名もなき者 A COMPLETE UNKNOWNのレビュー・感想・評価
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ティモシー・シャラメのなりきりぶりが凄い!
ボブ・ディランの名前は知っていて有名なミュージシャンなのは知っていた。
その駆け出しの頃の話は面白かった!ティモシーの歌も上手くて良かった。
ビックリしたのはトップガン・マーベリックでフェニックス役の
モニカ・バルバロの歌が上手い!
歌手の方が役をしているのかと思ってましたが
普通に歌が上手いのがハリウッドのレベルの高さを感じました。
これがあるからハリウッドのミュージカル映画は好きです。
どんな気持ちだい?
ディランは自身の生い立ちについてはデタラメばかりだと何かで読んだ記憶が有ります。そのためか、彼のルーツは全く分かりません。(笑)
あの頃のディランはスルメ曲が多いと思っています。日本人なので歌詞は訳詞以上の奥深い部分ほぼ理解出来ていませんが、映画に出てきたあのシーンでのあの曲、感服いたしました。悲しきベイブは観ていて心が痛くなりました。
まだまだ健在なディラン御大、ネバーエンディングツアーやブートレグシリーズのように、映画も続編が次々と製作されるのを楽しみにしてます♪
私も自分に正直に
続くレジェンド・ミュージシャンの伝記映画。
今後もマイケル・ジャクソンやビートルズ(メンバー一人一人を一本ずつ計4本同時製作するという…!)が“公演”を待機する中、本作で半生と歌声を披露したのは、ボブ・ディラン。
…と言っても、名前は勿論聞いた事はあるし、映画繋がりで『ワンダー・ボーイズ』でアカデミー主題歌賞を受賞した事、ミュージシャンとして初めてノーベル文学賞を受賞した事も知っているが…、それくらい。
音楽史に名を刻むシンガーソングライター。あのジョン・レノンも心酔…と言うか、同世代なのに驚き。
半世紀以上も第一線で活躍。数々の名曲を世に出したが、代表曲やどんなミュージシャンだったかも知らないレベル。毎度毎度の事ながら、私ゃ音楽には疎く…。
そんな音楽に疎い者でも見れるのか?…と、鑑賞前一抹の不安。
鑑賞の理由は言うまでもない。
昨年末アメリカで公開されるや、スマッシュヒット。元々注目作だったが、一気に支持を上げ、アカデミー賞で大健闘の8部門ノミネート。
目下、主演男優賞が有力。ボブ・ディランを演じるのは、今旬のティモシー・シャラメ。
彼の成りきりパフォーマンスが前々から話題を呼んでいたが、評判違わずの大絶賛。人気も実力もキャリアも超絶好調のティモシーに、新たな代表作とオスカーが…? 間もなく発表!
つまりはボブ・ディラン云々より、オスカーノミネート作(地元の映画館で上映される本年度のオスカーノミネート作は本作と『ウィキッド』だけ)やティモシーの名演を見ておこうと。
鑑賞の動機は『ボヘミアン・ラプソディ』や『エルヴィス』と対して変わりない。
主演俳優の音楽パフォーマンス。
ラミ・マレックやオースティン・バトラーの憑依レベルの熱演やパフォーマンスも見事だったが、ティモシーはちょっと違う。
彼の持ち味である繊細な表現や内面演技で体現。
歌もギターも吹き替えナシ。劇中40曲も披露…!
憑依というより一体化した名演は、陶酔させられるほど。
いつも新たな魅力を見せてくれるティモシー・シャラメに感嘆の声しかない。
若きボブ・ディランに影響を与えるシンガーに扮したエドワード・ノートン、エル・ファニング、モニカ・バルバロらも極上アンサンブルと見事なパフォーマンス。
幅広いジャンルを手掛ける現ハリウッドきっての職人監督、ジェームズ・マンゴールド。思えば新鋭だった彼が一躍飛躍したのもミュージシャン伝記映画『ウォーク・ザ・ライン』だった。
ボブ・ディランの長い音楽人生を振り返るのではなく、まだ無名だった若き頃にフォーカス。1960年代、ほとんど裸一貫でNYにやって来て、憧れのミュージシャンたちや様々な音楽との出会い、荒波のような時代と向き合い、気鋭のミュージシャンとして成功していく傍ら、自身のスタイルに葛藤…。ボブ・ディランにとっても最も重要シーンと言われる若き日の5年間。
音楽映画というより地に足付いた人間ドラマ。
ならば音楽に疎くともボブ・ディランをよく知らなくとも、無名の若者のサクセス・ストーリーとして見れると思ったら…。
臨場感あるライヴシーンは多々織り込まれているが、話自体は淡々と進む。
監督やティモシーやボブ・ディランそのもののスタイルには合っているのだろうが…、『ボヘミアン・ラプソディ』や『エルヴィス』と比べると長く、少々退屈に感じてしまった。
結局の所、何を見せたかったのかも今一つ分からなかった。
フォークシンガーとして人気になるが、決め付けられたスタイルに悩む。当時、不良の音楽と言われていたロック。触発され、1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルで、フォークを望む観客を裏切り、ロックを披露…というファンの間では伝説級のエピソード。
これがクライマックスでもあるが、カタルシスにも欠けた。
後にノーベル賞を受賞するからもっと崇高な人物かと思いきや、二股したり、反逆児だったり。
リアルな面に迫ったのは悪くないんだけど…。
アカデミー賞ノミネート、ティモシー人気、見た人からもすこぶる高評価。
が、正直、私には合わなかったかな…。絶賛レビューの中で言いづらいが…。
映画としても『ボヘミアン・ラプソディ』や『エルヴィス』の方が好みで、ミュージシャンとしてもクィーンやエルヴィス・プレスリーの方が聞き惹かれるものがあり、そもそもただ私がボブ・ディランの事をほとんど知らず、ピンと来なかっただけかもしれない。
ファンの方々には大変申し訳ないが。これが私の正直な感想です。
マイクは誰なの?
