名もなき者 A COMPLETE UNKNOWNのレビュー・感想・評価
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苦手なジャンルでしたが…
ボブ・ディランについては全く知らず、ティモシー・シャラメが主演ということだけで観てきました。
普段サメだのゾンビだので大喜びしているアホの私にはちょっと合わなかったです。それでもティモシーの歌声、ギターの演奏は素晴らしかったし、他の出演者の歌も同様に、心を揺さぶられるものがありました。あと、エル・ファニングの演技もとても良かったです。そういえば、「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」もこの2人でしたね。本作のエルも最高だったので、彼女には今後もティモシーと結ばれない役をやってもらいましょう(笑)
ティモシー、アカデミー賞逃してしまいましたね…。「デューン2」もあったのでどっちかで取るのだろうと思っていましたが。それでも本作における彼の演技は素晴らしく、感情の機微を体現していたと思います。ボブ・ディランのことは全く知りませんが、ティモシー=ボブなのだと、自然と思える説得力がありました。
最後のフェスのシーンですが、あれってメタル系のフェスで例えるなら、Slipknotがトリで素顔晒してアイドルグループさながら踊って歌い始めるようなもんですよね。(ちょっと違う気が…)スゲーな、ボブ。
歌詞が突き刺さります
ボブ・ディラン
お名前を知ってるぐらいと、歌手でノーベル文学賞を受賞されたのに驚きましたが、受賞式を出席されなかったということでまたびっくりしたのを覚えています
それぐらいが私の知識で、少し勉強してから鑑賞しなければと思いました
検索したり、YouTubeみたりしましたが、あまり情報が豊富でないように思いました
そんな少ない情報の中でも、ティモシーシャラメの演技良かったと思います
ティモシーシャラメ扮するボブ・ディランの歌う そのリリックがすごく突き刺さりました
何でしょう
観てる途中から
もう一度観たいと思いました
ウディ・ガスリー、ピート・シーガー、シルヴィ、ジョーンの背景をもっと把握して もう一度観たいと思いました
Bob Dylanを知らずとも
伝記映画は、観客の予備知識で見方が変わる。若者であっても、Bob Dylanの熱狂者であれば、彼の曲も歴史も周知の事実。あれが足りない、これが足りないって批評になりガチ。一方、Bobと同世代であっても音楽に興味がない人は、歌詞の中身までは知らず、本作でBobや曲の背景に初めて触れるのだろう。
自分はその点中途半端で、曲は散々聞いているが、自分が生まれる前のBobの歴史なんて知らない。自分の知ってるBob Dylanは完全にオジサンだが、デビュー時は演じたTimothée Chalamet並のハンサムボーイだったなんて、初めて知った。エレキへの転向を批判される件は、吉田拓郎氏が語っていた経験と酷似して興味深かった。
本作で最も感銘を受けたのはやはり、Timothéeの歌唱。聴き比べてしまうと、声はそっくりではないかもしれないが、雰囲気は抜群でTimothée Dylanとして客を呼べそうなレベル。Joan Baezを演じたMonica Barbaroの歌唱も美しく、Baez作品をYouTubeで漁ってしまった。
本作は、曲を作り出す衝動に突き動かされる天才の青春をよく映し出していて、音楽映画としての完成度も高く、Bob Dylanを知らない人でも愉しめる。気が向いた時にしかパートナーの幸せを祈れない自己チュウは世間的な幸せとは無縁そうだけど、直ぐに次の相手が見つかるBobに世間的な幸せなんて必要なさそうと思った映画。
素晴らしかった
ボブ・デュランは世代ではなく、アルバムを3枚しか聴いてこなかった。みうらじゅんさん世代のものだ。特に何の思い入れもなく見たのだけどめちゃくちゃ面白いし、曲も演奏も素晴らしい。特にいいのは歌詞が字幕で出ることだ。名曲を惜しみなくたっぷりやる。また、見せ方もよくて、作曲やレコーディングでちょろっと聴かせて、おお!と思わせておいてライブでドカンとやる。2時間半もあるので、飽きるかと思ったらすっごく楽しいまま終わる。
女の扱いがひどい。シルヴィという素晴らしい彼女がいるのに、ジェーン・バエズを彼女の留守中に呼び込んで彼女の部屋でやる。ヒモのくせに。また、ジェーンとデュエットしている時、ジェーンはボブの目をのぞき込むかのようにガン見しているのに、ボブはそっぽを向いている。でも曲や演奏がいいのでこっちまでぽーっとなる。
