「あまりに美しく切実」秒速5センチメートル　あゆさんの映画レビュー（感想・評価）

この映画は既に何度も見に行っていますが、その度にさまざまなところで自分を重ねたりして涙が自然に流れています。鑑賞後、切ないけれど温かく、素直な気持ちになれるところも好きです。
アニメでも観ていましたが、その時には主人公があまりに初恋に拘るその理由がわからず、感情移入できないところがありました。その大人になった主人公の、「大人になって変わってしまった自分」や「現実と理想のギャップ」、拠り所の無さからくる心細さなどがこの実写版では強く感じられます。自分が微かに、でもずっと感じ続けていた感情を見つけてもらったと思いました。
役者さんも皆さん本当に自然で現実味のある演技力で、特に主演の松村北斗さんのその表情の演技に魅了されます。