ロック好きとしては必見の映画だと思います。
ディランは聞いてたけど、あらためてこんなにたくさん名曲を書いていたのだなと感心しました。
ストーリーについては、ボヘミアンラプソディ同様脚色演出はあるのでしょうけれど、非凡なフォーク歌手からロックンローラーとして殻を破っていく様が描かれています。
ストーリーはそれが全てです。
ボヘミアンの時みたいに史実と違うとかの野暮な批判はやめましょう。映画なんですから、観て面白いようにしないとね。
ディランがジョンレノンやジミヘンドリクスなど多くのミュージシャンに神格化された理由は、例えばピーターポールアンドマリーや、それこそピートシーガーのような健全、真っ白な音楽性でなく、ロバートジョンソンにも負けないブルースの様なスタンダード性を持つ楽曲の数々と、その歌詞とロックな佇まいだったと思います。
ソニーテリーとブラウニーマギーとの共演シーンや、「ブラインドウィリーマクテル」の名前や、ブッカホワイトのfixing to dieが初レコーディングシーンに採用されていたり(そもそもそのデビュー作はブルースだらけなのです)、ブルース歌手との演奏シーンがあるように、ディランの本質はウディガスリーを基礎としていますが、レッドベリーや黒人のブルース、そしてリトルリチャードやチャックベリーのロックンロールがあることに気づかせてくれます。
フォークという枠にとどまれなかった姿を見事に描いています。原作のタイトルが「ディラン、エレキに行く!」ですからね。
反社会、不良なディランは当時の若者にはエルビス並みの人気を獲得して当然です。そう言えば、エルビスの映画も黒人音楽が多く取り上げられてました。
そして、ギター一本で自分の気持ちを歌って音楽になるのだというスタイル、特に「フリーホイーリング」は、音楽をさして知らない勘違いした日本の若者達に影響を与え、日本にもフォークブームを引き起こします。まあ、そのほとんどは私は嫌いなのですけども。音楽的な深みが全く無いのが日本のフォークなので。
だって、ご覧のように、ディランはブルースやジャズや、ロックンロールやカントリーを良く知ってます。
さて、私はポールバターフィールドブルースバンドのマイクブルームフィールドのギタープレイ目当てで「追憶のハイウェイ61」でディランを聴いた人間なのですが、
「マイクを呼べ」とか、「マイクのギターは最高だ」と言うセリフが聞けるのに、マイクブルームフィールド役の俳優さんはセリフすらなく、全く注目されません。(笑)
誰なの?
「ボブにギターを教えてやろうと思った」とマイクはインタビューで言ってたぐらいなのに…
アルクーパーでも、弾いたことのないオルガンの前に座って見事な演奏をしたエピソードは描かれているのだから、ディランが共演を望んだマイクもあともう少し存在感出してくれても良かったのになー。
フォークにとどまった人たちは、今は過去の思い出になりましたが、ディランは今なお現役です。
あと、ギターの音の取り方が上手い!アコースティックギター全編いい音で鳴ってます。
映画としての出来はいいので、そんなマイクへの個人的な趣味のため、星半分減とさせていただきます。
知らなくても大丈夫だった。
「ボブ・ディラン」名前は聞いたことあるけどよく知りませんでした。
細身で上目遣いの甘いマスク...これは女性心をくすぐるタイプ♪初期の長渕剛もこんな感じだったよねーはにかんだ顔が可愛かったー...
