劇場公開日 2025年10月10日

「貴樹のアニメの感じ、実写でもやってほしかったな」秒速5センチメートル タベレン夕さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 貴樹のアニメの感じ、実写でもやってほしかったな

2025年10月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

十数年前のアニメ映画版は、3年前くらいのIMAX再上映で見ました。アニメ見てないからダメってことはもちろんないし、見たからつまんない訳もなく、あのシーンがこう実写になるんだという面白さがありました。比較して見たくなりました。
時代や設定などは基本アニメと一緒で、30歳の部分が深く描かれていました。ただ特に面白いのはアニメと同じ幼少期時代で、明里役の白山乃愛ちゃんの演技はかなり良かったです。私の1番好きな貴樹が明里に会いに行く電車のシーン(幼少期の)、アニメではもっと時間と距離の長さが見えたのに、あっさりしていたのは残念でした。実写化するとかなり大人びてるなって気付きもありました。
そして1番の問題は今実写化した意味は何なのかということで、時代設定を現代にしていない(もちろんできない)分、映像を変に粗くしてもアニメ以上の時代背景を描けていないので、アニメでいいなという印象です。面白いけど実写化の意味がないのが残念です。
また新海誠の映画は、絵なのに実写に見える、実写よりさらに美しいという所が評価の1つだと思うので、それを超えらないのは仕方ないけど辛いです。何気ない生活感や街の感じとか、実写でやるとただの無駄になってしまう、映画に余白を作れないのが今後の新海誠の実写化の課題だと思います。
山崎まさよしの One more time one more chance を無理に使うのも微妙で、主題歌がまた米津玄師なのも残念です。
最後に秒速5センチメートルの特徴は、貴樹のクズな感じというか少し黒い感じじゃないでしょうか?賛否がある点だとは思いますが、秒速5センチメートルらしさを出すならもっとやってほしかったです。
まあ散々文句を言いましたが、普通に良い作品ではあるので、「新海誠だから見る」というのは違うけど、見る価値はしっかりあります。
(松村北斗出てるから星評価は過大評価されてる気がするのは秘密です)

タベレン夕
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。