「「経歴に甘えるな、命に向き合え — 映画『TOKYO MER 南海ミッション』に学ぶ経営者の決断力」」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション 林文臣さんの映画レビュー(感想・評価)
「経歴に甘えるな、命に向き合え — 映画『TOKYO MER 南海ミッション』に学ぶ経営者の決断力」
『劇場版TOKYO MER ~走る緊急救命室~ 南海ミッション』は、ただの医療ドラマではない。命の現場に全力で立ち向かうプロフェッショナルたちの姿を通して、リーダーシップやチームマネジメントの本質を突きつけてくる、経営者にとっても学び多き作品だ。
今回の舞台は、海上に浮かぶ大型フェリー。災害という極限状況の中で、TOKYO MERチームが組織の垣根を越えて、いかに冷静に判断し、迅速に行動し、仲間を信じて動いたか。そのすべてが、経営の現場にも通じる。
特に印象的だったのは、リーダー喜多見(鈴木亮平)の「迷っている時間も命を奪う」という判断力。これは経営判断にも通じる。市場が動くスピードは年々加速しており、経歴や過去の成功体験に縛られて判断を誤れば、企業はすぐに取り残される。過去の経歴に甘えず、常に「今この瞬間に何ができるか」を考える姿勢は、経営者として見習いたい部分だ。
また、組織内の衝突や、他機関との連携の難しさも描かれていたが、そこで重要になるのが「共通の目的に向かって行動できるか」という点だ。これはまさに、自分の経歴や立場を超えて、同じ志を持てる仲間を集められるかどうかにかかっている。
映画を観終わった後、自分の経歴や肩書きではなく、「何を成すか」にフォーカスする重要性を再確認した。エンタメ性に富んだ作品でありながら、経営者としての思考も刺激される一本だった。
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