「天才の半生」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN セッキーかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
天才の半生
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ミュージシャンとして初のノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランの半生を描いた作品。
私は、ボブ・ディランについて何も知識が無い状態で鑑賞した。
数年前にQUEENのフレディマーキュリーの一生を描いたボヘミアン・ラプソディーが上映され、その時も私はほぼ知識が無い状態で鑑賞したが、心から楽しむことができた。
わずか10ドルを握りしめてニューヨークから始まった旅であったが、抜群の才能とカリスマ性を持ったボブは周囲の人間にも恵まれ、順調に音楽界のスターダムを駆け上がっていく。その中での苦悩や成長を描いたストーリー。
ノンフィクション映画によくある波乱万丈の涙あり映画ではない。音楽の方向性を転換するボブに時代がついていけなかった。後にそれは大衆から認められたという天才のストーリーである。
歌唱シーンが多く、ボブ・ディランの歌を堪能できる時間が多く設けられている。はじめて聞いた私でもいい曲だなと感じることができた。
フレディのように、人間臭さや情熱的なところは少ない。上品な作りとなっている。たとえば、観客を感情移入させるような主人公のコンプレックスのようなものは描かれない。人情劇を期待するとかなり薄味に感じられるだろう。
それでも、こうした歴史的偉人を映画を通して学べることは素晴らしいことである。
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