国へ迷い込んだアリス、助けた亀に案内された竜宮城。
これなら、お妃様が老婆に化けて潜入したのも説明がつきそうです。この映画では強力な兵士達をかかえているのに、なんでわざわざ魔法の力?で醜くく身をやつして、自らの手で押し入らなければならないのか。そこのところに、自らも異世界へ押し入るための手段だったとすれば、違和感なく話が流れそうな気がする。
この考察は、ディズニー様に「こうすればよかったのでは?」という話ではありません。「この解釈だったらなんとか理解出来るかな?」という、自分が消化するための脳内整理です。ただ、それだけです。
そして、旧作アニメ版と違って、結末は白雪姫の叛乱が成功し、みんなで楽しく歌って踊ってハッピーエンド。近年のディズニーらしい終わり方。旧作アニメ版の王子様要素はどこへやら――でも、あえていうなら、個人的に旧作アニメの顛末にちょっと都市伝説っぽい怖い考察を考えていたのです。麗しい王子様に連れられて輝かしいお城へとご案内。そんな終わり方ですけど、王子様というご身分にしては白雪姫と二人きりであまりにも旅路が寂しすぎる。これをあえて解釈するなら、本当は王子様は白雪姫のもとに舞い降りた天使様で、本当はキスで助命をしたのではなく、絶命した白雪姫を天国へと道案内したのでした、という印象を抱いたのですが、それは私だけでしょうか。
この実写版の結末は、王国にはちゃんと国民もいて、そして白雪姫もどこぞの王子様に連れ去られることなく、一緒に幼い頃から過ごした人々とハッピーエンド。これぞ本当の実写版ならぬ現実版のあるべき結末とディズニーが結論づけたなら、(私の個人的な旧作の印象を払拭した)一つの正解と私も想います。
今回、お妃様とのラストの対決シーンがいいですね。あえて白雪姫に武器を手渡すお妃様のやりくち。自らの危険を顧みず、相手の手を汚させようとする狡猾ぶりは流石。そして決め手となったのは国民ひとりひとりをちゃんと覚えている白雪姫の民を思う気持ち。良きお姫様、指導者のあるべき姿とはなんなのか。これもまた、ディズニー様の良い答えだと思います。
・・・でも、やっぱり「王子様」要素は欲しかったなあ。今時は「王子様といつまでも幸せに暮らしましたとさ」っていう童話の締めくくりは、女の子の夢では無くなったんでしょうか。それこそが「白雪姫」「シンデレラ」「美女と野獣」などの童話の真骨頂だと思うんですけどね。今日、小さい女の子がパパに説明を受けながら劇場に見に来ていたのですが、納得できたのかな。
そして、鏡に取り込まれるお妃様の顛末。これなら復活する展開にも出来そうですが、無理ですか? 次こそは勝利を目指して頑張ってくださいね。
さて、今回の映画に関して公開前からずいぶん物議を醸していたようです。なんだか面白かったのでついついYoutubeの動画などを参照してしまい、今回の映画の鑑賞に色眼鏡で見てしまいそうで怖かったのですが、どうだったのか。これが満点を付けられない理由になってたら自分でも悲しい。でも、この問題は人ごとみたいに笑ってみているのが良いと思います。そりゃあ、日本の業界も騒がしいのと同様、世界中の業界でもいろいろあるでしょう。それでもこうして作品が出来ていくのだから、ある意味、人の力は偉大です。
今回、珍しくエンディングのスタッフロールは背景色が真っ白でした。それだけでも明るく爽やかな気分になれる。そして話題のレイチェル・ゼグラー様のみならず、驚くほどの多くの人が名を連ねています。とても白雪姫のように把握しきるのは無理でしょう。皆様、お疲れ様でした。また良い映画をよろしくお願いします。
(追記)
もう一度、結末に関して改めて考えてみたのですが、何故、「民と歌って踊ってハッピーエンド」にしたのだろうか。
童話の内容は時代と共に変化する。「本当は怖かった白雪姫」などとありますが、子供達に語り継ぐため、残酷さを和らげるなどして時代に即して改変されていく。
では、「王子様と何時までも幸せに」というエンディングはなんだろう。ハッピーエンドにも色々ある。幸福の価値観は人によって違うもの。「王子様」を幸せとするのは、「貴族的な贅沢な暮らし」が幸せであるべきという考え方。現代的にいうならセレブな生活への憧れ。
