今日の空が一番好き、とまだ言えない僕はのレビュー・感想・評価
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疑問が謎のままでも面白い
主人公徹と花の出会いは
スピッツ・ロビンソンの歌詞「同じセリフ同じ時思わず口にする⋯」が脳内に響くようなシーンで、その解像度の高さから過去の自分をあれこれ思い出さされてく恥ずかしくなるような思いでした。最後にわっと疑問があふれ出して面白かったです。
疑問の数々
花は咲から徹の事を聞いて彼の目に留まるように近づいたのかそれとも偶然か
色んな偶然も花の演出なのか本当なのか
徹は実家で疎外されていたのか
咲は徹が姉と付き合い始めたのをいつ知ったのか
佐々木(銭湯の主人)はなぜ休んだ咲に連絡しなかったのか
咲の事故は徹との出来事が影響しているのか偶然なのか
咲が死んだのは花が徹と喫茶店に行く約束をすっぽかした当日なのかそれともそれ以後か
「目尻のシワを見てきてキモい」の会話は姉妹の会話かそれとも徹の想像か
山根に地元の彼女は居たのか
その他⋯
もう一回観て確認したかったのですがもうすぐ上映が終わってしまうので、またパンフレットも完売で、謎のままにしときます。
喪失を知っているには刺さるだろう
周囲の評判通りすばらしかった。特に俳優陣の演技がすばらしい。伊東蒼の長回しのシーンはハイライトの1つ。ここ最近はテレビも映画も河合優実の無双状態に見えてしまうが、簡単に伊東蒼が超えてきた感じ。
ストーリーは実体験とリンクするところもあり、苦々しい大学時代を思い出したりしてしまった。
また、肉親の死を経験した人でなければ、目まぐるしく移り変わる心理状態は理解しがたいかもしれない。喪失した人たちがけが分かる共通の感覚みたいなものがあった。あとで調べると原作者もそういう境遇にあり、だからリアルに感じれたのだろう。
編集や演出は多少クセありだったかもしれないが、テンポもよく個人的には好みだった。
タイトルなし(ネタバレ)
メインキャスト各々が担う、「この人達ちょっと苦手だな」って雰囲気が、物語が展開していくにつれて1つまた1つと絆されていき、最後には悲しい気持ちと不思議な多幸感に包まれていました。
咲の聞いて欲しかった、聞いて欲しくなくなった初恋クレイジーが流れた時に電流走りました。少し痛いくらいの愛はいつまでも心に残ってたりするもので、戻ってこないと知った時の虚な感じが自分にもあった気がして泣けてきました。
さくらの真似してお腹出したら花がお腹擦るシーンの、僕らには理解できないようなことが通用することはずっと映画の中で語られていて、あのシーンを受け入れられた僕はずいぶん幸せでした。さちせ
デモのシーンで感じたことは世界のどこかで戦争は起き、世界のどこかで同じ時間に起きた失恋は取るに足らないんだよ。
また戦争が起こると芸術は真っ先に淘汰され、面白い、つまらないと映画を観ながら揶揄できる場所にいられる自分が有り難いということ。
作品について誰かと話したくなったし、なんだかアキ・カウリスマキの枯れ葉も観たくなった。とても良い映画を観ました。ありがとうございました!
デモのシーンは「大阪万博反対!」にしたらよかったんじゃないかな
よくない映画でした。
異様にセリフが多いが、「どや?センスあるやろ?」って妙に捻った言い回しが多い。
そういう作り手の意図がうるさいくらいに伝わってきて、その時点でセンスないです。
もっと言えば一流の映画はセリフのセンスではなく、言わないことでセンスを魅せるのです。
セリフのセンスに頼ったこと。セリフでセンスを魅せようとしたこと。二つの間違いを犯しているのでこの映画は三流です。
要所要所にある超長セリフのシーンとか、いつまで続くんだよ、としか思えなかった。
主人公に魅力がない。こんなやつがどうなろうと知ったこっちゃないです。
店の看板犬だろうと、犬をわしゃわしゃする人間が嫌い。
主人公に想いを寄せていたバイト仲間の子の死が「感動のための死」でしかないのが不快。
監督のデモに対する理解が間違っている。
要所要所でパレスチナのジェノサイドに言及するようなシーンがあり、それがどのように物語とリンクしてくるのかと思っていた。
あんな仲直りした友情の証みたいなもんのために使うなバカタレ。
デモや政治活動なんてのは本当は皆やりたくないんです。めんどうだから。
でもやらなきゃどうしようもないから、やらないと自分がおかしくなってしまうから、だからやるんです。後から振り返れば青春にも似た情熱のようなものを感じることはあるかもしれないが、この映画のように仲直りしたことを示すための道具として使うのは不誠実だ。
不愉快だった。
登場人物が自己憐憫に塗れていて、それでいて社会が描かれていなくて、悪い意味でとても日本的な映画だと思いました。
サプライズな物語と長台詞の圧巻の名シーンが刺さる。気になるところもたくさんあるが。
ポスターイメージのちょっとした爽やかな青春ラブストーリー化と思えば、最近よくある「彼女が突然消えた理由が泣ける系」の物語でした。
しかし、中盤のサプライズな展開がとっても効いていて、面白く、また、とても切ない。
何といっても、このさっちゃん演じる伊東蒼の演技、長台詞のシーンが圧巻!
