今日の空が一番好き、とまだ言えない僕はのレビュー・感想・評価
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恋愛映画だと思ったら全然違った件(いややっぱり恋愛映画か?)
最初は、陰キャな小西くんと桜田さんの、どこかゆっくりとした“ボーイ・ミーツ・ガール”的な物語かと思って観ていました。バイト先の銭湯での仲間・さっちゃんが明らかに小西くんに好意を寄せている様子を見て、「ああ、これは三角関係を描いた青春恋愛映画なんだな」と勝手に予想していたのですが——
その予想は、さっちゃんの長い独白によってあっさりと打ち砕かれます。そこから一気に物語は加速し、魂を揺さぶられるような展開が連続します。桜田の長台詞、大音響の音楽、そして小西の独白……そのすべてが畳みかけるように押し寄せたあとに訪れる、あの“アレ”。アレが来て、静寂のなかでエンディングクレジット——しばらく呆然とするしかありませんでした。
あまりの破壊力に圧倒され、終わった瞬間にはもう一度観たいと思ってしまったほどです。これほどの作品なのに上映回数が少ないのは本当に惜しい。もっと多くの人に届くよう、上映が増えることを心から願っています。
さっちゃん!すげー!
なんの予備知識もなく鑑賞
萩原利久くんの成長をば、見届けたくて
映画館へ
河合優実…あれ?よく、名前聞くなと
思いつつ、はなしを見続ける
あれ?
なんだか、こじれた?いや、思い思われふり振られ的な感じかと思っていたら
全然、萩原利久くんの小西くんが
薄っぺらい青年にしか見えなくなってきて
ラストに至ってはドンデン返しの
展開で。
なんだか、主役たちより
さっちゃんが一番光っていた
おもしろかったかと聞かれたら、
おばさん的には
え?
としか答えられないな
あとでパンフレットを見返したら
ジャルジャルのひとの小説なんだな
令和の青春時代はなんだか、ムズカシイ
セレンディピティ‼️
今作は最近の日本映画としては珠玉の恋愛映画ですね‼️ファンタスティックな要素も無く、純粋に人間ドラマとしてここまで共感させられたのは久しぶりかもしれません‼️友達も出来ず、冴えない大学生活を送る小西徹と桜田花。ひょんな事から知り合った二人は、思いがけず意気投合。会話が尽きず、急速に距離を縮めていく。小西の唯一の友人、山根や銭湯のバイト仲間・さっちゃんも絡めた、様々な人間模様が展開するが・・・‼️まず周囲に馴染めない、他人に介入して欲しくない主人公二人の盾‼️小西は晴れの日も日傘を差し、桜田はお団子ヘア‼️この河合優実ちゃんのお団子ヘアが可愛すぎて、似合いすぎて、もはや犯罪‼️そして水族館やボーリング場、大学構内、そして近くの喫茶店を舞台に繰り広げられる、何気ない二人の会話のシーンは妙にリアリティがあって微笑ましい‼️「花曇」「緑雨」「虹橋」「雷鳴」と分けられたサブタイトルで進行し、その後にタイトルが出てくる構成も内容に沿っていて秀逸ですね‼️映画はこのまま二人の恋路が成就するのかと思いきや、突如として桜田が姿を消してしまう‼️そして実は桜田が小西をストーカーとして認識していたとか、気味悪がっていた、嘘をついて誘いを断ったみたいなカットが挿入される‼️実はこれはフェイクで、男は好きな女性に対して抱いた欲望を想像したり、人は悪い事が起きると被害妄想気味になったり、物事悪い方に悪い方に考えてしまうのを具現化したカットだった事が後に解る‼️そして今作の見せ場どころか、映画史に