ディズニーはそこに改変を施したのだろうと思います。「民と共に幸せを分かち合う喜び」というのが良き王国、良き思想、それを幸せとすべきだ、という。昔の王家貴族様が偉い時代は終わるべきだ。民の幸せが正しいのだ、という。
現代なら、ましては民衆である我々にとって「そんなの当たり前だ」と思いますが、そうでない話もあると思うのです。白雪姫以外で引き合いに出すとすれば、「桃太郎」はどうでしょう。「犬・猿・雉」という諸国をしいたげて引き連れ、海外に攻め込んで分捕り品を収穫する、尚武・富国強兵を理想としたお話と考えることも出来ます。「金太郎」なんて相撲とって熊を家来にして、お殿様の家来になった、尚武の要素しかありません。そんなことが尊ばれた時代もあった。無論、それは明治以降から敗戦までの富国強兵の時代の日本。「我は海の子」「蛍の光」の歌の後半など、もはや軍歌。更に歌を引き合いに出せば、出兵した父の無事を祈る「静かな秋」など、はたして戦時中に歌えたでしょうか。お国のために立派に死んでくるべきだ、などと憲兵様に叱られやしませんか。
だからもう「王子様との幸せ」「貴族様のセレブな生活」に憧れるのは止めましょう、という方針をディズニーは選ばざるを得なかったのでしょう。昔から童話を知っている者には「王子様といつまでも幸せに」という古典に忠実であるべきだ、それが美しいのだ、と単純に考えるのですが、やはり多種多様な思想の観衆に披露する作品ならば、民衆の名前と癖を覚えて、一人一人の個性を大切に、という作品にならざるを得なかったのではないか。「こうすべきだ」「これが正しいのだ」という主張のゴリ押しでは無く、どんな反響をうけるか判らないディズニーの恐怖感の表れではないか、と私は想います。
正直、今回の映画は「ファンタジーな展開」に飲み込めず、難色を感じたところもあります。でも、「現代劇からファンタジーへの突入」という白雪姫の根幹、そして時代と共に変化する童話の価値観、それらを考察する良い機会を得て実に有意義であったと思います。
でもやっぱり正直なところ「王子様との幸せ」を勇気を持って描いてほしかったな。時代と変化するものとして、クラシック音楽も「バッハ以前から続く宗教音楽」「モーツァルトの王宮での活躍」「ベートーヴェンが讃える英雄(ナポレオン)」と時代と共にターゲットが変化するけど、いまだ神を讃える楽曲は歌い続けているのですから。
ひとつの新バージョンとして順当なアプローチではないか
いろいろな意見や批判が渦巻く中、ディズニーが作ってるのだから、ディズニーアニメの『白雪姫』を尊重してほしいというファンの気持ちはわからなくはない。とはいえディズニーアニメの『白雪姫』自体がグリム童話をアレンジしていて、グリム兄弟にも参照した元ネタがあり、その後も例えばリリー・コリンズが演じたターセム・シン監督作や、クリステン・スチュワート主演のアクション寄りのものまでいろんな『白雪姫』が作られていて、それぞれに時代を反映した別バージョンと言える。
その中でも今回の実写版は、大筋を違えているわけではなくて、いま作ったらそりゃある程度主人公に主体性は必要だし、長編映画として話を広げるならこんな感じではないか、と思える範疇内で、個人的には順当な新バージョンではないかと感じている。
とりわけ拾い物だったのがガル・ガドットの女王役。新解釈みたいなことをしているわけでも、実はこんな裏事情がみたいな設定を増やしているわけでもないのだが、女性がひとりで生きていくためにこんな生き方を選択したのだなという奥行きみたいなものが、ちょっとした表情に現れている(と、少なくとも自分は感じた)。ガル・ガドットは、佇まい勝ちでスターになったと思っていたが、いや、ちゃんと演技が上手いじゃないですか。持ち曲の歌いっぷりも見事なものでした。
あと政治的すぎる、みたいな言葉が独り歩きしているが、親を失い国を失ったお姫様が、国民の心をひとつにして、思いやりと礼節で独裁者に立ち向かうという筋立てが、そんなの手垢がついていると批判されるならまだしも、政治的だと受け取られていることが結構こわい。団結とか思いやりとかって政治的なんですっけ? むしろファミリー向け映画としては真っ当な精神性ではないですかね。堅苦しいことを言うと、女王を倒した後に結局女王になり、結局血筋優先の君主制に落ち着くんかい?とは思ったが、逆に言えば革命的なアレンジを施したわけでもない、わりと保守的な落とし所だったのではなかろうか。
