「ティモシー・シャラメ!煌めく存在感!最高!」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN codaさんの映画レビュー(感想・評価)
ティモシー・シャラメ!煌めく存在感!最高!
⚫︎過剰な音や演出の無い映像が良い!
語り過ぎないセリフと映像、音楽で自分を表現したいエゴとピュアが混濁する刹那に引き込まれました
19歳からのほんの数年を描くシンプルな設定、私は、ボブ・ディランの始まりも全盛期も知らない世代ですが、彼のメロディーに重ねて描かれる苦悩や覚悟や葛藤がストレートに響きました!楽しめました!
関わる人々の描き方も良かった!彼の才能を見守る眼差しとともに青春があったという構成が優しく心に響きます
Dolby Atmosスクリーンでの鑑賞が大正解、大満足の作品です!
⚫︎ティモシー・シャラメ!最高!
予告編を観て魅力爆発の予感しかなかったけど、シャイでナチュラルな子供のような表情がイチイチとても良い!
ウソつきで気まぐれでわがままを貫く男を嫌味なくキュートに演じたティモシー・シャラメ、最高でした!
カリスマになってく男って、無自覚に周りを傷つけながら自由に生きていくのですね、きっと、笑、そんな若くて未熟で身勝手な男をキュートな魅力を散りばめながらジェントルに演じたティモシー・シャラメ!素晴らしい!
⚫︎スターダムにのし上がってく高揚感とピート・シガーの存在!
ボブ・ディランの才能を見出したプロデューサー的役割のピート・シガーを演じたエドワード・ノートンの存在感が格別!
1965年伝説のフェスの翌日、黙々と会場の後片付けをする彼の後ろ姿に漂う哀愁、痛いほど胸に沁み泣きました
彼は、フォークフェスを継続してきたこれまでを、まるで子供に諭すようにボブ・ディランに話し、フェスの観客が望む楽曲を演奏するよう伝えたけど(懇願するように)、ボブ・ディランが出した答えは、、
それでも彼は、フェスの後、ボブ・ディランに非難の言葉をかけることはしなかった(実話は違うのかもしれないけれど)
映画の中のピート・シガー、理性的で柔軟な大人として多くを語らず描かれていたため、スターダムをかけ上がる高揚感を映す映像の余白、優しい余韻に浸ることもできました
⚫︎大好きなシーン
朝起きてベッドの上でギターを鳴らし歌うボブ・ディラン、その歌に音を重ね一緒に歌うジョーン・バエズ
美しいハーモニーが生まれる瞬間、ふたりのピュアな表情が素晴らしい!
メロディーが生まれる瞬間の煌めきと美しさに心撃ち抜かれ、涙止まらず
⚫︎最後に
ボブ・ディランが日本のフォーク界へ与えた影響の大きさは、私のような音楽素人でも感じ取ることができ、メロディーと歌詞を噛みしめながら、日本のフォーク界を牽引した偉大なバンドやシンガーソングライターの方々の顔が浮かびました
当時の若者たちは、レコード買って何度も聴いて、耳コピして、完コピして演奏していたんですょね、きっと、
彼の楽曲をリスペクトする青春時代を経て、自分の音を見つけ演奏する若者たちが今も世界中にいる!その事実が尊くて胸熱