残る名場面と言っても過言ではない二つのシーン‼️一つは、実は小西に好意を寄せていたさっちゃんが、バイト帰りに小西に想いを伝えるシーン‼️小西の桜田への想いを悟ったさっちゃんの、叶わないと分かっていながらの想いが爆発するこの告白シーン‼️小西はただ立ち尽くすだけの、この8分間に及ぶ告白シーンを、ほぼ一人芝居状態で涙ながらにビショ濡れで演じ切った、さっちゃん役の伊東蒼ちゃんがホントに素晴らしい‼️今作は萩原利久、河合優実、伊東蒼のトリプル主演ですね‼️それぐらい素晴らしかったし、大好きになりました‼️そしてもう一つの名場面はクライマックス‼️さっちゃんが交通事故で亡くなり、小西が銭湯の経営者と共に、線香をあげに行くシーン‼️実は桜田とさっちゃんは姉妹であり、桜田が小西の前から姿を消したのは、さっちゃんの事故による悲しみのためだった‼️そして始まる萩原利久と河合優実の二人芝居‼️さっちゃんが死んだ時の事、親戚が集まって泣き声が響いてた事、母から事故の状況を聞いた事、棺桶で帰ってきたさっちゃんの事、事故当日の朝のさっちゃんの様子、母と一緒に大泣きした事をほぼ独演する河合優実ちゃんの演技力もホントにスゴい‼️そして桜田の独白を受けての小西役の萩原利久の見せ場‼️桜田の悲しみを癒すかのように、桜田への想いを時に犬となって、時にTVの音量を最大にしながら伝える小西‼️桜田と同じように観ている我々も癒されてホッコリさせられる‼️そこに流れるスピッツの「初恋クレイジー」のメロディもホントに素晴らしいですね‼️大切な人を失った悲しみ、そしてその痛みを乗り越えて愛する人と生きていきたいと願う主人公たちの姿が胸に迫る‼️演出、演技、物語が完璧に融合した名作だと思います‼️フォージュロンのオムライスが食べたくなりました‼️
恋はいつだってクレイジー
「セレンディピティ」という映画を観たのはもう20年くらい前だったかしら。幸福な偶然。まさにそんな出逢い方をした関学生のふたり。自分だけだと思っていたいくつもの感じ方や考え方を共有できる人と出会えた時の喜び、興奮はすごくよく分かる!
しかし、その裏側ではもうひとつ、どうしようもなく悲しい出逢いもあって、それは失恋そのものではなく永遠の別れとなって降りかかる。
フラれると分かってする告白は、必要以上に話し過ぎてまわりくどくて、相手の感情も分かるから気を遣って普通を装う空元気の切なさも気まずさを生まない為の不器用な振る舞いも、ぜんぶ分かるからぜんぶ辛い。
でも、これもまた青春のひとつなんだよなと、今は思える。でも、そんな日は、彼女にもう訪れない…。
待ち合わせに来ないことからどうしようもない被害妄想が駆け巡り、自暴自棄となって走り膝を怪我して唯一の友達にも八つ当たりする経験すらも、懐かしくて、眩しくて、ああこれは青春映画だなと胸に沁みた。
ラストの激情に飲み込まれた愛の告白は賛否が分かれそうだけれども、逆にあの瞬間しかないんだよねというのが個人的にはよく分かる。
ボリュームゼロからはじまる最大音量の青春恋愛映画だ。
唯一、終盤に縁側で河合優実が心情を吐露しているシーンで急にズームしたカメラワークの意図だけが分からなかった…!
「初恋クレイジー」聴きながら書いてます。イントロ、イイね♪
萩原利久くん、河合優実さん、伊藤蒼さん、全員好きなので、早く観たくてようやく実現できて嬉しい。
場内ほぼ満員で、上映館、上映回がもっと増えるといいなーと思ってます。
この作品のヒロインは、さっちゃんです!