こちらの期待値やこだわりがユルかったせいもあるでしょうが、存外このバージョンも楽しめましたよ、という感想です。
白雪姫である必要なし
この作品は結局のところ何を作って何を伝えたかったのだろうか。不評を知りつつ鑑賞したがやはりひどかった。ポリコレとか肌の色とかいう以前に、作品としての完成度が低すぎる。
CGや美術などの撮影技術はさすがディズニーであるが、土台となる脚本や設定が滅茶苦茶。小人たちはストーリーにほとんど影響しなかったし、白雪姫は毒リンゴを食べたと思ったら10分もたたずに復活してしまった。この白雪姫くらいの美貌と性格の人なんてたくさんいて世界一とは言い難い。女王は衛兵たちにあっさりと寝返られたうえに魔法の鏡で自滅してしまう。果たしてこの作品は白雪姫である必要があったのだろうか。
小人たちのハイホーはディズニーランドのアトラクションぽくてディズニーファンに刺さったかもしれない。そして女王は本当に美しかった。
また違う白雪姫
本作の白雪姫とは違うストーリーで、王子様が出てこないことや魔女が白雪姫のお父様と結婚したことなど、違うところが所々ありましたが、違うおもしろさや楽しさがあって、わくわくさせられました。
白雪姫の劇中歌「夢に見る」は力強い表現や歌唱力で圧倒されました。ネット上では「白雪姫はあんなに強く歌わない。優しく歌う。」と批判がありましたが、私はそんなことは思わず、迫力があって素晴らしいなと思いました。
王子様ではなく村人で出てくるところには、残念な気持ちが大きいですが、お互いに惹かれあっていくのがいいなと思いました。
森の動物たちが可愛くてしょうがなかったし、小人もとてもリアルで特徴がしっかり現れていて見ていてとてもおもしろかったです。
アニメーションとは違う白雪姫で、すごく楽しめました!
王様の定義とは…?
確かに白馬に乗ってきてキスシーンで毒林檎の毒から目を覚ますのはいいけど、一般市民やんけ。なんか今の日本の情勢を表してるかのような盗賊?だったけど、日本じゃ、芸人や皇族関係者でさえ逮捕歴等あればレッテル貼られるのに…。
本当の美しさとは…🍎✨
ディズニーアニメ版の、白雪姫の心優しい精神が見事に受け継がれた新しいお話だった!
王子様に拾われて助けられるお話ではなく、
どうやって女王からの虐待から抜け出すのか。
プリンセスとして、女王の作った独裁国家をどう変えていくのか。
自分が抑圧されている状況を自ら変えようとする勇気、「プリンセス」としての責任や役割がドラマティックに描かれていた✨
小人達とのシーンはとても楽しく、まるでアトラクションに乗っているかのようなワクワクや、思わず一緒に歌ってしまうような幸せなシーンがたくさんあった💕🕊️
アニメ版もそうであったように白雪姫は「めちゃくちゃ気が強い」ような性格ではなく、穏やかで優しく、周りの人のことを考えられるような女性。
実写版ではその部分が深く描かれていて、とても優雅で穏やかなのにとても勇気があり、とても強く感じる。
ただただ、思いやりと愛を持って相手を理解しようとするような人だった✨
それこそが本当の美しさであり、雪の中でも負けないような芯の強さがあるからこそできるのだと思う🍎❄️
勇気と優しさを兼ね備えたこんなリーダーが本当に存在すればなあ〜🥹💖
白雪姫じゃないと思ってみたらいいのかな
小学4年の娘と鑑賞。
普段は字幕しか観ないが、
吹替しかなかったので、吹替版を。
土曜日の昼間なのに、がらがら。
うーん、、、
美しいのは間違いないんだが、
表情にあまりにも魅力がなかった。
しかめっつらだったり眉毛に力入ってて。
女王が圧倒的な美とオーラだったから余計。
あと、どうしても説教くさくて、
清く正しく感がやや大人にはきつかったかも。
おとぼけ、王子もどきはいいやつ。
さいご、全員白い服なのなんか怖かった。
カラフルにしたらよかったのに。
小学生は楽しかったみたいだからよし。
ディズニーの多様性に配慮した実写版白雪姫