特に「私の名前も知らないでしょう?」は強烈で刺さる刺さる。
これだけのことを言われて、突然死なれたりしたら、そりゃあ凄いダメージをうけますよね。
冷たく言えば、本当に勝手で、命懸けのとんでもなくえらい迷惑でもあるし、気付かない男が本当に鈍感すぎる。
これを支える、河合優実のキャラクターと演技はさすがの安定感。
ところどころ個性的なカットが挿入されてたりするのが、いいカットと、意味不明なカットがあったりと、玉石混合なところも含めて、面白い作品。
但し、結局、人が死んで悲しい話であるところは残念。
そりゃあ感情移入した人が死んだら泣けるし、脚本としては安易な部類だと思う。
(以上蛇足で、さらに個人的な単なる感想です。)
最初、製作会社マークの時点で「吉本」と出てきて不安になった。ノイズでしかない。
そして始まる大学の日常シーン。
いちいち会話で「おもしろ」を入れてくる、関西弁のボケツッコミ、ノリツッコミみたいなのも気になるし、疲れる。
さらに、友人の、変な喋り方もわざとらしく。
そして、関西大学って未だに出席カードなんだ、自分のなん十年も昔の当時の経験でも、カードに毎回違う印が付いていたり、カードの色が何色もあって毎回違ってたり、授業の最後に配ったりと、実に様々な不正対策されていたものですが。
大学が撮影協力してるってことは、「代返」歓迎な大学なのか?
基本的に、多くの学生は親の金で入学して、学費を払ってもらって、平気で授業サボって遊んでるのかとか。自分で学費を払ってるならともかく。
さらに、出席カードの提出を頼まれたのに無視するし、そのことが先の展開でフォローもされないし。
そういう調子のいい連中と距離をとってたはずの主人公2人も、結局仲良くなった途端に調子に乗って、追従して授業さぼるし。
そういうところが気になる気になる…。
「青春とは残酷さの代名詞」ということを痛感する映画
<ちょっと長文>
特異な笑いを届けるお笑いコンビ「ジャルジャル」の福徳さんの初小説が原作というだけの事前情報で観た。
主演のお二人は監督が求めるレベル以上の演技を見せていると思う。だが、多くの方が言及するように、本作はもう伊東蒼さんの映画となった。
いくつかのドラマや映画(「宙わたる教室」「さがす」等)で気になる女優さんとはおもっていたが、もう完全にノックアウトである。
「青春の門」で大竹しのぶさんが登場してきたときのような衝撃だ(昭和のおっさんなので喩えが古い?)。
伊東蒼さんはまだ19歳の若い女優さんだが、子役時代のキャリアが有るのでちょっとした中堅でもある。
本作は、宣伝ポスターにあるような爽やか青春映画ではない。
朝ドラでは、途中で何かしらのハプニングが発生し登場人物の道が途絶えることがあっても、最終的にはその不運を補うような展開になっていく場合が多い。それは視聴者が期待することであり、そのことで視聴者は満足している。
しかし本作では、途中の衝撃な出来事の後でそのような補完的な展開はなく、多くの観客を戸惑わせるだろう。
私も、さっちゃんの告白場面から心を鷲掴みにされ、宙ぶらりんのまま映画館を後にし、帰途についた。そしてしばらく数日は心が浮ついたままだった。私の心は映画館のあのシートに残されたままなのかもしれない。