えー、めっちゃ素直でかわいい、私だったら惚れちゃうけどなあ。
失恋確定なのに、ちゃんと告白してフラれるのは、スゴイ。
この長ーい告白、固唾をのんで見守るうちに、こっちの胸が痛くなってきたわ。
ラストあっさり亡くなり、暴走車の多い昨今、ない話ではないよなあと、しんみり。
さっちゃん役が河合優実さんだったら、どんな感じだったかなと興味が湧きました。
個人的には、利久くん出ずっぱりで、それだけで満足度高いです。
河合優実さんは、おだんご頭、似合いますね。
大学でのファッションも、めちゃかわいく、アート系女子なのかなと思っていました。
エンディングのふたりのシーンは、さっちゃんの告白に次いで、胸に迫りました。
舞台が大阪・京都で、身近なこともあり、すごく楽しめました。
オムライスの喫茶店、めちゃツボ、行ってみたいー。
ジャルジャルも、スピッツも大好きで、「初恋クレイジー」は主題歌にぴったり。
こんなに恋愛に浸れるのは、学生時代まで。
バイトして軍資金貯めて海外に出かけてばかりだった大学時代の私に、もちっと周りに目を向けてたら、小西君みたいな子、いたかもしれないよと伝えたい。
どこか昭和の懐かしい香りもする今作、もう一度、観にいきます♪
原作を見てから観る人はだいぶ違和感を感じるかも
先に原作を読んでから鑑賞しました。基本的には原作通りでしたが、違和感を感じるところもいくつかありました。
・ナレーションがあったほうが良かった
→主人公がとても繊細な性格なので、心の声が分からずに行動だけ見るとかなりぶっ飛んで見える。
・さっちゃんの告白シーン
→小説を読んで勝手に早口で急いで言うのを想像していたので、実際はかなりゆっくり落ち着いて話していてイメージと違った。大号泣しながらいうというよりはその場では明るく取り繕い、1人になった時に号泣していたというのを想像していた。去り際も何度も振り返って手を振りながら歩くんじゃなくて、言い終わったら走り去っていくイメージだった。
・佐々木さんの激高
→さっちゃんの訃報を小西に伝えるシーン。うぬぼれんなよ!というセリフはおそらく小説にはなかった。黙れクソガキ!など小西を否定するような怒り方だなと。小説では少しでもさっちゃんを疑ってしまったことに対する自分と小西への怒りがメインだったはず。頭ごなしに怒っているように見えてしまった。
・目尻のシワ
小説では何度か目尻にできるシワを指でなぞりたいという心の中の描写が出てきて、最後のシーンでやっと触れるというようになっている。ずっと言い続けてようやく触れると言うことに重みを感じるのに、映画では最後のシーンしかなかったので原作を見ていない人からしたら、ただの変態のように映ってしまうのではないかと思った。
・回想シーン
→この話は小西のおばあちゃんの話がキーになってくるのに映画では一回しか出てこなかった。亡きおばあちゃんの言葉を胸に生きているという設定のはずなのに肝心なおばあちゃんが出てこないから、水族館でおばあちゃんの死を桜田さんに打ち明けて号泣するシーンも軽く見える。ただおばあちゃんが亡くなって悲しいんじゃなくて、たくさんの思い出があって、その自分にとっての特別な人が亡くなるから凄く悲しいわけで。小西のおばあちゃんと桜田のお父さんの名言は一つも削ってほしくなかった。「朝を楽しめる女性を選びなさい」みたいな言葉があって朝デートをするいうところもなかった。
・山根との喧嘩
→ただ小西が嫌なやつになっていた。キレてるポイントもよく分からなかったし、消えろよ!とか言ってたしそこまでじゃなかったでしょって思った。小説では山根は小西に理不尽にキレられても最後「ありがとう」と言う。そこに小西は少し罪悪感を感じるみたいなシーンがあったが、映画では山根も最後少し怒って完全に喧嘩別れをしていた。あと山根は坊主なはずなのにめちゃくちゃ髪長めの俳優さんでびっくりした。
・桜田花との再会。