字幕版で鑑賞。白雪姫役のレイチェル・ゼグラーさんの歌声が、とても良かった。女王役のガル・ガドットさんの憎まれ役も板についていたと思う。CGの小人は、何とも言えません。ストーリーもアニメ版とは異なり、特に白雪姫が自立した女性として描かれていたと思う。時代の流れと言ってしまえばそれまでだか、あらすじを今風にアレンジしたり、人種やジェンダーなどの多様性に配慮しすぎるのもいかがなものかと思う。
理想のリーダー白雪姫
今回公開前からやたら色んなことが言われ、かえって興味がわきました。
口コミはイマイチだし、どうかなと思ってましたが、結論から言うとけっこうよかったです。
今までのディズニープリンセスものと決定的に違うところは、「民のために」行動するリーダーであるところだと私は思いました。
私の知る限り、今までのディズニープリンセスは、王国を治めてるんだろうけど、国民の顔は見えませんでした。そんなものはこっちも求めてなかったし、ディズニーでなくとも物語のプリンセスとはそういうものだからです。
でも、白雪姫は自分のためというより民のために立ち上がり、最後は継母に女王として目覚め、立ち向かうのです。
自分の欲と権力しかない継母に対し、自分は一人一人の国民の名前や生活を把握してることを見せつけて、本物の女王らしいのはどっちなのか民に選ばせます。ついに民たちは圧政を強いていた継母に翻意するのです。
これは、やっぱり国民には一人一人名前があって、生活があって、意志があるということを忘れているリーダーが現実世界にあまりに多いから、ディズニーは理想のリーダーを世に問うたんだと思います。
そこは男も女も関係ない。女同士の対決だからこそ、よりどちらがリーダーに相応しいか、鮮明になりましたね。
確かに「雪のように白い肌」じゃない女優さんだったけど、そんなに違和感なかったし、「受け身のプリンセス」でなく「自立した女性」というのもまあ、ディズニーがこの時代に実写化するのだから、想定内。原作と違う、アニメと違うという声が大きいようだけど、
逆にアニメ版そのままだとしたらびっくりします。今時、通りかかった見も知らぬ王子様にいきなりキスされて幸せになりました、なんて、誰が納得しますか?
ジョナサンもよかったですね。「身分は低くても、頼りがいのあるヒーロー」というわけでもない。彼女をかばう優しさはあるけどすぐ捕まってしまうやや間抜けなキャラ。
でも白雪姫の本質を理解し、支えたいと思っているんです。
いろいろ言われてることは、役者さんや作品作りの背景にあるものが多い気がします。もっと作品そのものを深読みしてもらいたい!
もっと評価されてもいいと思います。
1937年版の自社作に縛られてしまった
逆境や修羅場に動じない勝ち気な王女を主人公に、ロビンフッド的な義賊や小人たちと共に悪の女王に立ち向かう、というコンセプトのファンタジーものだったら十分にありだったかもしれないのに・・・そして経緯や心理描写をもう少しきちんと描いていれば説得力もえられたのに・・・が感想です。
本作品は、主演女優の1937年版の作品に対する批判やいろいろな政治的なコメントが悪いイメージを植え付けてしまった、というよりも、1937年版が名作過ぎたことに囚われてむりやりそれら要素をねじ込みすぎている、という印象を受けました。
例えば、
使用人同様の立場だった王女がリンゴ狩りに出た途端に例の象徴的なドレスを着ているのも、逃げられにくく逃げても発見されやすいため、とすれば納得が行くでしょう。
また、毒リンゴをあっさりと食べてしまうのも、愛する人のことや父のことを出されたことで動転して焦りが生まれたからからなのかもしれません。あたかも振り込め詐欺にあっさりと引っかかってしまうように。なのに、罠に引っかかった瞬間に老女に変装した女王が「この世で最も美しいのは誰?」と入れることで、何のために暗殺したんだ?となってしまいました。
最後に民衆や兵士が王女側にあっさりと寝返るのも、女王の独裁政治があまりにも過酷で堪忍袋の緒が切れる一歩手前だった、という描写があれば、ディズニー的ご都合主義のイメージをかなり軽減できたかもしれません。
白雪姫的要素の無理なねじ込みと描写の詰めの甘さ、莫大な制作費で赤字必至という浪費体質、主演女優の軽率で暴走した発言、これらによって残念に思えてしまいました。
ご都合主義が女王の迫力で誤魔化されている?