冒頭付近のさっちゃんのバンドが奏でる「倍音そうる」(ネットで蛯子和典さんのオリジナルを聴くことが出来る)は心地よい。
冒頭、雨の日も晴れの日も傘をさす主人公の姿が短いショットで出てくる。主人公の何かしらの強い意志の表現かと思われたが、話しが進むにつれそれは自分を守る盾(あるいは言い訳)であることがわかってくる。花のキャンパスライフに乗り遅れ、友は山根1人しかいないという生活のなかで、敢えて変な人間を演じることで仲間のいない姿を正当化していたのだ(過剰な自意識の裏返しともいえるが、青春期の自意識過剰は普通であり、特権でもある)。お昼に1人で食事するのが嫌でトイレで食事を取る学生がいるというニュースを想起させるエピソードでもある。
小西と1人ざる蕎麦女?の出会いなどは、お馴染みの青春恋愛映画が始まる感じなのだが、さっちゃんとの絡みから様相が変わってくる。
さっちゃんの思いは残念ながら小西には届いていない。さっちゃんはしきりに信号を送っているのに、届いていないというより、小西が鈍感過ぎるのだ。さっちゃんがこれまでの思いと別れの言葉を吐いても小西は動こうもしない。「さっちゃん、立ち去るな。小西よ、さっちゃんの許へ駆けつけろ‼」と私はスクリーンに向かい、心で叫ぶ。だが、小西は微動だにしない。そしてさっちゃんはスクリーン右へと静かに消えていく。何と言う、映画史に残るせつない瞬間だろうか。
ケミストリーが合わないという表現があるが、小西とさっちゃんの間にはケミストリーはおきなかった。仲の良いバイト仲間というのが小西からの印象だったんだろう。
映画ファン、映画好きを自認する人には必見である。個人的には今年前半のベストと思う。
ただし、物語は全ての観客が安心できるような場所には着地しないので、そこは覚悟すること。
近くの紀伊国屋書店に行き、原作の文庫本を探したが無かったので、電子本(Kindle)を購入した。
映画を観てから原作を読んだのは、「ガープの世界」以来のことだ(ロードショウ公開時のことなのでこれも古い話しだ)。
原作には、映画化されていない最後の章があり、こちらも私には衝撃的だった。又々、収まりのつかない思いがそこらじゅうを歩き回るばかりだ。
シナリオが「月刊シナリオ」6月号に掲載されたそうなので、ネットで注文した。
小西の友人山根を演じた黒崎煌代さん、以前どこで見た顔だなと思って調べると、「さよなら ほやマン」で主人公(元MOROHAのアフロ)の弟を演じた彼だった。
総じて、主要な登場人物を演じた俳優人には若手の演技派が集まっているといえる。
小西が積極的に聴くことのなかったスピッツの「初恋クレイジー」を、多くの観客は映画館を後にしてから聴くことになるだろう。あの名曲「チェリー」と同じアルバムに収録されている。
私が住む地域では一か所のみで三週間の公開で終わったが、一番近いシネコンで公開され、混雑しそうな大作を避けた結果、観る機会に恵まれた。また上映最終日にも二度目の鑑賞機会を得た。これもセレンディピティなのだろう。
それにしても ヤ・マ・ネ‼ 君はあの独特のシャツをどこで買っているんだ!?
