「あまたのアクション映画の中でもベスト級のザ・漢の子映画」トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 やまさんの映画レビュー(感想・評価)
あまたのアクション映画の中でもベスト級のザ・漢の子映画
一足お先に東京国際映画祭で鑑賞。自分ルールで公開前の映画はベストに入れないのであれですが、間違いなく来年のベスト5に入る大傑作。
1980年代の香港・九龍城砦を舞台に、そこに逃げ込んだ主人公が仲間と出会い、友情や絆を育みながら、激化する抗争へと巻き込まれていくという、王道中の王道ストーリーを、最高峰の超弩級香港アクションとアツすぎる漢たちの激演で見せ付けられる、心の芯まで激らせてくれる至極の傑作。主人公を始めとする若手たちの熱いエナジーもさることながら、ルイス・クーやサモ・ハンなどレジェンド達が、身体中から滲み出る生き様のオーラが本当にカッコよすぎ。谷垣先生のアクションは相変わらずキレッキレで、香港特有の“痛さ“を存分に感じさせてくれます。アクションについては多分これ以上のものは金輪際観られないのでは無いかのレベルだと個人的には思っております。というかそれだけで観る価値は十分なのです。
そして何よりも特筆すべきなのが“九龍城砦“そのもの。徹底的に調べ上げ、作り上げた九龍城砦のなんと魅力的な事か。複雑怪奇、混沌として猥雑、ゴミから宝物まで、世界の全てをごった煮にした魔窟。そんな中で生活する活気に満ちた人々の溢れ出る空気が、この映画を唯一無二なものに昇華させている最大の要素。アクションで価値十分を言いましたが、この世界を体験できるだけでも価値は十分です。(これだけで料金2倍分の価値ですな)
まあファンタジーとリアルのバランスが今ひとつとか(気功習いたくなりました)、些細なところで?なところもありますが、古い世代から新しい世代への“継承”の物語として、そして“香港映画“という、男の子なら誰もが通った道の最高峰として必ず観るべき最高の男の子映画。