ディズニーアニメの過去の名作を実写リメイクしたものだが
なんか、全体的に改変が多い気がする
リトルマーメイドの実写のときは改変が気にならなかったが
この作品については気になった
元々の白雪姫はどういう作品だっけとずっと考えていた
本作は昔は豊かな国だったが
王様が妻が亡くなったときに美しい新しい妻と再婚をする
しかし、その美しい女王は実は魔女で富を独り占めにしたことで国が貧困化したらしい。
白雪姫も家政婦みたいなことをさせられる下僕になってしまった
基本的にご都合主義的な部分が目立つが
女王の迫力がある演技によってなんとか誤魔化している感じがする
女王の演技は相当よかった
それがないとストーリーの粗が目立つ
泥棒に入ったジョナサンもロープをほどいただけで逃げられる
姫を見逃した兵士は特に速攻で処刑されるかと思ったけどそんなことはなかった
わざわざ毒リンゴを使わなくても兵隊に白雪姫を探させればいい
もう一度捕まったジョナサンもすぐに牢屋から脱出できる
兵隊の名前を憶えていただけで味方になる
なぜか、自分で鏡を割って魔女が自滅をする
いろいろとご都合主義的なことが目立つ
それに女王は「心の美しさ」については無頓着だったはずなのに
鏡にそれを指摘されて逆上する理由もよくわからないし
そもそも、あの鏡はなんなのかという疑問がでてくる
白雪姫もプリンセスというよりも小人と掃除をするところとかで
「国のトップに立つにふさわしい人物」というメッセージがちょくちょく感じてしまう
あと、「白馬の王子を待つプリンセス」に対するアンチテーゼ的なセリフも少し多い
白雪姫が動物に愛されている理由もよくわからない
ジョナサン以外の盗賊については消化不良な感じがする
あと、王様は魔女に殺されたらしいが
そうなると王様は魔女の美しさに騙されて殺された無能になってしまい
その無能が収めていたときはいい時代だったとかよくわからないことになるので
別に王様は死んでなくてもいいのでは?
最後の全員白い服を着ていたのは
白い雪のイメージなんだろうけど
そんなカルト集団が日本にいたよなと思ってしまった
「白雪姫の制服」
「雪のように白い娘」→「雪の日に生まれた娘」
これでは「浮気現場を奥さんに現行犯でみつかった旦那さんの急場しのぎ」みたいな説得力のない言い訳です。
「魔法の鏡」
「誰がこの世で一番美しいか」に関して
だんだん「性格を加味」する「比重」がでかくなってゆきます。
「魔法の鏡」がそこら辺の事を最初から「ばばん」と打ち出していれば
女王はこの世で一番美しくなるために、人としていい君主になったかもしれないし
一位返り咲きのために性格を磨く展開になったまもしれない。
これは
「魔法の鏡」が日和ったとも、彼の成長記録とも解釈できますが
いきなり「ばばん」と前面に出したら(そこまでは語尾を濁す程度)女王にたたき割られて当然です。
相手役が「王子様」から「レジスタンスのリーダー」と分かりやすい改変がされていますが、
一応白馬に乗るシーンがあるという
実写「デビルマン」で不動明がアニメ版と同じデザインのTシャツきてたようなアリバイ感は結構好きです。
物語の新解釈には抵抗ないのですが、服装の新解釈には断固反対派なので
あの「白雪姫の制服」がきっちり再現されているかどうかが僕の鑑賞ポイントなのですが
ここはきっちり再現
この「白雪姫の制服」はかなり人を選ぶと思いますが
ガッツリ着こなしてくれていて僕にとっては肌の色など無問題です。
だだ、彼女の顔のアップになると「画面引いて全身みせてくれ」という本来自分にはありえない感情が湧き上がって複雑な心境です(そういう意味では縦長画面もアリかも)
で、この「白雪姫の制服」
着たきりで
水に落ちようが
そのまま毛布にくるまって寝ようが
全く汚れず崩れず
提灯袖は形を保ち続けます。
ここでもう大感動なのですが
白雪姫が「全く汚れていない」服の「汚れ」を振り払います。
つまり
「白雪姫の制服は本当は汚れているけれど画面構成上綺麗にしてます」
が明確に表現されているわけで
「コスチュームへの対応」としては
僕にとって最高の作品でした。
いろいろ気になるけど、酷評するほどではない
元のディズニーアニメの白雪姫があまりに愛されているがゆえに、王子様が王子じゃなかったり、アニメと違うオリジナル要素が入っていることなどに対して過剰に反応して批判的な意見をいう人が出てきてしまう、内容とは別に評価が残念な映画だと思います。
小人達が突然現れた白雪姫を簡単に受け入れたり、どこの誰かも知れない『王子様』なる謎の人物が突然現れて死体にキスをしたりするよりも、白雪姫を追い返そうとする小人がいたり、王子様は王子でなくても、毒林檎を食べる以前からきちんと繋がりがあったりする今回の映画のお話の方が自然なように思います。
不自然な展開も「おとぎ話だから」で片付けてもいいし、アニメ版もアニメ版でいいけれど、今回の実写を、「大好きなアニメ版とは違う内容だから」という理由で否定するのは、映画の感想として適当ではないと思います。
だってそれって、『この映画に対する』感想ではなくて、アニメ版を神聖視して改変を許さない人達による、ただの間違い探しでしょう?
