「女性にもフォークにもファンにも束縛されることを嫌い、自由に変化し駆けぬけたボブ」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN ノブさんの映画レビュー(感想・評価)
女性にもフォークにもファンにも束縛されることを嫌い、自由に変化し駆けぬけたボブ
ファーストデイ、何を見ようか悩んだ末、アカデミー賞8部門ノミネートという話題作なのでこの映画に決めました。
ボブ・ディランに関しては特に思い入れはなく、名前を知っている程度でした。
で、映画の感想ですが、ボブ・ディラン演じるティモシー・シャラメが良いです。
本物を知らないので似ているかどうかは判らないのですが、とにかく格好良かったです。
有名になるにつれて、ファンが増え、自由がきかなくなる不自由さ。
世間が作り出す虚像に辟易する姿。
女性に関しても自由でいたかったのでしょう。シルヴィとジョーン・バエズとの間を揺れ動く愛情。
暇さえあれば作曲に打ち込む姿。
そしてニューポートでフォークフェスであるにも関わらず、ファンの声を無視して今の俺を見てくれと言わんばかりにエレキギターでロックを歌い非難を浴びる姿。
何ものにもとらわれず今を生き、そして変化していく姿。
有名になればなるほど孤独になる姿。
彼の心地よい歌声と共にそういった彼の人生の一部が瑞々しく綴られている映画でした。
ただ、伝説のロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーを描いた名作「ボヘミアン・ラプソディ」と比較するとドラマ性、盛り上がりには欠けるように思いました。
なので、ボブ・ディランの歌が好きかどうかで評価が分かれる映画ではないでしょうか。
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