当時はジャンルの壁が考えられないほど分厚かったようだ。そんな壁を破ろうとするボブを煽りに煽るのがジョニー・キャッシュで、そういう人大好きだ。
高田渡が好きです
まだ幼かった頃親父のカーラジオから流れてくる音楽にジャンルはなかった
なかったと言うよりも幼かったから知らなかっただけなのだけど
それから薄々と音楽のジャンルがわかるようになり自分はフォークやロックが好きなのだなと思うようになっていった
しかし映画が好きなこともありありとあらゆるジャンルの音楽を聴くようになりました
彼のことはあまりよく知らない
もちろん曲は聴いたことはあります
ただね、彼の歌詞を読んだことがなかった
海外の曲のほとんどを歌詞の内容も知らずに今までその雰囲気だけで聴いてきました
だから彼がなぜそれほどに崇拝されるほどの人気があるのか分からなかったし考えたこともなかった
彼の歌詞はシンプルで分かりやすい
そして威圧感がない
「俺についてこい」とか言いそうにない
不思議なことを不思議だと言い
おかしな事をおかしいと言う
いたってシンプルなのだ
ブルーハーツを思い出す
金子みすゞを思い出す
そして周りが勝手に騒ぎ担ぎ上げようとする
でもきっと、彼は風になってどこかへ行ってしまうのかも
彼の歌をちゃんと聴く機会をありがとうございます
自分を生きる
既成概念を実際に打破して行く。多分ご本人はそんなことは意図していなかったのではと思いました。ただただ自分を生きて行くということだったのではと感じました。最近においても例えばノーベル賞の授賞式に出席しなかったのは、今も自分の人生を生きていることの証だと思います。自分を生きる人は真実に幸せな人だと思います。人や立場によっては我儘に思われることもあるけれど、結局それは旧来の自分を保身する事であり、人目を気にした視野の狭い、それこそ自己中心的なことなんだと思います。ビジネスや自分の社会的立ち位置中心的なことなんだといつか気づく時が来るのかもと思います。
PS: 自分を生きることは日本では未だに難しいことかもしれませんが、音楽だけでなくどんなフィールドでもこの映画のようにブレークスルーを起こせる可能性があるという事だと思います。
フォークを定義したがる奴ら
ティモシー・シャラメはディランになりきっているし、エル・ファニングも素敵なのですが、イマイチ心に響かなかったのは期待値が大きすぎたからか。最後のフェスでなぜあそこまで罵声を浴びるのかが理解しにくかったです。「アコギが善でエレキが悪」という構図がわからないまま物語が進んでいくので、後半は曲だけがBGMとして流れていく感じでした。あと、存命中の偉人に対する忖度みたいなものもあったのでしょうが、演出が手堅すぎて何の意外性も無かったような印象。「ソーシャルネットワーク」みたいな「訴訟上等!」みたいな気骨を期待してしまいました。エンドクレジットで「ノーベル賞の授賞式には出席しなかった」という文言だけ少し遅れて出てくるのも嫌らしかったたです(笑)。
音楽映画にハズレなし
ドキュメンタリーであったり、歌手(バンド)を主人公に据えた伝記的なフィクションであったりしても、音楽(ポピュラー音楽)を主題にした映画にハズレはほとんどない。
それは、ヒット曲そのものに魅力があるため、たとえ映画の中で描かれる物語が薄いものだとしてもそれを補って余りある映画として完成するからだ。
本作も、ディランの初期ヒット曲が多数流れ、おそらくご本人は基本的に協力しない中、既に知られている物語をなぞった体の映画だと思う。
しかし、ディランの歌そのものに魅力があり、主演俳優をはじめ、違和感なくその世界を再現している。合格点の出来栄えといえる。
映画を見る分には、若き日のディランの生き方はそれほどドラマチックなものでもなく、中盤はダレた印象も受けた。
ジョーン・バエズと深い仲だったというのは初めて知ったのだが、そのほかガールフレンドとの関係なども描かれるが、ディランの深い人間性を感じるようなシーンはほぼなく、ドラマ的には深みも見せ場もないなあ…と思いながら見ていた。
しかし、映画のクライマックスとなる、1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルでエレキサウンドをフィーチャーしたことで大ブーイングを受けながらも「ライク・ア・ローリング・ストーン」を歌う場面。あそこはひきつけられた。
あれを見るだけでもこの映画の価値はある、と思った。
帰りに売店でパンフレットを買おうと思ったら、品切れだった。封切られたばかりというのに、配給元は何をやっているんだ?!
東京都心のシネコン、平日昼間の回は入りは4分の1くらいで年齢層は高かった。200円高いDolby-ATMOS版で見たが、その必要はなかった感じ。
名も無き私へ 気分はどう?