ただし、実写にして、より現実的に自然な内容にしたいのなら、あまりに不自然でまだまだだと思います。
例えば、王様が死んだとしても、王族の血を引かないお妃様(継母)と王の血を引く直系の娘とで、王族の権利でいって継母の方が優先されるのはおかしくありませんか?
もしも継母が別の男と再婚したら、再婚相手の男が「女王の夫」ということで王様になって、継母も新しい王様も王家の血を引いていないのに、2人の間に男児が生まれたら王子様で、将来王位を継承するのですか?
王子は王家の血を引いていないのに。
大切なのは血筋じゃありませんか?
王様が死んだなら、王族の血を引く唯一の子供である白雪姫が女王になって、継母はせいぜい、白雪姫が成人するまでの間の後見人とかじゃないんですか?
少なくとも、継母が白雪姫を召使いのようにこき使うことはおかしいと思います。
他に不自然な箇所としては、ハンターが継母から命じられて、白雪姫を殺すために彼女を城から連れ出したところ。
なぜ、林檎が取れるのです?
国民は飢えて、兵士に捕まる危険を冒してまで、城へ食料を盗みに行くほど追い詰められているのでしょう?
王女を暗殺するのに、人前で堂々とはやらないでしょう。
であるならば、あの林檎の木の近くには、王女暗殺を見咎める人はいないはずです。
ましてや、王族を守るべき城の衛兵など、いるはずもありません。
城へ食料を盗みに行くくらいなら、誰も見ていないところでコッソリと、木から林檎を取って食べればいいじゃありませんか。
あそこで林檎が取れるのは違和感がありますよね?
他にも気になるところは、小人達はなぜ、宝石を掘っていたのでしょう?
人間の国と関わることなく、森でヒッソリと暮らしていたのでしょう?
それなら、採掘した宝石は誰が買い取るのですか?
交易をしていて、宝石と引き換えに食料などを買っているのならわかるけど、人間の国と関わっていないのなら、自分で畑を耕し、狩猟をして、食料を手に入れなければなりません。
宝石ではお腹の足しにはならないのです。
そうした不自然がいくつもあるので、わざわざ白雪姫に対する小人達の反応をやや現実的にしたり、王子様の存在をいくらか自然にしても、チグハグな感じがして、違和感があります。
ただ、おとぎ話のつもりで深く考えずに観ている分には、それなりに面白いし、悪くはないと思います。
コメディ映画にもならない。
白雪姫が城を出されるまではまだマシだったけど
城を出たら見窄らしい服からアニメ衣装に着替える姫
小人達の家に不法侵入させる動物達
女王が化けた老婆の毒リンゴを怪しみもせず速攻で食べて眠る姫
王子でもないジョナサンのキスで目覚める白雪姫
姫に名前と過去を言われてあっさり改心する兵士達
鏡を壊したら何故か勝手に死ぬ女王
アホな展開の連続にコメディ映画だとしても笑えいなと思って劇場を後にした。
アニメ版の白雪姫の実写化ではない
衣装もそうだけど所々アニメ版に似せたシーンを入れることで上辺だけうっすら真似た感じで、キャラを知らないのにコスプレしてるコスプレイヤーをみてる気分でした。
例えば、アニメ版では怯えた白雪姫が森を彷徨う際に彼女の怯えと不安な心情を表すため森が化け物のように見えてしまうシーンがありますが、実写版白雪姫は強い女性に性格が変更され命を狙わても逆に問い返す強さを見せますが何故か森に入ると森が化け物になります。
上辺だけ見るとアニメ版のシーンだ!となるのかもしれませんがアニメ版の意図とは違ってしまってます。
うーん、既視感⋯
歌も演出も良かった。
ただ、盗賊の頭ジョナサンと白雪姫の掛け合いは「塔の上のラプンツェル」に酷似。寄せてるのかとさえ思った。