「風に吹かれて」は聞いたことがありました。歌詞(日本語訳)は初めて知りましたがさらに感動。
あの時代の歌には社会的メッセージが含まれてるものが多かったのかな?ボブは自由に歌ってるだけだしこれからも自由に歌いたいと思ってるから勝手に色をつけたり強制して欲しくないとラストのフェスでぶちかましていたのはカッコ良かった。いっぱい物が飛んできてたけどボブには当たらなかったww
ボブ・ディランちゃんと聞いてみようと思いました。
あと最後のフェスで数人がハンマー振り下ろしながら歌っている労働ソング?気になってしまったww
タイトルなし(ネタバレ)
ドルビーシネマにて鑑賞
大体においてキンクスの曲が使われてる映画は良い映画が多いのだけど、この映画ももちろん色々素晴らしく今年のベスト候補なのですが、やはり問題点はユダからの"Play it fuckin' loud"からの"Like A Rolling Stone"のくだりで、実際はイギリスのロイヤル・アルバート・ホール、とブートでは有名だったけど本当はマンチェスターであった出来事なんですが、もちろんそれをアメリカのフォークフェスであったことにした方が映画としてはわかりやすくなって正解というのは分かるんですけどやはり違和感を感じてしまいますね。因みにイギリスでの演奏はバックがザ・バンドで凄まじいですので一度は聞いてみて欲しいのですが、その辺こだわってるのは心が狭いのかもしれませんが、他のことなら細けえことはいいんだよの精神になれますが、ディランのこの件はそうもいかんという思いで厳しく減点させていただきました。
aura
自分の生きてきた人生の中で何人かこう言う人物に出くわす 勿論そんなものを纏った人間にも差違はあるし、レベルの差もあろう 若い頃は嫉妬と羨望で、そして歳を取れば隠された重圧に対する同情と、一種『ざまぁ!』感も否めない
まぁ、永遠に理解出来ないのは人間同士とて同じ こういう偉人と同年代を生きているということで、感慨に耽るとしようw
MTV・キルド・ザ・フォーク・スター
洋楽を聴き始めた頃、世は既にMTV時代、ボブディランよりデュランデュラン、マイケルジャクソンの「スリラー」のMTV見た?が翌週の学校の話題。思春期になってアコースティックギターを持ったら「弾き語りフォークソング大全集」を片手に時代を遡って吉田拓郎さん岡林信康さんにぶち当たったところあたりでボブディランのフォークソングを知り、そこから同時代のビートルズに移るかMTVに戻ってヴァンヘイレンとかAC/DCに行くか、いずれにしても結局エレキギターを買うはめになって、また時代を行ったり来たりする訳です。当時ボブディランは私にとってはもう“過去の人“のイメージだったでしょうか、フォークソングのMTVがなかった訳じゃないですが、派手な演出もないし話題にはなりにくかったですしあまり興味は湧きませんでした。フォークソングは外国に求めずとも日本に凄く良い曲がいっぱいありますので日本産で十分満足していたのかも知れません。つまり私は“ボブディランにわか“なんです。
偉大なフォーク歌手とは知ってはいても日々聴いていた訳でもないボブディランの伝記的映画、エレキギターを持ち出して顰蹙を買ったと云われるフォークフェスティバルまでの話をうまく構成して良く映像化出来ていたと思います。特に演奏シーンは変なアレンジを加えなかったのが本当に、本当に良かったと思います。がしかし、伝記とはいえ天才の心情を代弁することなど誰にも出来ない訳で、各エピソードそれぞれに感心はすれど共感して感情を揺さぶられることもなく、ボブディランの伝記というよりは翻弄された周辺の人たちの話、“転がる石に苔はつかない“と言う諺に倣えば「転がるディラン石から剥がれた苔とは人間関係の事だったな」という話と見れば面白さもニ割増しです。登場時誰だか判別出来なかったのですがエドワードノートンが良かったですね!演じたピート・シーガーは「ターンターンターン」の作者だそうで、劇中でもやってみて欲しかったですね。
ミュージシャンの伝記的映画は最後の盛り上がりに欠ける映画が多く、この映画も後味の悪さが残ります。成功しているのは映画「ボヘミアン・ラプソディ」のスタジアムライブぐらいでしょうか。そもそも天才ミュージシャンに碌な人間がいないからなのかも知れません。伝記的映画になりそうな残る大物歌手といえばマイケルジャクソンとかスティーヴィーワンダーとかプリンスとかボーイジョージとか、まだまだ山ほどいますが盛り上がれる伝説のイベント持ちとなるとそうそういませんね。となると幾多のミュージシャンが観て泣いたと云われる映画「スパイナルタップ」のようなコメディタッチのモキュメンタリーの手法で実際のミュージシャンの伝記的コメディ映画を制作出来れば凄く面白そうです。ステージでコウモリ食った話とか湖畔のスタジオが火事になった話とかコメディになりそうな話が業界に一杯ありそうですけど、まあ許可してくれるミュージシャンはいなさそうです。(なんと、スパイナルタップの続編が2025年夏に公開されるそうです!)
