「ディランファンから見て」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN KEY1016さんの映画レビュー(感想・評価)
ディランファンから見て
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中学生の頃に洋楽を聴き始めましたが、当時のディランの最新アルバムは「INFIDELS」でした。その頃からずっとディランが好きです。
そんな自分から見て、大変面白い映画でした。
これまで、この曲はこのような意図で書かれたこのような内容の歌だと言われていた曲たちの使い方が非常にファン心理を突いててよかったです。
ニューポートでのライヴにおいて物議を醸したフォークファンとの決別の歌、「Maggie's Farm」と「It's All Over Now, Baby Blue 」も良かったですが、そういった世間との戦いではなく、ディランの個人的な心情を表し、自分と彼女とは考え方が違うんだと相手を突き放す別れの歌「Don't think twice, it's aii right」と、「It ain't me babe」の使われ方がすごく良かったと思います。
欲を言えば、キューバ危機を描いたシーンでは、「 Masters of War」もいいですが、ディラン本人が、「戦争で世界が終わるかもしれないから、その時あった曲のアイディアを全部1曲の中に詰め込んだ。」と語っていた「A Hard Rain's a-Gonna Fall」を書くディランのエピソードを見たかったなと思いました。
また、ジョーン・バエズ、ピート・シーガー、ウディ・ガスリー、ジョニー・キャッシュ、ボブ・ニューワース、マイク・ブルームフィールド、アル・クーパーらのミュージシャンたちや、ニューヨーク、ニューポートの当時の風景を見ることができて、とても楽しめる映画でした。
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