追伸。
宇多丸さんの5/8付ムービーウォッチメンでも同作が取り上げられており、Youtubeやポッドキャストで聴くことが出来るし、文字起こしもアップされているので、是非参考にしてください。
追記。
劇中で、路上ミュージシャンとして山合圭吾さんが歌っている「日に日に」が、5/21から各種サブスクで配信されるそうです。
長々と言わないとあの言葉にたどり着かない。
すごい映画を見た。
上映後、なかなか言葉が出てこなかった。言葉にできない余韻。でも、それを言葉にしたいと思い、初めてレビューを書いてみた。
この映画は、男子大学生小西(萩原利久)が休学から復帰し、同じ大学に通う女子大生桜田(河合優実)を見かけ、気になり始めるところからスタートする。
とにかく、繊細な心理描写から目が離せない。
桜田が気になりつつも、声をかけられない。どうきっかけを作ればいいのか。近づきたい、でも、近づき方がわからない。そんな小西の不器用さがもどかしい。
その後、偶然から会話が始まる。お互いのことを知らない同士のぎこちなさ、気まずさ、何を話せばいいんだろう、、、が伝わってくる会話に共感しつつ、徐々に会話が弾んでいく楽しさを感じていたその時、小西が桜田に「授業を抜け出そう」と提案する。
授業を抜け出し、急激に距離が縮まる2人。
緊張の糸が解け始め、安心感と高揚感、心地よいやりとりが展開される。
気になっていた人が、好きな人に変わるかもという、わくわく感の中にドキドキが混ざってくるような、そんなやり取りが微笑ましい。
前半の展開が変わるのは、さっちゃん(伊東蒼)の告白シーン。このシーンに心がえぐられる。
さっちゃんは、小西のバイト仲間で、小西に恋心を寄せている。が、小西はそのことに全く気付いていない。
さっちゃんの挙動がいちいちかわいい。小西の何気ない一言に浮き足立ち、小躍りをするくらいには乙女である。しかし、バイト中の何気ない会話から小西に好きな人ができたことを察する。
その帰り道、自分の恋が実らないことを知りながらも、今日まで気持ちを伝えなかった後悔から、小西に告白をする。というよりも、さっちゃんの感情が溢れ出して留めておけなかったのかもしれない。
この告白シーン、めちゃくちゃ長い。が、一瞬たりとも目を離すことができない、と思えるほどに心を深く刺される、何度も。恥ずかしさ、後悔、もどかしさ、自己嫌悪と言った感情が言葉になり、溢れ、ぶつかってくる。
「私のおらへんところで、私のこと思い出して、聞いて欲しかっただけ!」、「好きになってごめんな!」といった言葉の数々に胸を締め付けられる。
あぁ、恋とか青春って、全然キラキラしてなかったな、ということを思い出させられた。
一方で、小西の視点に立って考えると、気になっていた人と距離が縮まり、地に足がつかないような夢見心地である。彼は、さっちゃんの気持ちを正面から受け止めることも、気の利いた返事をすることもできず、立ち尽くすことしかできない。
次の日、早朝から桜田と喫茶店で朝食を摂る小西。完全に浮かれているということが誰の目にも明らかで、前日のさっちゃんの告白シーンを見たからこその、モヤモヤがすこし漂う。
喫茶店を出た小西は、その日のランチを同じ喫茶店で食べよう、と少しおかしな提案をする。快諾する桜田。しかし、約束の時間が来ても桜田は現れず、日が暮れてしまう。
それ以来、小西の前に桜田が現れることはなかった。
突然のことに動揺し、自分は嫌われたのではないかと被害妄想を膨らませ、落ち込む小西。そして、悶々とした1ヶ月半を過ごす。
後半、物語が動くのは、小西のバイト先のシーン。告白から1ヶ月半、さっちゃんはバイト先に来ていなかったのだが、その理由をオーナーが小西に告げる。小西は、告白後の気まずさからバイトを辞めてしまったと思い込んでいたが、実は交通事故でさっちゃんが亡くなってしまったことを知る。
オーナーと小西で、さっちゃんの自宅へ線香を上げに行くことに。そのさっちゃん宅で桜田と偶然の再会を果たす(桜田はさっちゃんの姉だった)。
そこで桜田は、さっちゃんが事故にあった日のこと、それからの自分の生活について小西に話す。
(さっちゃんが事故にあった日は、小西と桜田が朝食を食べた喫茶店で、ランチをしようと約束した日。)
淡々と展開されながらも、込み上げてくる感情を抑え切れない桜田の話し方がものすごくリアルで、引き込まれる。家族の死、そのことから生まれる哀しみ、痛み、苛立ち。更にさっちゃんの告白シーンが思い起こされて、感情が込み上げて来る、涙なしには見られない名シーン。
そして、さっちゃんのお気に入りだった曲「初恋クレイジー」を2人で聞くことに。
音量を上げる小西。そして、桜田へ「好きだ」という思いを告げる。
さっちゃんの告白を正面から受け止められなかった小西。そんな自分が、まさにさっちゃんの遺影の前で姉である桜田に告白をする。複雑。
「人を傷つけた人間として生きていくよ。最低最悪のクソ野郎として生きていくよ俺は。」という言葉に、小西の力強い覚悟が感じられる。個人的にはめちゃくちゃグッときた。
そして最後に「好きです。」と告げられ、映画は幕を閉じる。
メインの軸ではないが、小西の唯一の友達の山根(黒崎煌代)。めちゃくちゃいいやつで素敵だった。あんな友達が1人くらい欲しいねん!特に仲直りのシーンがええねん!
あと、バイト先の佐々木さん(古田新太)。佐々木さんの存在が映画に厚みを持たせていると感じる。
さっちゃんの死を小西に告げるシーンの「自惚れるなよ、クソガキ!」の所、痺れた!
