劇場公開日 2025年10月10日

「タイトルなし」秒速5センチメートル Emiriさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 タイトルなし

2025年10月13日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

アニメに風景の美術で負けるかと思いきや、雪原の中の電車のあかりも、そして種子島の発射の雲も負けていなかった。松村くんの起用も大きかった。男の子も良かった。横顔の感じがそっくりで。
あとになって電車の時の声が聞こえるのは原作もそうだったか。
原作、アニメより厳しい現実。
なぜ高畑かと思った。少女のイメージとも繋がらないし。でも最後まで来て分かる。
宮﨑あおいや森七菜のエピソードは、アニメの方がもう少し分かりやすいか。繋がってなかった。
最後、松村くんが水野に謝るシーンは良かった。こんなに情けない松村くんは始めて。少し可哀想感。
ナチュラルな会話の演出はいまいち。
子どもたち2人の感じも悪くないけど、凡庸か。
それでも、この物語の持つ、何だか他にないオリジナリティは好きだ。
非合理なことばかり書き留めていた少年。それは自然と繋がり、少女がそこにはいる。
そして雑談は排除。
どちらも好きとは言えなかった関係。
北斗くんと新海さんはすずめの戸締まり以来の関係。
新海さんはプラネタリウムで北斗くんが語るシーンではもう泣いていたという。
ぼかされていた新海の無意識をはっきりと奥山は描いたってことかな。
大丈夫って2度言われたのだ。
でももう一度アニメを見ると、男性ジェンダー(彼女を守るという意識)色強く、森七菜ちゃんはもう少しアニメでは俗っぽくなく。
新海さんは当時30代、岐路にあったという。過去には少し退行していたのだろう。水野さんの描き方は一方的だし。でも、このアニメ映画自体はクール。

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Emiri
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