→さっちゃんと花が姉妹だと知るシーン。小説では浪人したと言うことになっていたが、映画では不登校で一年学校に行っていなかったと言う設定に。大学で1人でも堂々としている花が、不登校になるだろうかという風に思った。しかもそのは不登校の理由も明かされないからモヤモヤするし。そこの理由わざわざ変える必要あったのかな。全体的に桜田が小西にキツく当たっていたけどそんなシーンは無かった。
・結婚式のシーンがない
→個人的には結婚式のシーンは欲しかった。桜田のお父さんが娘の結婚式のために書いた手紙をお母さんが代読するシーン。あそこがあればもっと感動できたかな。この先は見る側の想像に任せるという監督の考えなのかも知れないけど、色々不器用で遠回りして、ここでやっと報われた。小西よかったね。ってなるし、この日の空が1番好きだってなるんじゃないの?って思った。あと最後桜田が突然アップになるシーンはどういう意図なのか分からなかった。
もちろん良いシーンもたくんあった。ただ原作がとても大好きでとても楽しみにしたので、ちょっとした違和感が多く少しがっかりした。それ通りにやるというスタンスなら忠実に再現して欲しかったし、中途半端だった。タイトルを小説のまま使うのであれば忠実に再現するのが普通だと思うが。やっぱりおばあちゃんとのシーンは削ったらダメだと思う。小西の情報が少なくて、ただ陰キャの変わった奴になっている。全体的に惜しいな、勿体無いな、という印象。もっと細かい設定までこだわって欲しかった。水族館やボーリング、デモ活動など原作にないシーンを追加して、逆に小説に描かれているシーンを削るのはどうなのかと思う。初めて観た時は小説とのギャップにびっくりしてしまったので、こうだと分かった上でもう一度観てみたい。
うげっ
河合優実の恋愛ものじゃん。って思ってみたら脳天かち割られた...。
そんな優しいものではない。分かってはいたがそうだよね。
最初はカット割りとかシーン飛ばしとか違和感演出使っているなーとか思いつつ、普通の恋愛ものかなと考えていたらもの凄いどんでん返し。
役者の演技力が凄いだけに脳が痺れた。
エンドロールを無くしたのは脳を落ち着かせる事なく終わらせる天才的な発想だと思う。
原作との改編が謎?
話題のこの作品、河合優実さんの演技にも期待して見た。見ていて違和感を感じたのは河合が演じる桜田花がバイト先で主人公の小西の距離の詰め方を「うっとおしい。」と言うあたり。この部分は原作にはなかった。映画の中での花が「うっとおしい」はずの小西と再会して自然に会話しているのも気になった。そんなものなのかな?
それと風呂屋でバイトしているはずのさっちゃんの家が電車で行くくらい離れた所にあるという設定。夜中のバイト行くのにそんなに遠いところまで行かないだろうと感じた。この部分も原作には無かった。
逆に原作通りだっとのはスピッツの「初恋クレージー」バイト仲間のさっちゃんおすすめの曲。原作者の福徳さんが好きな曲なんだろうけど、映画の中には山合圭吾さんの「日に日に」や蛭子和典さんの「倍音ソウル」などの良い曲も登場しているので「初恋クレイジー」ではなくて「倍音ソウル」か「日に日に」のどちらかで通したほうが印象深かったように感じました。
映画の中の長い台詞は原作のままでそれはそれでいいし、関大の情景がたくさん出て来て関大生や卒業生にとっては特別な映画になったのだろうなと感じました。
全体として楽しく見ることができました。
さっちゃんを見るための作品!
なんとなく気になったので見ましたが
序盤は主人公を見ていて
マジで見ててイライラしました。
いわゆる陰キャだからあの感じは仕方ないのだろうけどとにかく見ててイライラします。
あといちいち意味不明な演出や
カメラワークがあり、見るのに体力を使う作品でした。
あとは昨年からすごく感じますが河合優実が変わり者の私は周りと違うのよって感じの個性的な女性を演じさせるの流行ってるのでしょうか?ナミビアの砂漠ほど酷くはないけど、さすがに河合優実のこの感じの使い方に飽きてきました。
別に河合さんは悪くないのですが何というか作品に恵まれないなーと思います。
そんなクソ駄作でしかない今作の唯一の救いはさっちゃん!
