「石立監督の優しさに触れる映画(メタ的に)」小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜 kddgpxさんの映画レビュー(感想・評価)
石立監督の優しさに触れる映画(メタ的に)
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TVシリーズから続く本作のテーマは一貫してコミュニケーション。この映画版は分かり合えない者同士の「悪意なく」相手に害意を与えた時の問題や、家族という当人同士の意によらない「血縁」の問題を描く。
実のところ、京アニにとって本作のアニメ2期は、放火事件からの復帰第一作で、しかも初代監督だった武本氏はその犠牲者の一人。後を継いで監督している石立さんからすれば、ハルヒ以前からの長い付き合い。その犯人のことを一切庇うつもりもないが、石立監督はその「分からなさ」を咀嚼しようとしているふうにも思えます。
さて、本作の主軸となるカンナちゃんと父親のキムンとの親子関係は、人間のそれとは全く違う。ドラゴンにとって「血縁」とは仲間以上の意味を持たないからだ。それを人間の都合に合わせ期待するのは、果たして正しいことなのか?
必要なのは「歩み寄り」で、お互いを理解(許すとか、好きになる必要はない)しようとする気持ちである。けれども、そんなのあくまで理想の話だ。それでもそんな逃げ道を示してしまう石立監督はやはり優しいのだと感じる。
TVシリーズ見てないと、ちとキツい気もするけど、安定の京アニクオリティで。
四の五の言わず「カンナちゃんが相変わらずカワイイ!」ってだけでも観る価値あるんだけど(笑)
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