劇場公開日 2025年10月10日

「しっとりと心に染み込んで来て、観終わった後もかなり引きずる秀作」秒速5センチメートル Jettさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 しっとりと心に染み込んで来て、観終わった後もかなり引きずる秀作

2025年10月11日
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鑑賞方法:映画館

新海誠さんのオリジナルは未見で観ましたが全く問題なかったです、雰囲気が良くて、映像も綺麗で素晴らしく、すごく惹き込まれ、とても良い作品でした

1990〜2000年代初頭の話だから、皆が持ってるのがガラケーだったり、街中の風景に新宿ALTAのウルトラビジョンのニュースが映っていたりと、懐かしいレトロな雰囲気がすごくよかった

ストーリーはとってもビターで切ない話、特に中学時代の貴樹と明里のくだりが最高に好きです、中でも栃木に会いに行く一連のくだりがスゴい・・・たまらなく胸が締め付けられました
またその2人を演じる演者さんが最高にイイ!個人的には明里を演じた白山乃愛さんがメチャクチャ可愛いくて、本作の中でダントツの存在感、素晴らしかったです

主人公・貴樹を演じた松村北斗さん、明里を演じた高畑充希さん、両名ともいつも通りの安定感、静かな演技がすごく合っていて適役だったと思います
そして脇を固める宮﨑あおいさんがすごくいい感じだし、森七菜さんも役が完璧に合っていてメッチャクチャ可愛い!、気持ちを伝えられなくて泣けて泣けて・・・という演技が見ていて本当に切なくなりました、『国宝』といい、とても好感の持てるいい役者さんになったと思います

気になった点が2つ
1つ目が主人公・貴樹のキャラクター、冒頭の方で出てくるコミュ障っぽい描き方やしばらく会社休んでたみたいな背景描写は一体何だったんだろう、特に説明が無くストーリーに効いてくるわけではなく、何のための設定か?でした
2つ目はちょっと靄がかかった様なエッジの緩んだ映像、露出過多な光の使い方、フィルム撮影を意識した様なザラついた映像(調べたらフィルム撮影ではないですね)と全般的に散りばめられた意図的な映像へのこだわりを感じはするけど、それが逆効果の意味で所々気になっちゃいました

“隕石”と言えば『君の名は』(2016)の新海誠監督
“プラネタリウム”と言えば『夜明けのすべて』(2024)の主演、松村北斗さん
なんか本作との共通項がいろいろありました

最後に、歌も素晴らしく良かった
山崎まさよしさんの「One more time, One more chance」
そして、米津玄師さんの「1991」
両方、ずっと頭に残る名曲

本当にいい作品を観たなと素直に思える秀作でした

Jett
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