初めて見た女優さんでしたが
彼女のキャラクター、あの演技はすごく良かった。あの告白のシーンはすごく胸を打たれました。
何というかああいうことってありますよね。全然興味ない女の子が実は自分を好きだったみたいな。でも自分は全く違う子を好きだったりして。
なんて残酷なんだ〜って感じで。
そしてそんな彼女は悲しい結末を迎えます。
そしてそこに河合さんが思わぬ形で登場してくるというあの大どんでん返し感は良かったと思います。
松本穂香は出てくる意味があったのだろうか?って感じ。友情出演的なことなのか?
あと、空耳の安斎さんがいい感じのマスターで良かったですね!
でもさっちゃん以外の部分で
評価したらマジで金返せレベルで面白くなかったです。
これは掘り出し物!
そんなに期待せずに団子ヘアの河合優実目当てに見に行ったがジャルジャル福徳の才能と大九明子監督(この方も元芸人)の手腕に何度も震えた。芸人の原作の映画化?って思ってる人は絶対見に行った方がいい。笑い作れるヤツ(次の展開を常に裏切るものを書く人)にとってシリアス書くのなんてきっと朝飯前なんかもな。セリフにセンスがあってハートをグッと掴まれた、この映画は「セリフを聞きに行く映画」だと思う。なんなら坂元裕二さんの「花束みたいな恋をした」とかより全然セリフが素晴らしい。特にさっちゃん(伊東蒼)の告白の時のセリフ。あそこは泣ける。すごく気になって福徳氏のWikipediaを見たんだけどもラストの方のセリフが実はご本人の実体験から感じたセリフなんだろうと知って2度震えた。もう一度見たい!
懐かしい傷み⋯⋯思い出したわ。
身内やそれに親しい人が亡くなったときに感じたり思ったりその時の匂いや音や空気感なんかも言い当ててくれたので⋯⋯ぐっと来たわ。何十年ぶりの辛さが。
時間が経てばと思ったけど⋯⋯そんな単純に人間出来てないみたいね。
ラストの風が吹いたのは劇場の中にも舞った気がして心地良かったのは私のだけかな?
『ごめん』の一言。なんで言えないのかな?たった3文字。
言える主人公がちょっと羨ましく思えたなぁ。
同じ成分でできている片割れ
ボッチのようだけどコミュ障なわけじゃない。
互いに心を開いている友達がひとりだけいるって理想的な生活じゃないですか。
私が山根なら、仲直りの場を自分から設けて、「謝るのに一ヶ月かかってしまった」って言ってくる友達いたら、嬉しくなりますね。こいつとトモダチで良かったと思う。
小西くんは青い頃にありがちなリア充幻想に支配されていない。
他人の顔色や空気を読むのに汲々とすること無く、自分が好きなことができる。
花ちゃんは山根みたいな友達がいない分、ハードな大学生活だけど、1年生(関西では「1回生って言うんですね)の頃は揺れたが2年になり達観して一人ライフを満喫する方向。
このふたりは、同じ木に成っている実みたいに同じ成分でできていると思う。
些細なことを同じ感覚で受け止めて、その線上でキャッチボールができる。
感覚が同じだからいちいち説明がいらない。
さっちゃんにお線香あげている涙の場で、突然かまって目線の犬のさくらになる小西くん、瞬時に察して抱きしめてよしよしとガシガシして、腹をわしわしする花ちゃんとよろこんでわしられている小西くん、傍から見たら引くけど、こんなキャッチボールできる相手を見つけたら一生ものです。
中盤の花ちゃんの豹変は、小西くんの悪い想像の暴走だったようで良かった。
良く知らない相手だと、好意を持っている分ちょっとしたことで自分の中で最悪の想像をして、それがどんどん膨らんでしまうというのは、自分としてもあるある現象で、気持ちわかります。
失恋確定のさっちゃんの最初で最後の告白は、さっちゃんがいじらしくて堪りません。
自分でも長い、しつこいと思いながらも止めることができない。自分の気持を吐き出すのにはあれだけの尺が必要だったのね。さっちゃんには幸せになってほしかった。
そして、気まずい、言いにくいことを言い切るには、関西弁は良い言葉だなと思いました。
オムライスの件の空耳の安斎さん、まんま本人で良い味。
原作ジャルジャルの片割れらしく、彼らの漫才のらしさが満載。
会話やシチュエーションに、笑かしが程よく仕込まれていて気分良く笑いました。
小西くんも花ちゃんも、山根くんもさっちゃんも、今のワカモノらしく、息をするように周囲と相手を傷つけないよう細心の注意を払っているのが印象的。話をするにも慎重に言葉を選んでいるんですよね。
こんな河合優実も良いと思いました。
いつも同じような役でイメージが固定しそうだったけど、ルックスがあまり個性的じゃないのが幸いしているような気がする。
さっちゃんとは、お互いのっぺりしているのに似てない姉妹です。
伊東蒼さんとてもよかった、、!