それはさておき、この作品で伝説を演じるまでに俳優として上り詰めたティモシーシャラメですがボブディランを演じるにはちょっとカッコ良すぎませんかね(苦笑)。もうちょっと市民的な、クタビレ感が出せる俳優さんで良かったような気がします。例えばトムホランドとか、行けなかったかなあ。
ゴチャゴチャうるせぇ!
時代背景やボブ・ディラン⋯⋯なんもかんもそれほどディープには知らない。
Liveでなんかやらかしたのは何となく知っていました。
スクリーンの前に着くまでは曲を予習程度に聴いておいて。
140分かぁ。覚悟がいるなぁ。なんて思いながら観ていたらあっという間に過ぎて、久しぶりに圧巻!を味わった気がしました。
世間がボブ・ディランを誇大誇張したのか?時代が彼を生み出したのか?色んな見解がありますが、純粋に音楽を詞を見つめていたように思えてならないなぁ。
音楽で飯が食っていけたらなんて台詞があったけど富も名声もそれほど興味が無かったようにしか思えないけどなぁ。
観終わった後にすぐにリピートしたくなったなぁ。
ボブ・ディランのカリスマ性や当時の空気感に曲を堪能しましたね。
サイコー!その一言に尽きる。
ひと声歌い出せば。
1961年の冬、好きなアーティストとの入院を知り見舞い先の病院で転機となる人物と出会うことになるボブ・ディランの話。
先に見舞いに来てたピート・シーガーという先輩有名フォークシンガーの前で1曲歌ったことでボブ・ディランに転機が訪れる。
観終わった率直な感想から書けば面白かった!ごめんなさい!今週のメイン作な1本だと思うけどスルーしてもいいかなって思ったくらい興味がなく、ボブ・ディランさんの名前は聞いたことあるけど知らなくて(笑)
てかボブ・ディラン役務めたティモシー・シャラメの画力と魅力で観れたと個人的には思ってるし、普通に歌上手すぎ、声もいい!
彼の出演してる作品で1番好きかも!!
少し虚ろな目で、ちょっとサイテーと言われ、少し遊び癖があり一周回って結局シルヴィーが本命だったんですかね!?
ボブ・ディラン演じたティモシー・シャラメの歌声で何度も涙したし、音楽の力は凄い!
The Real Folk Blues
フォークソング
もともとは
その国の民謡や民族音楽を
さすものだったが世間的には
電気楽器を使わずバンジョーや
アコースティックギターなどで
反戦思想や労働歌を歌い上げる
ポピュラー音楽として広まった
第二次大戦後にはレッド・パージ
の一環として反戦的な内容が
共産主義に傾倒していると弾圧を受け
「カントリー」と名を変えたりした
その後1960年代になってフォークソングの
良さを取り戻すべく活動していた
ウディ・ガスリーやピート・シーガー
らがフォークを復権させベトナム戦争
などを背景に再び隆盛を築いた
そんな1960年代に
流星の如く現れたフォークシンガー
ボブ・ディランがニューヨークにふと
訪れてから音楽界を塗り替える
ビッグシンガーになるまでを
描いた今作
どうだったか
「フォードvsフェラーリ」でも
題材の人物を多少の脚色込みでも
ヒロイックに仕上げていた
ジェームズ・マンゴールド監督の
手法はそのまま1960年代のNYの
陰鬱さと混乱さをを鮮やかに再現し
そこにたたずむティモシー・シャラメは
まさしくBDで圧巻でした
あの独特の座った目とモジャ頭
あたかも憑依したかのような姿で
歌い上げる「風に吹かれて」ら
名曲達には終始圧巻でした
映画は1960年代初頭
近代フォークの祖
ピート・シーガーが盟友の
ウディ・ガスリーの病床
(ハンチントン病という難病に
侵されていたようですね)
をニューオリンズから
なけなしの10ドル片手に訪ねた
ボブが「衝撃を受けた」ガスリーの
為に作った曲を弾くところから
運命が変わり
伝説の逸話となった1965年の
ポートランド・フォークフェスの
大混乱までのボブの隆盛と苦悩を
曲に乗せて綴っていきます
ボブ自身の楽曲にのみならず