かつてフォークの神様こと、岡林信康が、エレキギターを使うバンドを引き連れて、ステージに上がったことがあるそうです。全くウケなかったそうです。そのバンドとは、はっぴぃえんど。後の邦楽業界に、少なからず影響を残すメンバーが、そこにいたわけです。
時代は、変わるものですね。
ボブ兄さんに、ほとんど興味のない私です。強いて言えば、清志郎が、無理やり日本語カバーした曲、聴いていたな。(そう云えば、清志郎も駆け出しの頃、アコギとウッドベースだけで活動してましたね。)そんなわけで、逆に抵抗なく映画を観ていました。
たださ、あのフェスに、私が御見物として参加していたら、どうだろう。変わりゆく時代について行けたかな。称賛とブーイング、どちらに組したかな。
その答えは、風の中。風が知っているだけかな。
カッコ良すぎて、真似のしようもありません。赤狩り、公民権運動、ベトナム戦争、そして大統領暗殺。そんな激動の時代から逃げることなく、唄い続ける、問い続ける。決して留まらない。他者におもねることもない。
まるで、転がり続ける石のように。
ところで最近のアメリカの音楽業界、フォークとか、カントリーとかジャンルを超えた、ボーダーレスなスタイルの曲が増えているそうです。そもそも、ジャンル分けして、レッテル貼り付けて、区分けしているほうが、オールドタイプだよね。とはいえ、やはりエンタメには、自分の見たいもの、聴きたいものを期待しちゃうわけです。他者に期待を押し付けて、自分に期待しない、そんな名も無き私に、ボブ兄さんの名曲が問いかけます。
気分はどうだい?。
追記)
どれだけ弾が 飛び出せば
それが 過ちだと気づくの?
どれだけ人が 死んだなら
それが 過ちだと気づくの?
先程、動画配信にて、若き日のボブ兄さんをチェック。ノーベル賞とか関係なく、英語が解せるヒトなら、みんな聞いたことあるだろう、このフレーズ。
どうしてヒトは、変わらないんですかね。
時代は変わろうとしているのに…
極上のアイドル映画
1960年代と言えばカウンターカルチャーが生まれようとしていた時代で、伝統と言うのが崩れかけていた時代。
その中から出てきたのがボブ・ディラン。
クライマックスでエレキギターを手にするのはボブ・ディランにとっては普通だけど、その前の世代に取っては大問題ってストーリーは、別段大したことない。
でもこの映画の魅力は役者たちに尽きる。エドワード・ノートンは過去の役柄のイメージとは真逆の人当たりの良い中年を演じきっていて、彼の演技の振れ幅に心底感心した。
ティモシー・シャラメに至ってはトム・クルーズを超える美男俳優で演技力は抜群。今まさに乗りに乗ってる彼にとって、この企画は彼の魅力を最大限に引き出している事に成功した。
トライアンフのボンネビルT100に跨るシャラメの後ろにはギターか可愛い女の子。
イケメンだけどちょっと寂しそうな表情を浮かべ、どこか頼りない雰囲気を醸し出しながら、その時代を憂う詩を語る美声を披露する。これには女の子は絶対放っておけないでしょう。
エドワード・ノートンが完全に引き立て役になってしまった終盤はちょっと可哀想なくらい。
昔のアイドル映画は中身空っぽで、アイドルは下手な演技が当たり前だったけど、サーチライトはこの映画でアート映画レベルに引き上げてしまった。
これは見事で究極のアイドル映画です。
【洋画関係者非常事態発令!】こりゃ、マズイ。やばいよ。やばいよ。
3月2日日曜日21:20〜レイトショー。
230人劇場。観客は俺とどっかのオヤジの2人のみ。しかも何故かオヤジは一番前の端っこに。
おかげさまで俺は特等席ではぼ貸し切り。
じゃねぇよ、どうすんの。これ。思わず映画館のお兄ちゃんに言っちゃったよ。
俺:「これやばいんじゃないの?」、「いくら日曜の最終回さからってさ。」
「あっ、日本映画は結構入るの?」
兄ちゃん:「いえ、日本もこんなもんです。」
俺:「えっ、マジ? なんでこうなっちゃったの?ちょっと前まで少なくても
1/3は入ってたじゃん。」
「あっ、コロナで?」
兄ちゃん:「いえ、サブスクで来なくなっちゃったんですよ。」
俺:「サブスクか〜。あぁ、そうだよな〜。」
「いまどき、物好きなのは俺だけかぁ〜。」
兄ちゃん:「ぜひ、どんどん来てください。」
あのさぁ、この映画、調有名歌手の自伝で人気俳優主演でアカデミー作品賞候補だよな。
そんな映画でこんな贅沢していいの?230人劇場だぜ。
言っとくけどおれは、「マイケル ジャクソン」じゃねぇぞ。
わざわざ¥2000〜¥2500払わなくてもちょっと待ってれば家で観れちゃうんだからよ、そりゃ来ねぇよ。
ヤバい、ヤバい。潰れちゃうよ映画館。まじで。IMAX上映してたよな。これ。
こりゃ、映画館興行無くなるよ。
『驚いちゃったよ。』
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シャラメもなんか一生懸命やってたけど、「モノマネ」かな。
歌もやってたけど、やっぱり「カラオケ」かな。
ガスリーが映画に出るの50年ぶりかい?