大学生の甘酸っぱい感じキラキラした感じとか、若さゆえの危うさ?不安定さ?とかが現れていたと思う。
さっちゃんの告白シーンの告知を見てこの映画を知り見にいったが、さっちゃんの演技がとてもよかったと思う。好きな人の言葉ひとつで一喜一憂してるのが見て取れてとても愛らしく感じた。告白シーンは感情移入しすぎて涙が止まらなかった。
小西くんと桜田さんが打ち解けていくシーンは純粋に羨ましくなった。自分の負の感情や誰にも見せた事のない面を素直に吐き出せる友達ができるってなかなかない事だと思うので。だからこそ待ち合わせ場所に来ない桜田さんを待つ小西くんや、バイト先で自分の悪口?を言われている(と思っている、でいいのかな?)シーンはこちらにもしんどさがあった。その後の自暴自棄というか周りの全てが敵に見えるシーンにも共感してしまった。
さっちゃんが亡くなってからの展開にはちょっと置いてかれる感じがあった。あそこはもう2人だけの世界で2人にしか通じ合えないことがあったのかな。
小西くん、桜田さん、さっちゃんのキャストしか見ていなかったため、他のキャストの豪華さに驚いた。山根役の黒崎さんの演技も良かったと思う。
さっちゃんは咲ちゃん?
伊東蒼◎
古田新太とのコンビよし。
佐藤二朗と親子役だった「さがす」も良かった。
今作では銭湯バイトのバンド女子。
あの銭湯とてもいい。どこ?
河合優実のこの女子大生役(桜田花)はちょっと物足りない。関西弁なので、キャスト的には中田青渚のほうが良かったなぁ。
ミスリードを誘う悪いほうの桜田花はさすがでした~
ソラミミアワーの安齋肇がなかなかの好演。
ダジャレメニューに気を取られたからかも。
大九明子監督作品。
ちょっと語り過ぎの青春コバルト文庫風。
萩原利久や望月歩はフレッシュでいいね。
さよならほやマンの黒崎煌代も存在感あって◎
独白
ジャルジャルの福徳さんの書いた小説が原作なんだなーという事のみぼんやり覚えていて、ちょっと変わり者同士の恋愛だなーくらいの感じで鑑賞。
めちゃくちゃ良い…!ってなるシーンとなんやこれは…となるシーンがあってジェットコースターのような映画でした。
等身大の大学生活に捻くれ要素を加えて、そこに甘酸っぱいものと激辛エッセンスをぶち込んだごちゃ混ぜっぷりではあるんですが、それが邪魔し合わずに1本の映画になっているという不思議な組み合わせでした。
そこに家族の様子だったり、大学以外の交流だったり、何気ない日常の違和感だったりをゆるーく描いており、こういう感じで過ごしているのかなーと思いながら観ていました。
恋に落ちる様子をじっくり描き、その前に恋に落ちたものも描き、それらに対して無関心なものも描いたりといろんな角度からの恋愛や感情を描いていたのが印象的でした。
しっかし終盤はどうもグッチャグチャになっている気がしてしまい、感動に振り切りたいのかコメディにしたいのかが行方不明な作りになっていてかなり困惑してしまいました。
犬のフリのくだりとか全く意味が分からなくてお口ポカーンでした。
「初恋クレイジー」ずっと爆音で流しといてくれ〜ってずっと思いながら耳を澄ませていました。
さっちゃんの告白シーンのしどろもどろした感じが本当に最高で、"好き"って言葉を伝えるのがどんなに大変で苦しいものなのかってのを全部詰め込んでいるようで心がキューってなりました。
かなりの長台詞でしたが見入り聞き入りっぱなしでしたし、伊藤蒼さんが強すぎました。
今年の映画の中でもトップクラスのベストシーンでした。