その過程で出会ったジョーン・バエズ
ジョニー・キャッシュらの歌唱も
ホント素晴らしく外観も本人の
姿と見比べると再現度ヤバいです
映画としてのテーマは
フォークの新星として扱われつつ
コロンビアが要求するレコードは
カバーばかりという状況に
恋人シルヴィに焚きつけられて
作っていた自分の曲をどんどん
披露し大成功を収め
今では当たり前の
作った曲を自分で歌う
「シンガー・ソングライター」
を一般化させたBDがやがてぶつかる
「いい音楽にジャンル分けは必要か?」
「他人にやれと言われてやるのか?」
という葛藤に苦しんでいきます
BDの書く詞には反戦や平和にまつわる
ものが多くベトナム戦争当時
起こっていた公民権運動や
反戦運動を行う人々の象徴的な
存在になりましたが当の本人は
そうした政治活動には全く興味が
なかったのです
ジミ・ヘンドリックスや
ジョン・レノンもそうした
側面から時代の寵児だと
BDを信望していましたが
会ってみると拍子抜けしたそうです
芸術家シルヴィは活動家気風があり
BDに惹かれて恋人になりましたが
なんだかんだ彼の事は何も知らない
知ろうとしても語らない
でもそんな彼女がBDを世に出す
きっかけをくれた
それにはBDは感謝して
別れた後も近からず遠からず
関係していたようですがやはり
最後まで相いれなかった
「私は皿回しの皿ではない」
という惜別の言葉に対し
「あの芸好きだよ」
という無神経なBD
でもそんな性格だからこそ
こだわりなく様々なジャンルに
飛び込んで行けたのでは
ないでしょうか
そして映画終盤のその1965年の
ポートランドのフェスのシーン
バックバンドを携えエレキを持ち込み
全く違う音楽をやろうとするBDに
主催者は絶対やめろと激怒するし
恩人のピートでさえもこれは
我々が育ててきたフォークのイベント
なんだと説得しに来ます
それでもBDは好きなように演奏し
観衆はフォークをやれ!裏切者!
と大混乱に陥り
結局おさめるためにアコギで
1曲やって現場を去ります
その歌う前
「I don't believe you!You're a liar!」
(お前らなんか信じない!嘘つきめ!)
と悲痛に叫ぶBDの姿は刺さります
ちなみにこのフェスの逸話は諸説
あるそうで演奏内容への不満でなく
会場の音響がずっと悪いのに
トリでついに観衆がキレたけで
演奏には歓声もちゃんと
あがっていたという話もあるそうです
このへんの混乱さも映画では
ちゃんと再現されていました
確かに商業音楽の世界
人気ミュージシャンが次のアルバムで
路線変更を行うと大抵それまでの
ファンは反発しました
あんたはそんなジャンルやる人じゃない
とか俺が聞きたい曲じゃないとか
ファンは好き放題言います
でもミュージシャンはそれが
やりたいからやってるのであって
そうしたファンの声は辛いのだろうな
と思うところがあります
これもいいじゃんと喜んでほしい
合わなければスッと離れればいい
そんな感じだと思います
(まぁBDの曲が変化していくのは
"おくすり"の影響も大きかったと
思いますが映画ではそこは触れてません)
そういう意味ではBDはジャンルを跨いで
様々な楽曲に挑戦しアルバムを売りまくった
これによって見いだされた様々なジャンルの
ミュージシャンがいた
それがBDの偉大さなんでしょうね
日本だと吉田拓郎がまさにそうでしょう
これはアニメの関係者の方に聞いたのですが
「君の名は。」でも「鬼滅の刃」でも
アニメの大ヒット作品が出ると
別に他社のヒットでも関係なく企画が
どんどん通るようになるそうです
だから業界全体にとって良い事だから
悔しいとかとういうのはなく
現場は皆で喜ぶのだそうです
それと同じなんだなと思いました
客席は年配の方も多く
BDの幅広い活躍がそこからも伺えました
スクリーンの音響で「聴く」価値アリです
久しぶりにええ映画見させて頂きました!