長々とまとまりのない文章を書いてしまった。ほんとはもっと端的に!あの言葉だけ伝えたら良かった。でも、助走なしで、あの言葉は伝えられなかったと思う。
最高に好(この)きな映画でした!!!
素晴らしい構成と演技
伊東蒼(さっちゃん)、河合優実(花)、萩原利久(小西徹)の演技が素晴らしく、大九明子監督・脚本による全体構成が緻密で、期待以上のすばらしい映画でした。特に、伊東蒼と河合優実のしゃべり続けるシーンがよかったです。伊東蒼を最後まで川栄李奈だと思って観ていました。
また、性的な接触が一切ないので、観終わった後に爽やかな気持ちになれました。
ただ、授業中の私語はやめてもらいたい。
恐るべき恋愛映画
1人で鑑賞いたしました。
ポスターや予告だけ見ると、よくあるラブストーリー、所謂ボーイミーツガールの作品だと思っていました。
序盤〜中盤まではその予想通りでした。これだけで進行してラストを迎えても、十分ラブストーリーとして成立するくらい、とても丁寧に表現されていました。
しかし中盤からラストまで、色んな感情が揺さぶられました。
自分の過去の感情•記憶の深いところがスクリーンに投影されている気がしたかと思えば、そして最後には自分の中に入り込んでくるような気もして、
気づいたら涙して見ていました。
恐るべき映画体験でした。
恋愛映画でここまで表現できるなんて!
今度は妻と見に行こうと思います。
また作品中の音楽が素晴らしく、音響効果が存分に生かされているので、映画館で見ることをオススメします。
素晴らしい作品を作ってくださった、キャストと製作の方々に深く感謝しています。
ギャグ魔人が書いた脚本とは思えない。
友達が見に行ったと聞いて鑑賞。
伊東蒼さんめちゃくちゃよかったです。
さっちゃんの長台詞が一番でしたね。
「初恋クレイジー」を聞いておらず関心をよせない主人公に共感できなかったんですが、自分にない世界を持っている異性に惹かれる感情も同類なのかなと思うと胸が痛かったです。
ジャルジャルのコントの後の「読んでください」を毎回見ているのに原作を見ていないのも同じことか?
中盤の長台詞は名シーン
青春恋愛映画ではあります。
でも、もっと深いところで訴えかけてるような、そんな映画でした。
もう少し隣人に対して関心を持っていれば、その関心をちょっとでも行動に移していたなら、
運命は変えられないにしても、そこに関わる人たちの不幸や苦しみはわずかだけでも軽減されていたかもしれない。
びっこを引いた脚で、プラカードを持ってデモ隊の最後尾について行く程度の行動でも。
さっちゃんのフルネームを聞くだけの関心を持っていれば、
無断欠勤のさっちゃんに確認の電話をしていれば、
運命(事故死)は変えれなかったかもしれないけど、関わる人たち苦しみは軽減されていたはずです。
原作ではそこまで描いていたかは、わかりませんが。
タイトル名で損してる映画だと思いました。でも、原作あっての作品なのでしょうがないんですけど。
恋
原作未読で鑑賞。
どんな衝撃が待っているのかドキドキしながら観ていた。想定外のストーリー展開、役者の演技力に観る価値の高い作品。映画音楽は名作に欠かせない。この作品にはオリジナル曲はないが使われている楽曲や効果音が素晴らしい。主演 萩原利久に関しては、この作品で初めて彼を知った方はこれを機に彼の今までの作品を観て頂けたらと思う。映画…ドラマ…バラエティー…いろんな顔を魅せる萩原利久。この作品では恋する喜び…無くしたと思った時の悲しみ…他にも残酷だったり我儘だったり…と、いろんな表情を見せてくれた。
30年位たっても昔こんないい映画があって、またスクリーンで観たいっていわれるような映画になると思います。⭐︎4.5なのは私が、ここはどうしても受け入れられないという場面があったからです。素敵な映画です…是非劇場で🎞️
大九明子監督作品が好きと言える理由
ネタバレ厳禁の作品ですので、これから鑑賞の方は↓読まないでください。
【大九明子監督作品が好きと言える理由】
①「勝手にふるえてろ=松岡茉優」「私をくいとめて=のん」など、俳優の魅了を引き出すのがとても上手いと思う。この作品も河合優実・伊東蒼の魅了が存分に引き出されていました。
