劇場公開日 2025年2月28日

「ミュージシャンの映画は難しいけど」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN ぜんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ミュージシャンの映画は難しいけど

2025年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ミュージシャンを俳優が演じた映画は、これまで期待外れのオンパレードでした。
この映画も主人公のルックスがボブ・ディランのイメージと違っていたり、恋人(スーズ・ロトロ)が本人より可愛くなかったりするけど、ティモシー・シャラメの歌とギターはかなり練習した感じで、ちゃんとした音楽映画と言えるものでした。
史実とは若干違ったりするけど、いろんなエピソードが散りばめられてディランのファンとしてもとても楽しめました。
「時代は変わる」のシーンでは、その時代の人たちにとっては本当に感動的な瞬間だったんだなと思い至り、知らずの間に涙が出ました。60年代前半音楽シーンのいろんなミュージシャンも出てきてこちらも楽しめました。
鑑賞後は胸が高まった状態のまま、真っすぐロック喫茶へ行き、ディランのファーストアルバムをリクエストして、コーヒーと煙草でしばしあの頃の気分に浸りました。
余談ですが、映画館の観客は私のような初老のオッサンばかりと勝手に思い込んでいましたが、オバサン(或いはオバーチャン)の一人観が多いのに驚きました。ディランって女性ファンもいるんですね。いや、もしかして、主演のティモシーの甘いマスクが目当て?

ぜん