久しぶりに映画見たー!って思えれる映画だった。2時間半もあったとは思えないくらいすぐにエンドローがきた。
この映画作るのに約5年くらい時間かかってるらしく、道具もその当時のやつを使ったり、ギターやハーモニカも歌もすべてティモーシーが演奏していたらしく、製作陣のこだわりが伝わってきた。
そもそも、ボブディランの昔のこととかあんま知らんかったので、女たらしみたいなところがあったりとか、ジョーンバエズと恋仲やったとか色々勉強になりました。最近エレキギター買って練習してるけど、アコギも欲しくなってしまった、、、
ボブディランの名曲を映画館の音響で聴けて幸せでした。
Knockin' on Heaven's Door
が好きです。
劇中ではかかりませんけど。
ボブディランは中学生の時、仲間の一人が弾き語りモノマネしてくれて、
それで知ったぐらい。
彼には全然興味なかったのですが映画観てよかったです。
楽曲もいいですし、ストーリーもわかりやすく、ファンの方でなくとも
一個の映画、しかもかなり傑作として楽しめました。
知ってるアーティストやミュージシャンが役者さんが演じてたり、会話の中に
登場するとなんだか懐かしく感じてしまいました、リアタイじゃないのに。
半生でもなく、キャリアの初期からほんの数年が語られるのですが、
そこがいいですね。青春映画としても光ってました。
エルファニングだけが目当てしたが、ティモシーさんもすごいね、
自分で歌ってたんですよね?エンドロール見ててびっくりしました
とにかく耳が幸せになります
ピートの奥さんを演じてた方が気になりました。
また映画館で会えそう🎵
ことしベストワンです、今のところ
【”ライク・ア・ローリング・ストーン”若きボブ・ディランが、世相を鋭く突き、大衆に迎合せず自らの歌を追求する姿を描いた作品。ティモシー・シャラメ自身の歌による名曲の数々が心に響く作品でもある。】
■1961年、ニューヨーク。19歳のボブ・ディラン(ティモシー・シャラメ)は病に倒れたウディ・ガスリー(スクート・マクネイリー)の病院を訪れ、偶々見舞いに来ていたピート・シーガー(エドワード・ノートン)の前で歌を披露し、その才能を認められ、フォークシンガーとしての活動を始める。
キューバ危機など、時の世相を鋭く突いた、”風に吹かれて””時代は変わる””ミスター・タンブリングマン”とヒット曲を立て続けに世に出し、彼は時代の寵児になっていく。
が、彼の歌は大衆に迎合する事無く、自らが求める歌に変化していくのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・まず驚いたのは、ティモシー・シャラメ自身がボブ・ディランの名曲を歌う時の演奏シーンやあの独特の歌声を再現している点である。
”吹き替えじゃないよな!”と思いながら観ていたが、エンドロールで彼自身のパフォーマンスである事を確認し、その役者根性に驚く。
更に言えば、猫背気味の歩き方なども、ソックリである。
ご存じの通り、ティモシー・シャラメは、「君の名前で僕を呼んで」で、その美顔により一気にスターダムに躍り出た人であるが、今作では当時から発揮していた演技力の確かさも、証明しているのである。
・ボブ・ディランが、彼の畢生の一曲”風に吹かれて”のメロディを、フォークフェスで知り合いその後長く恋仲になったジョーン・バエズ(モニカ・バルバロ)の部屋でギターを弾きながら歌った時の、彼女の驚きの顔。
その前後に、TVやラジオで米ソ冷戦の報道が流れているさり気無い演出も効果的である。
・ボブ・ディランのもう一人の恋人シルビィ(エル・ファニング)が、ステージでジョーン・バエズとデュエットする彼の姿を舞台袖から見ていて、涙を流しながら去るシーンと、彼女を港まで追いかけて、ディランが煙草に火をつけ金網越しに咥えさせて上げるシーンも、趣タップリである。
■今作のクライマックスは、65年のニューポート・フォーク・フェスティバルで、ディランが”脱フォーク”を掲げ、エレキギターで3曲披露するシーンである。アコギのヒット曲を期待していた観客たちから”ユダ!”などと罵られ、激しいブーイングを浴びる中、彼が後に名曲となった”ライク・ア・ローリング・ストーン”を、全く怯まずに歌うシーンである。
正に、”転石苔むさずの如く”、ボブ・ディランが40枚!ものアルバムを出し続け、ノーベル文学賞を受賞した要因が、彼の時に世相を鋭く突き、時に大衆に迎合せず自らの歌を追求する姿にあると私は思うのである。
<今作は、若きボブ・ディランの、時の世相を鋭く突き、大衆に迎合せず自らの歌を追求する姿を描いた作品であり、ティモシー・シャラメ自身の歌による名曲の数々が心に響く作品なのである。>
ディランのカッコ良さを描いてほしかった
ボブ・ディランのファンです。
予告編でティモシー・シャラメのかなりの再現度を観て映画を楽しみにしていました。
正直一本の映画としては、かなりつまらなかったです。
ボブ・ディランを知らない方なら尚更そう感じると思います。
特に脚本が悪すぎます。