花の飄々とした感じや独特なオーラが全開になっているところも目が離せずで魅力的でしたし、格好もオシャレでしたし、挙動もワタワタしていて見応えありありでした。
河合優実さんパワーは今作でも健在でした。
ただ全体的に主人公の小西の行動がイタすぎてイタすぎて…所々自分も近い感情持っていたなと思うところはあったんですが、他人に迷惑をかけたり、心無い発言を連発しまくったり、完全に異常行動を取っていたりする場面は強烈な拒否感を覚えました。
友人を罵ったり、勝手に自分優先で行動してしまったりする所もキツく、まだ序盤に日傘をさしてた頃がマシに思えるくらい後半は悪い方にギア全開でいってしまっていました。
なんなら主人公が喋っている時はずっと胸につっかえるものがあったと思います。んーゾワゾワした何か。
福徳さん原作なので当然っちゃ当然ですが、言い回しのソレがジャルジャルのコントのそれで、長台詞での想いをぶつけるところだったり、日本語の言葉遊びをしてみたりといったところはフフッと笑えました。
後半になってくるとその効果も薄れてきて胃もたれしそうになったのは事実ですが笑
出てくるご飯がとても落ち着いていて尚且つ美味しそうなやつで最高でした。
マスターが恥ずかしそうに出してたオムライス食べてみたいですし、メニューの秘密にもフフッとさせられて癒しでした。
鴨川デルタの石の上を渡ったり、京都河原町駅の前だったりと懐かしい光景がバンバン出てきてそれだけで浸ってしまいました。京都が恋しい。
恋愛映画というよりかは在りし日のイタさを思い出させる青春映画でした。
フラッシュバックした記憶にまた悶々としながら生活を続けていきます。
鑑賞日 4/28
鑑賞時間 13:15〜15:35
座席 A-8
『初恋クレイジー』の出だしはそうでもなかった
2025年映画館鑑賞42作品目
4月29日(火)フォーラム仙台
会員料金1500円
原作はジャルジャルの福徳秀介
監督と脚本は『恋するマドリ』『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』の大九明子
吊り革も掴まず電車の車内に立つ2人
ズルズルドキドキ
河合優実の顔のアップからさらにアップ
意味不明な演出多し
大阪だから
ジャルジャルだからでは納得できない
告白する際の伊東蒼の尋常ではない長台詞に圧巻
よく覚えた
いやただ丸暗記なら『生活笑百科』の山田花子でもできる
そのうえで芝居もしっかりやる
只者でない
まだまだ子供だと思っていたらもう19歳
よくやった
エンドロールも本編の続きのようなもの
エンドロールわりと短い
自然音
配役
銭湯でバイトしている大学生でよく日傘を被っている小西徹に萩原利久
カフェでバイトしている小西と同じ大学の学生てで団子頭の桜田花に河合優実
銭湯でバイトしている小西の同僚でスピッツが好きな花の妹の「さっちゃん」に伊東蒼
小西の親友で同じ大学の学生で彼女がいる山根に黒崎煌代
オムライスを作るのが苦手な喫茶店のマスターに安齋肇
花とさっちゃんの若くして亡くなった父親に浅香航大
銭湯でバイトしていた妊婦でのちに出産しお披露目する夏歩に松本穂香
銭湯のオーナーの佐々木に古田新太
あの日見た空の名前を僕達はまだ知らない。
痛切でない河合優実が見れると思って鑑賞したのだが…
とにかく最初から最後まで主人公が気持ち悪い。
一目惚れは否定しないし、あのアプローチで仲良くなれる人もいるのかもしれないが、納得は出来ず。
花も可愛らしい面もあるが面倒くささが勝つし、主人公と会話が成立する時点で「う〜ん」となる。
2人を見てて、箸が転んでも可笑しいんだろうなぁ、と。
