「☆5じゃ足りません」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション wpdgwpさんの映画レビュー(感想・評価)
☆5じゃ足りません
最高です。
個人的には文句なし満点評価です!!!
シーン別良かった点(書ききれないと思いますが)
・危険な場所という事で、初めは待機の命令に従っていた喜多見チーフも、かおりさんの状況を聞いて目の前の命のために上陸許可を求めるところ。少し落ち着いたと思っても良くも悪くも喜多見チーフらしさは健在
・喜多見チーフも成長していた。
MERという作品では、1人だけの力ではなく、人を助けようと動く全員の活躍を描いてくれる。
なので
ピンチ→このままでは…どうする…→助けが来る
という展開が多い。
いくら喜多見先生や音羽先生といったスーパードクターでも、他の人の助けがないとどうしようもできないことがあり、周囲の人がここぞというタイミングで助けに来てくれる。
それはそれで助けたいという一心で動くというこの作品の根幹とも言えるテーマを示すために必要だと思う。ご都合展開と思われるかもしれないが、個人的にはそれは王道展開とも言えるしMERという作品での描き方は好きだ。
そして今作でも、問題が発生した時にはもちろんどうしようもできなくて周囲の人に助けられたシーンもいくつかあった。
ただ、その中でも以下のシーン
○「屋久島に着いたら誰から搬送するのか、命の優先準備を決めなくてはいけない」というシーン。
以前のMERだと
「喜多見チームも決めきれず悩んでいたところに、救急チームが待機していて助かる」
という展開になっていたと思う。
ただ、今作での喜多見チーフは「手配をしてくれているに決まっている」と、助けが来ることを信じきっていた。
そこがもうたまらなく最高でした。
喜多見チーフ自身、これまでの経験で助けようと動いてくれている人達に何度も支えられてきました。
人を助けるために動く人を信頼しているところに喜多見チーフの成長が見られました。
○牧志先生が意識を失った後の喜多見チーフの熱く必死になっている中での冷静っぷり。
もうこれまでに何度も修羅場を潜り抜けてきた喜多見チーフ。
ドラマ版だったら
電気もなく出血も止まらない。もうどうしようもできない…→連絡が入り助けが来る
という展開だったかもしれません。
ただ、それは涼香・千晶の手術を通じて劇場版前作にて喜多見チーフが乗り越えた一つの壁でした。
目の前の命のために諦めずに、必死になりながらも冷静に出来ることを探し続ける。
そんな姿勢を見せつけてパニック状態の南海メンバー達を動かす喜多見チーフのかっこよさと言ったら…
そんな感じで、主人公ですでにスーパードクターの喜多見チーフも成長しているんだなとわかるところが、シリーズのファンからしたらたまらなかった。
・南海メンバーかTOKYOMERに憧れて、MERを目指したというところ。
・牧志先生の「目の前の命を救いたいだけ」。ここで一気に牧志先生はグッと引き込まれました。やはりのMERの大きなテーマを出されると弱い。
・南海MERのメンバーもそれぞれが初めは「こんなの無理でしょ」となっているところ。そりゃそうだ。でも今まで散々馬鹿にしてきた牧志先生の勇気、目の前の人を救いたいという思いから怖くても動くメンバー達に心動かされた。
・なんだかんだ南海メンバー達は仲が良く、そりゃ当然だが牧志先生を慕う気持ちも出てきてて手術を一緒に見守ったり成功を喜んだりするところが良かった。
最後の南海MERに対する演説も涙が出た。
・島民がすごすぎる
島から脱出する前から、少人数が漁船で脱出しようとするところをみんな覚悟して納得して送り出したり、船を軽くするために飛び込んだり。
NK0でのシーンは、何か島民達でもできることがあるのだろうかと思いながら見ていたが、飛び込んだシーンはほんと喜多見チーフのように一瞬固まってしまった。とにかく助けたいという気持ちから船を降りる覚悟を決めた島民達。あのシーンは涙なしには見られません。
・音羽先生含む対策本部
音羽先生は一貫して危険を伴う行動を許可していない。
これは決めきれないという見方もあるかもしれないが、喜多見チーフならと安易に許可を出さないところが音羽先生らしいしそこも良かった。自分はもしかしたら音羽先生もMERのジャケットを羽織って現場に向かうんじゃ無いかなんてある種期待もしていたが、最後まで本部で指示を出す役割に徹したというところも逆によかった。(本音を言えば喜多見チーフと音羽先生が並んでの「TO1、オープン」が見たいですが笑)
・TOKYOチームの登場があまりにも卑怯すぎる
赤塚知事が裏で動くと聞いた時、TOKYOや他の地域からのメンバーのみ現地に派遣して、皆で難しいオペをやり切るのかなとか予想をしていた。
しかも「ECMOを備えたオペ室を送った」と聞いた時、「ついにオペ室を備えた航空機まで出てきたか…!」と思ってしまいました笑
TO1の登場とともに自分の中での興奮はこの映画の中でも最大値まで上がりました。
なんだそれ、ズルすぎるだろうと…こんなに激アツすぎる展開、MER関係なくなかなかお目にかかれるもんじゃない。
元々TOKYOチームは出番が無いのかな?と思っていたところ、序盤で活躍をしていたので、チームとしてのTOKYOMERの登場はあれで終わりなのかと思っていた。
まさかの比奈先生、冬木先生、徳丸くん、ミンさん、潮見先生、TO1と、音羽先生を除くTOKYOチーム勢揃いとは…
TO1でのオペを始める時の喜多見チーフ、カッコ良すぎる。
正直前半から中盤にかけては喜多見チーフのオペシーンが少な過ぎて物足りないかもと思っていたのですが、最後の最後で満足度爆上がりの展開でした。
…正直まだ書きたい事は多々ありますが、とにかく今作は本当に素晴らしい作品でした。
そして、映画のシーンというわけではないのですが、自分が思ったことが一つ。
MERが待機を命令される際、自衛隊や海上保安庁の到着を待つように言われていました。
確かに、MERはあくまでも医者が現地まで向かって治療を行うというのが本質なわけで、救助が本業ではありません。
そんな中、救助のスペシャリストが到着するまでは危険なので待っていてください、と言われるのは当然と言えます。
ですが、そのスペシャリスト達なら危険はないと言えるのでしょうか?
現実でも、救助に向かったレスキュー隊員が事故に巻き込まれてしまうと言った痛ましい事例が存在します。
この作品にて、危険と隣り合わせの中現場まで向かうMERを讃えるような作りになっているということが、同時に現実世界において現場まで向かう救急隊員や全ての方達へのリスペクトを込めているように感じられました。
MERは元々医療従事者への感謝やエールを込めて作られた作品です。
そんなMERの原点を改めて感じさせてくれるような映画だったと感じました。
今作のエンドロールも涙無しでは見られませんでした。
※他のサイトにも書き込んだコメントですが、高評価したいのと自分の思ったMERへのコメントを残したいと思い転記しました。
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