主軸で描きたいものがなんなのかはっきりせず、ディランの私生活にばかり終始していて、別に描かなくてもいいような女性関係や人間関係の部分が、かなり雑音になってしまっています。
実際そうだったのかもしれませんが「ディランってこんなやつだったの?」と大好きな歌と共に綴られ、別に見たくない部分だったなと思いました。
田舎から出てきた才能ある若者の成長譚として描きたい感じはするものの、ミュージシャンとしてのシーンは感情移入する間もなく進んでしまいます。
特に、ラストのニューポート・フォーク・フェスティバルでのシーンは、こんなテンションの上がらないライク・ア・ローリングストーンを聴いたのは初めてという気持ちになりました。
ディラン本人のドキュメンタリー「ノー・ディレクション・ホーム」を観た方が彼のカッコ良さは伝わると思います。
ティモシーの演技力、歌、他の出演者の再現度の高さは評価できるので星2をつけました。
これだけ役者が揃っていたのにもっと良く描けなかったのかと残念でなりません。
ちょっと、もう・・
エレクトリック転向?の罵声の中、ノッてる少数のお客さん、パンク誕生もこんな感じ?音楽映画はこういうファンへの刷り込みが在るから、敵わんよなぁ。
娯楽作を多数手がけたマンゴールド監督の編集、バッサバッサ。知ってるだろ?解るよね?コレは良いのか悪いのか。
エドワードノートンがイイ人過ぎる・・エルファニング、キュート〜初音映莉子さんは出演を知らなかった、凄い役。
追記 3月7日IMAX 音が良いのは当たり前ですが、あまり新たな気付きは無かった。タバコ2本と1本の違い、つくづくノートンイイ人、ジョニーキャッシュは自分も危ないと思ったんだろうか?位。
追記2 3月8日ユーチューブのサッカリンチャンネルで今作を取り上げていたので視聴。史実と脚色の部分とか興味深い。ディラン本人が出していた要望も在る。面白いのが本物とキャストの歌の比較、シャラメの美声がよく解ります。
手に負えないほどの魅力の体現
気骨な精神の尖りと若さ
やりたいことと求められることとのギャップに葛藤し憂う表情
魅惑的な女性たちに囲まれ気まぐれに彷徨う独特な色気
器用だったり不器用だったり
優しかったりつっけんどんだったり
素直だったり嘘つきだったり
天然なわがままさが手に負えないほどの魅力を放ち人を虜にするボブ
彼そのものを体現していたティモシー・シャラメがとにかく素晴らしい
もじゃもじゃ頭、ギターを担ぐ猫背な後ろ姿もぴったり似合わせ、歌声、ギター、ハーモニカも心をざわざわ響かせ鳥肌が立った
ボブ・ディランをまた聴きたくなってしまう人が続出するだろうね
港のフェンス越しの二人の切なすぎる感じ、始まりと終わりのwカットにはいろいろあっても変わらない彼の核のような思いがみえ胸が詰まる名シーンだ
詩のなかに投影される彼の意思、メロディにあらわれる感情に動かされるライブ感もたまらず
物語を追いながら懐かしい気持ちまでこっそり呼び起こされるうち熱い涙がポロリの傑作でした
ぜひいい音で、劇場で
時代は巡り、懐古も巡る中、一人の若者は「規定されない自分」を模索していた
2025.2.28 字幕 イオンシネマ京都桂川(Dolby Atmos)
2024年のアメリカ映画(141分、G)
原作はイライジャ・ウォルドのノンフィクション『Dylan Goes Electric!』
実在のミュージシャン、ボブ・ディランの若き頃を描いた音楽伝記映画
監督はジェームズ・マンゴールド
脚本はジェームズ・マンゴールド&ジェイ・コックス
物語の舞台は、1961年のニューヨーク
憧れのフォークシンガー、ウディ・ガスリー(スクート・マクネイリー)に会うために上京したボブ・ディラン(ティモシー・シャラメ)だったが、ウディは病気のためにニュージャージーにて療養していると聞かされる
ヒッチハイクで乗り継いで病院に向かったボブは、ようやくウディと会うことができた
だが、彼はハンチントン病に冒されていて、まともに話をすることもできなかった
傍には親友のフォークシンガー、ピート・シーガー(エドワード・ノートン)がいて、彼は自分の曲をウディに聴かせていた
ピートは「何をしにここまで来たのか」とボブに問い、彼は「煌めきを掴むために来た」と答える
そして、ウディのために作った曲をそこで演奏する
ピートは彼の才能を確信し、ライブハウスに立たせる
ピートのマネージャーのアルバート(ダン・フォグラー)も彼の才能に気づき、それから本格的な音楽活動が始まっていった
物語は、小さなレコード会社からやがてコロンビア・レコードと仕事をするようになる様子が描かれ、当初は古い曲のカバーばかりをやらされていた
だが、実績を積んでいった彼は、やがて自分の曲も演奏できるようになり、フォークフェスの舞台に立つようになる
その頃になると、フォークシンガーとして大人気のジョーン・バエズ(モニカ・バルボロ)と共演するようになり、さらに共作をしたり、楽曲提供をしたりするようになっていく
また、プライベートでも教会のコンサートで知り合ったシルヴィ(エル・ファニング)と恋仲になるなど、充実した人生を歩んでいるように思えた