微笑ましい時もあるのだけど、台詞回しが鼻につく時が多く、ずっと乗りきれなかった。
さっちゃんだけが救いだったのに、主人公が「それはない」とか「冗談やめて」とか言っててイライラ。
加えて山根に対してもクズさを発揮する主人公。(彼もデリカシーなかったけど)
待ち合わせに来なかったら、被害妄想より先に心配しろ。
亡くなってから名前を呼んだり『初恋クレイジー』聴いたりも、逆に無理。
山根への謝罪もさっちゃんへの涙も花への告白も、全部が薄っぺらくて最低にしか映らなかった。
メイン3人それぞれの長台詞も、小説ならまだしも、間をもたせる演出もなしに映画で見るとサスガに冗長。
河合優実パートの急激なアップは絶対ミスだろ。
それでも見せ続ける演者は凄いし、特に伊東蒼のパートは一つ一つの台詞がしっかり刺さった。
それなのに、直後に全裸洗濯や水中アコースティックライブの謎演出で台無しにされて悔しい。
終盤の主人公が犬になりきるところもドン引きしたし、この監督こんなセンスでしたっけ。
日傘とかオムライスとか犬とかポストの音とか人の死とか、全部が物語に使われてる感が拭えない。
松本穂香が出てきた意味もまったく分からん。
後半の急転回も白々しく、恐らく原作段階から自分にはまったく合わなかったのだと思う。
最後、外で古田新太が待ってる気がしてずっとソワソワ。
誰か河合優実を死とか不幸とかない作品に出してくれ。
不意に出会った最高傑作‼︎
感動した。
今年の邦画のベストワン候補に一番乗りした。
大学生の小西徹(萩原利久くん)と桜田花(河合優実さん)。友達が一人もいないという二人の出会い、尽きない会話。
セレンディピティ(serendipity)という言葉を知る。
友達が一人もいなかった自分は彼らの奇跡のような出会い、スムースなトークが現実には存在しないこと知っている。
そう、これは映画の中だけに存在するファンタジー。天国にいるような二人の会話が幸せ過ぎて「さちせ」な気分に浸る。
「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好きって思いたい」
彼らの発する言葉がやたら心に刺さる。
最初のクライマックスは小西に片想いするバイト仲間さっちゃん(伊藤蒼さん)の小西に対する独白だった。自身を納得させ全てを諦めるような長く赤裸々な独白に涙が滲む。
悲劇と偶然を挟んでの独白のリレー。
桜田、そして小西に渡されたバトン。
思いを言葉にすることの大切さを思い知った。
激しく感動した。
解放感
2024年。大九明子監督。大学生活をエンジョイできず、友達も一人しかいない男子学生は、ある日、群れずに一人で過ごしている女子学生に惹きつけられる。徐々に距離をつめてみると、おどろくほど共通点があって気が合う二人。しかし、バイト先の別の女子学生に思わぬ告白をされたことから、うまくいかないことが重なって、、、という話。
セレンディピティをテーマに、よい偶然が重なる前半、悪い偶然が重なって転落する後半、そしてその種明かし、というきれいな三層構造。「場所」や「犬」や「告白」の繰り返しと変化の使い方もすこぶる気持ちいい。これを弁証法というべきかもしれない。偶然がテーマだけに、とにかく外に開かれていく解放感がある。
長いセリフを一息でしゃべるときの光の変化、音の変化がすばらしい。ラストでは、いないはずの死者を映したり、いないはずの死者の目線から主人公たちを映したり。そよ風が吹いていて、「死者」の扱いにも解放感がある。
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