60年代感も良かったし格調あり、曲にグルーブありで悪くないが、まぁ飽きなかったよ。
Like a Rolling Stone
ミュージシャンたちの伝記映画が絶えず止まずお送りされる時代ですが、今作もボブ・ディランにフォーカスを当てた1本。
生涯を描くのではなく、一つの時代を切り取って描いているというのもあってしっかりまとまっていました。
時間軸としてはニューヨークにやってきた若者・ボブ・ディランがニューポート・フォーク・フェスティバルでのステージまでを描くというシンプルな構成で、これはありがたいわ〜となりながら観ていましたが、どうにも音楽以外のシーンにそこまでそそられないというのが惜しいところでした。
スターダムに駆け上がっていく前から鼻につくところはありましたが、しっかり人気者になってからはお調子者になっているのでヤなやつだな〜とは思いつつも人間くさい青らしさは良かったと思います。
スターダムへのスピードが早く、半世紀以上前の出来事というのもあり、ライブハウスからホール、ホールからアリーナへのスピードが早いなぁと才能を見せつけられるのと同時にもっとカタルシスを感じたかったなぁというのが正直なところです。
良くも悪くも音楽の伝記映画での女性関係は激しいものが多い印象なんですが、ボビーはなんというか中途半端な関係の2人とのイチャイチャ未満な事しかやっておらず、年齢的なものを考えたらまぁ確かに…とは思えましたが、くっついて離れてのバランスが微妙でこれなら音楽に極振りしてくれた方が良かったのではと思わんこともないです。
フェスのコンセプトに合わない音楽をやろうとしたらそりゃ怒られるわなと思いつつも、んなこた知らんわロックをやってやるよという傲慢さがあったからこそ音楽の転換点になったのかなと思うと複雑なところです。
非難されながらも己の音楽をやりきるステージでようやくボブ・ディランのことをカッコいいと思えたのが不思議でした。
お客の求める音楽に応えないスタイルを続けていたからこそそのプライドが光り輝いており、ファンの気持ちに応えていないというところには引っかかりつつも、ライブシーンでは一番映えていたかなと思いました。
役者陣は素晴らしかったです。
ティモシー・シャラメ…あんた歌までいけるんか…お見それ入りました。
アカデミー賞ではかすりもしないという意外な結果に終わりましたが、ボブ・ディランに興味を持つきっかけとしての1本としてはアリだなと思いました。
フォークとロックの親和性、イカしてます。
鑑賞日 2/28
鑑賞時間 17:55〜20:30
座席 K-17
まるでライブ会場にいるような
期待度◎鑑賞後の満足度○ 音楽(歌・詩)が世界・社会を変えられると人々が信じていた時代を活写している風俗映画の価値はあると思う。然しボブ・ディランという人の伝記映画として成功しているかは少し疑問。
①映画全体の印象としては、ティモシー・シャラメは全て自分で演奏し歌唱するという熱演ぶりだが、私にはどうしてもボブ・ディランには見えず、最後までそっくりショーを見せられている感じが付きまとってしんどかったのが真っ先に来る。 映画としてはそんなに悪くないとは思うのだが…
②一方、モニカ・バルバロ演じるジョーン・バエズは、そんなに(顔が)似ているわけではないのだが中々良かった。
『トップガン マーヴェリック』のあの女の子(パイロット)だったとは全然わかりませんでした。
③然しながら、“役を生きる”という意味で最も素晴らしかったのはエドワード・ノートン。
何をやらしても上手いから当たり前と言えば当たり前なのだが、付け鼻をしていると思うけれども(最初は誰かわからなかった)、エドワード・ノートンではなくピート・シーガーその人がスクリーンの中で生きているとしか思えない。
此れが演技というものだろう。
ボブ・ディランの歌声も完コピ!