そんな彼の転機をなったのが、JFKの暗殺事件、キューバ危機などの社会情勢で、この世が変わっていくことを敏感に察知していく
歌う内容も徐々に変わっていき、さらに楽器の進化なども起こってくる
ツアーを共にしているボビー・ニューワース(ウィル・ハリソン)などの影響も受けていくボブは、やがてエレキギターを演奏するようになっていく
だが、フォークフェスの主催者サイドは彼にフォークソングを歌ってもらいたくて、ファンもそれを望んでいると譲らない
そして、1965年のニューポートのフォークフェスの日が訪れるのである
映画は、ボブ・ディランがエレキギターを握るまでという感じになっていて、スターアムに駆け上がりながらも、自分自身は「誰もが望んでいない自分でありたい」と葛藤していく様子を描いていく
タイトルの「A Complete Unknown」は、「完全なる無名」という意味で、何者であると規定されるところから最も遠い存在を意味している
ボブは、人の敷いたレールに乗ることを拒み、変わりゆく時代を敏感に感じ取りながら、自分の表現も変えていく
そうしたものが時代を築いたものと衝突することになり、恩人だったピートと対立していく事になってしまう
ラストのフェスでは演奏を辞めさせようとするピートが描かれ、彼の妻トシ(初音映莉子)がそれを止めるシーンが描かれる
ピートの中でも認めざるを得ないものがあって、それでもこの場で求められるものは違うと感じていた
そこでボブはピートの顔を立ててフォークソングを披露するのだが、それが今生の別れのような描かれ方になっていたのは印象的だったと感じた
いずれにせよ、ボブ・ディランの世代ではない私が観ても大丈夫な作品で、知っている人なら尚更当時の記憶が蘇るように思う
かなりの著名なフォークシンガーやアーティストが登場するので、フリークとかぶれに取っては至福の140分なのだろう
楽曲のほぼ全てを演者が歌唱していることもあって、ライブの臨場感とかリアリティも再現されているので、そう言った部分を楽しみにしている人にとっても満足のゆく作品だったのではないか、と感じた
ティモシーに脱帽!
🎬25/2/3 ジャパンプレミアにて鑑賞。
ティモシーの演技力、歌唱力、目力…
とにかく素晴らしかった。
歌い出すと周りの空気が一変する圧倒的存在感。
何度作中の観客と一緒に立ち上がって
拍手しそうになっただろう。
サントラですでに毎日のように楽曲は聴いていたが、
映画館で聴くその感動はひとしおだった。
映画館で何度も観たい作品。
IMAX、Dolby cinema両方で聴き比べたい!
25/2/28追記🎸🎶
『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』公開初日、
池袋グランドシネマサンシャインで鑑賞。
Dolby Atmos とIMAX連続でハシゴ。
(余談だが、夕方デューン2も観たので1日で3回観た!笑)
ボブ•ディランが名声を得て行く過程と
周囲の期待との葛藤をティモシーが見事に演じている。
歌声、ギター、ハーモニカ…全てが彼の演奏とのこと。
どれだけの努力で役を作りあげていったのだろう。
音楽シーンはもちろん、
バイクに乗る姿もとにかく…カッコいい!!!
容姿だけではなく、佇まいが。
乾いた笑い方もクセになる…!
ティモシーの演技を通じて、
ボブ•ディラン唯一無二の周囲を魅了させるパワーを
体感できた事が素晴らしい映画体験だったと感じた。
圧巻のLike a Rolling Stone、
It's All Over Now Baby Blueで涙。
エンドロールで再度流れるLike a Rolling Stoneに号泣、、、。
モニカ•バルバロが演じるジョーン•バエズの歌声も
とても伸びやかで引き込まれる。
そしてエル•ファニング扮する
シルヴィーとの関係は切なくて美しい。
ピートの優しい笑顔や、
彼の妻トシのときおり見せる強い表情。
Jキャッシュのボブを煽る目線と言葉。
お茶目なマネジャーのアルバートはなんだか可愛い。
(ファンタビのジェイコブを思い出しちゃった!)
ボブの周りの人物もそれぞれ魅力的で
視点を変えて何度も味わいたい作品。
ここから一部ネタバレになるが、
ウディにプレゼントするレコードプレーヤーのリボンを
シルヴィーが手伝ってあげるシーンが印象に残った。
その後ウディがそのプレーヤーで
ボブの曲を聴いている所も。
さりげないシーンまでとても丁寧な作品だと感じた。
一番好きなシーンは、
ニューポートフォークフェスティバルへシルヴィーをバイクに乗せて向かい、その後煙草を吸うシーン。
ボブが煙草をニ本咥えて火をつけ、
一本をシルヴィーに渡すシーンが堪らない。
作品の中で2人が序盤で観る「情熱の航路」を模したシーンだが、
その後の港での金網越しの会話も相まって心に残る名シーンだった。
鑑賞後は自分もボブのライブ会場にいたような高揚感と
祭りが終わってしまった切ない気持ちが入り混ざる、
余韻がとても心地よい映画だった。
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