「原作の表面だけを掬ったよう」秒速5センチメートル ひろやさんの映画レビュー(感想・評価)
原作の表面だけを掬ったよう
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原作の良さは極めて現実的なテーマにもかかわらず見ている人に感情的に主人公を追いかけさせているところにあると思う
普通、こんな現実的で劇的でないテーマを扱うとまるで他人事のようで主人公はただの女々しい男に見えるはずだ。これを乗り越えて感情移入させているものは何かというと、見ている人間に同じ体験をさせることであると思う。説明的な描写を省きに省いて思考させる。それによって他人事が自分ごとになる。この素晴らしい描写によって副次的に現れる文学っぽさ、ノスタルジーな雰囲気そのものをこの作品の良さと考えそれのみを掬ってしまった感が否めない。
原作が良いだけに残念に感じる
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