ボブ・ディランを知っていますか…⭐︎
今やある意味「伝説の人」になってしまったようなボブ・ディランの若き日を描く物語。
とにかく、皆さんのレビュー通りティモシー・シャラメのディランが素晴らしい。
そして、彼がデビューした時代感満載にして物語は進む。
60年代のアメリカ。
本当にキューバ危機、ケネディ大統領の暗殺等、作り話ではないかと思えるような事件が
次から次へと起こる。
その時にon timeで彼の歌を聴いていた人にはたまらない作品だと思う。
ジョーン・バエズ、ウディ・ガスリー、ピート・シーガーなど歴史上の人のようなミュージシャンが
登場して、あの頃の音楽を少しでも知っている人はそれだけで充分楽しめるのでは。
バエズを演じるモニカ・バルバロの歌声もすごく良い。
「ボヘミアン・ラプソディ」と同じミュージシャンの物語だけれどジャンルが違うような気がする。
自分自身の状況に疑問を抱くように、フォークフェスでフォークからロックに変貌していくディラン。
年上の知人もエレキギターを使い出した時の不評のことを話していたことがあった。
でも、やはりディランはディラン。
天才なんだと思った。
ただ、「風に吹かれて」、「時代は変る」、「ライク・ア・ローリング・ストーン」などディランの曲を
少しは聴いたことがある人でないと興味が持てない映画かも。
そういった意味では、見る人を選ぶ作品。
シャラメが素晴らしい
1961年の冬、ギターとわずかなお金を持ってニューヨークへとやって来た19歳の無名のミュージシャン・ボブ・ディランが、恋人となるシルヴィや音楽上のパートナーで歌手のジョーン・バエズ、そして、ウディ・ガスリーやピート・シーガーら先輩ミュージシャンたちと出会い、彼の天才的メロディの創造力と画期的な歌詞、そして魅力的な歌声で注目を集めていった。そして、フォーク界のプリンスと言われるようになったが、次第に違和感を抱くようになったディランは1965年のニューポートフォークフェスティバルで・・・という若い頃のボブディランの話。
タバコを吸い、酒を飲み、クスリもやり、女を抱き、作詞作曲をし、・・・ボブ・ディランの天才ぶりがよくわかる作品。
そしてディラン役のティモシー・シャラメが素晴らしい。ギターも弾けるし歌も上手かった。あの顔であの音楽センスを持ってたらそりゃあモテるわ。
ジョーン・バエズ役のモニカ・バルバロの歌声も素敵だった。
シャラメにアカデミー賞主演男優賞を取って欲しかったが、残念だった。
音楽映画として楽しもう!
まず最初に、ボブ・ディランをよく知らない、もしくは代表曲(「風に吹かれて」「ライク・ア・ローリング・ストーン」)を知っている程度の人間による拙い感想ですので、大目に見ていただけると幸いです。
この映画の良かった点は、何よりもボブ・ディランの音楽そのものでしょう。
ボブ・ディラン(厳密に言えばティモシー・シャラメ)が実際に唄っている姿を目撃し、劇中の全ての人物が当時受けたであろう衝撃を追体験できます。
「やべえ、この若者只者じゃないぞ!まさしく才能の塊やん!」と。
純粋にボブ・ディランの名曲群を楽しめる良質な音楽映画だと思います。合わせてボブ・ディランが台頭した当時の音楽の流行も興味深く見ることができました(ビートルズ以前のロック夜明け前的な感じとか。)。
一方、あんまりだった点としては、ボブ・ディランが浮世離れした人間なので、凡人の自分には彼の行動原理に全く共感できませんでした。
特に、名も無き者である彼を温かく迎え入れ、彼の才能を信じ、惜しげもなくサポートしてきた人たち(しかも皆とても素敵な人たち)を傷付けてでも自分の哲学を貫こうとする姿勢には、嫌悪感さえ感じてしまいした。
そのほかにも、やれ「俺は孤独だ」、「周りの期待(重荷)にはうんざりだ」、といった苦悩や、スターが必ず通る「酒、ドラッグ、女」など、スター伝記映画あるあるとも言える既視感のある描写が続き、カタルシスや感動といったものは自分の中には芽生えませんでした。
まあ、「あれがボブ・ディランだから」と言われてしまえばそれまでなんですけど・・・。
ボブ・ディランのことを熟知して、彼のことが大好きな人はきっとニヤニヤしながら楽しく鑑賞できる内容だと思います。
全399件中、201~220件目を表示

















