「全ての登場人物が作者の代弁者」小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜 あまたさんの映画レビュー(感想・評価)
全ての登場人物が作者の代弁者
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全体としてのストーリーは良く言えば王道のものです。
アニメのクオリティーは相変わらず高いです。
しかし、キャラクターの描写は酷い。
どの人物も、心情や状況認識、今後の行動などをを説明台詞で事細かに説明します。
1人2人がそうするのならいいのですが、頭が良さそうな人も悪そうな人も、無口そうな人も饒舌そうな人も、同じように説明台詞を発しながら動きます。
結果的に、どの人物も原作者が思いついたプロットや理屈を説明するだけの機械であり、それぞれの個性とか内面が全く無いように見えました。
また、どの会話シーンも、力の差を背景にした「説教」や、力が強い相手に言葉で反撃する「面当て」の形を取るものがほとんどです。いかに争いを描いた作品とは言え、人間関係が薄っぺらく感じられました。
才川さんだけは、このクビキから自由でした。
なお、こうした欠点は原作漫画が元々持っていた物であり、ある意味アニメはそれを忠実に再現したのだとも言えるかもしれませんが、欠点を欠点のまま再現しても困ります。
シリーズのファンではない人に勧めることはできないし、私(シリーズのファン)としても一度見ればそれで充分である程度の作品だと思います。
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