夏が来て、冬が往くのレビュー・感想・評価
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家族であることの難しさ
一人っ子政策の映画なのかな?養父可哀想すぎる
家族それぞれの事情で人の運命は変わっていく。それでも人は家族をもとめる。
一人っ子政策のスローガンと、それが緩和され夫婦の持てる子供が二人までになってからのスローガンが、ともに壁に残っているところが映し出される。中国の家族のあり方は国家による計画生育政策によりこの50年間で大きく変動してきた。農村部では根強い男児世襲の習慣が残る中、この政策も影響して、女児を養子に出したり、さらには嬰児、乳児殺しまで散見されることになった。(この映画でも三姉妹の下に双子の妹が居たとのことだが殺された可能性もある)
一方で作品の舞台である深圳のような都会では住宅難もあって結婚しない男女が増えてきている。
ただこの作品では傾向値として世相を反映させるだけでなく、三姉妹それぞれの事情、その父母の事情、三女のチアニーが養女に入った先のリン家の事情を具体的に示すことによって、家族それぞれの歴史があり、そして未来があることを示す。そして、この作品では、どうしようもないジェンダーギャップや風習を目にした上で主人公チアニーは敢えて家族を持つという結論に達する姿を描いている。それはおそらく、実母や姉たち、弟、そして養父などの人間としての葛藤を目にしたことに依るものだと思う。人によってはもう結構です、お腹いっぱいなので私は一人で過ごします、という結論に至る場合もあるのだろうけど。
その名前や家柄に何の価値が?
実家で育った長女と養子に出された次女と三女、そして実母と末っ子長男の家族の話。
幼い頃養子に出された三女が実の両親を捜してみつけたが、先週父親が亡くなったと聞いて葬式に参列する為生家を訪れ家族が再会するストーリー。
三女が主役で持ち家に拘り彼氏との結婚を先延ばしにしていることをみせる始まりだけれど、その話しはあまり関係ない様な…。
そして養子の件は一人っ子政策の絡みはなかったんですかね?
大人になって家族と再会した感情は、次女の言っていることがもの凄くしっくりくる。
自分だったら姉たちともあんなにフランクにはならないだろうけど。
養父のこととか義妹の件とか、更には弟のアホっぷりは、ちょっとチープに感じる部分があったし、取ってつけた様な病気のこととかもあったけれど、まあ面白かったかな。
日本でも地方に行くとこんな前時代的な家父長的考えがあるのだから、C国の地方なんて言ったら絶対なんだろうね。
繊細で複雑な家族の繋がり
中国の風習と家族ドラマ
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