あと、盗賊たちが森で女王の手下と戦うという
アニメの白雪姫にはない脚本は、ケビン・コスナー主演の「ロビンフッド」に似ていて個人的にムネアツ展開だったけど、あまりに収束が早くてちょっと拍子抜け⋯
あれならなくても良かったかも。
俳優だけでなく監督や脚本家すら被害者かも
何をしたいのかわからないストーリー。
「白雪姫」を現代でリメイクするにあたって「白馬の王子様」を出さないという選択までは良かった。
ただし……
・代わりに登場した山賊ジョナサンはそのまま王子様の役割を演じる
・女王は近衛兵に白雪姫を捕まえろ、と命じるのにいざ居場所がわかると自分で毒林檎を渡しにいく始末
・7人の小人と7人の山賊が現れて、それぞれ印象が薄い
・取ってつけたような「名前を覚えている特技」で国を奪還する白雪姫
・クライマックスで活躍するのはジョナサンでなく、「お前誰?」的な山賊クイッグ
などなどツッコミどころしかない。王子様出さないなら、毒林檎やキスでの復活も不要でしょ?
新しい白雪姫を作ろうとしながら、旧作の印象的なシーンだけは不自然に踏襲してる時点で、プロットの段階で破綻してたとしか。
小人と山賊がそれぞれ出てくるところを察するに、制作途中で紆余曲折がありすぎて、関係者全員が被害者だったんじゃないかと勘ぐってます。
白雪姫 吹替版鑑賞しました
普段ディズニー作品は鑑賞しませんが吹替版が話題になっていたため、観に行きました。
白雪姫は幼少期に絵本で触れた作品の中でも内容がとてもわかりやすく記憶に残っている物語です。
私個人としては歌も素晴らしく映像もとてもきれいだと感じました。
特に小人の表情については感情が良く伝わり、声を出せない小人が口を開いた時は、涙が溢れてしまいました。
目の肥えた方々の厳しい評価を目にしますが、白雪姫の映画って幼少期から親しまれている作品ですし、難しいこと言わずに純粋に楽しめればいいのでは?と感じました。
普段の仕事の疲れを癒し、心が洗われるような作品で元気もらえましたよ。
素晴らしい名作です
おとぎ話のミュージカル映画だと思って見に行きましたが、これは素晴らしい作品です。特に、白雪姫を演じるレイチェル・ゼグラーの歌声・演技がすばらしい。ウェストサイドストーリーでも見ましたが、今時こんな素晴らしい女優さんがいるとはなと思いました。彼女の代表作になるのではないかと思います。彼女は父王の後妻が女王として君臨する中で虐げられ、女王が派遣した家来たちによって殺されそうになります。しかし、森の中の古い家に住む小人たちと動物たちに支えられて、盗賊たちとともに戦います。やがて、老婆に化けた女王にそそのかされて毒りんごを食べ、倒れてしまいます。そこへ、脱獄した盗賊の頭ジョナサンが助けにきて、キスをするとよみがえり、城を取り戻すことを決意します。白雪姫が城を取り戻すために現るラストシーンは圧巻です。女王は剣をわたし、自分を刺してみよと迫ります。白雪姫はそれに応じません。それに対して、女王に仕える家来たちに対して、「昔を思い出してみよ」と諭します。みんなの心が女王ではなく、白雪姫を主君として選んだのです。この無血革命は見事です。今、ロシアの侵攻により、ウクライナ戦争が続いています。そんな時だからこそ見るべき作品だと思います。
可もなく不可もなくでした
印象に残った所は、女王の長いマントの柄(ダイヤ柄)が綺麗だった、ジョナサンのキスで生き返る時に白雪姫が窒息する感じから慌てて息をして目覚めるところ、女王が魔法の鏡の前で醜い本性が露呈され、消え去るところ。最後のハッピーエンドは、皆で白い衣装で踊るのは、美女と野獣のエンディングと似てるなと少し感じました。
全72件中、1~20件目を表示