②演出のセンスがとても好き。
この作品も、ほぼ会話劇だけでストーリーを伝えているセンスが好き。特にさっちゃんが亡くなったシーンも一切映像を使わず会話劇だけで見せている(それを成り立たせている河合優実の演技ももちろん素晴らしい)。
③原作のセレクトが良い。こういう個性的な感性の原作を料理するのが上手いんだなあ〜。
④余韻が残る。
・さっちゃんは小西が「セレンディップの三王子」の話をした時に小西が姉を好きなことに気づいたんだろうな。小西はさっちゃんのフルネームを知ってさえいればふたりが姉妹って気づいただろうに。
・さっちゃんが「好き」のことをすきと言わずにこのきと言った時に、感が良い人ならふたりは姉妹ってこと気づいたんだろうな。
素敵な映画だった。
伊藤蒼さんの演技が特に印象に残った。
伊藤蒼さんといえば、今まで「湯を沸かすほどの熱い愛」「宙わたる教室」「新宿野戦病院」などで演技を見てきたが、今回は大学生役として順調に、というか予想を越えて、成長した素晴らしい演技を見せてもらった。
もちろん、萩原利久くん、河合優実さん、黒崎煌代くん、古田新太さん、浅香航大さん、安斎肇さんらも素晴らしかった。
原作の福徳秀介さんが、自分が高校生の時にお父さんを交通事故で亡くしており、またスピッツの根っからのファンだというエピソードも、作品に深みを与えていたように思う。
時々目が点になる
最近観た中では、心が震える作品でした。
演出に関しては、好みが分かれるかもしれません。
でも、人ってみんな癖がある。
だからこそ、惹かれるんだと思います。
「人はどうしたら恋に落ちるのか」そんなことを考えながら観ていたら、まさに予想通りの展開で。
それでも、恋に落ちた人の目って本当にキラキラしていて、見ていて眩しい。
だから、さっちゃんは暗闇の中でも輝いて見えたんだと思います。
一方で、徹の眼差しにはどこか冷たさがあって、
同じ暗闇にいながらも、他人を見ているような残酷さを感じました。
偶然と共感は、人に安らぎを与えるもの。
だから一緒にいたくなる。
けれど、それが叶わないとわかった瞬間、
どうしてこんなにも悲しいのか——
自分でも不思議なくらい、心が動いていました。
そんな気分を味わえる、静かで強い余韻のある作品でした。
この映画が一番好き、とまだ言えない僕は
ジャルジャルの福徳君の原作小説の映画化だそうだ。ジャルジャルのコントは一つしか見てないが面白かったのは憶えている。でもこの映画は見る人によって評価分かれそう。
若いころはみんな自意識過剰で人からの自分の評価が気になって仕方ない。大学デビューに失敗した徹は周りに溶け込むこともできず、くすぶったキャンパスライフを送っていて友達と呼べる人間は変わり者の山根のみ。
キャンパス内で居場所のない徹は山根を誘い誰も来ない屋上庭園で昼飯をぱくつく。友達のいない高校生が教室じゃなくてひとり屋上で昼飯食べるように。
自意識過剰な徹は紫外線ではなく人からの視線を避けるかのようにキャンパス内では常に日傘をさし続けた。しかしそれは逆に目立つ行為でもある。むしろ視線を避けてるというよりかは自分のことを注目してほしかったのかも。
誰からも関心を持たれないから誰か僕のこと見てよ、みたいな感じで。それは山根のド派手なファッションやきつい方言同様、徹の必死の自己アピールだったのかもね。花と出会って注目される必要なくなってからは日傘ささなくなったし。
若いころはとにかく人からどう見られてるかが気になってしょうがない。でも実際は誰も自分のことなんか見てないんだよね。みんな徹と同じく自分のことで頭が一杯、他人のことなんか気にも留めない。
ラジオから流れる中東情勢や、構内の反戦デモなんかもみんなさほど関心がない。
徹も自分のことばかりで余裕がないからバイト仲間の咲の自分への好意にも気づけない。特に花との出会いで有頂天な時だから尚更だ。
自分が繊細な人間だなんていいながら咲の気持ちには全然気づけない。所詮は徹も自分を代返に使う同級生たちと変わらない。咲を都合のいいバイト仲間としか思ってないんだよね。
咲の告白を聞かされてもただただ困惑するしかなくて彼女を思いやる言葉の一つもかけられない。
徹から何の言葉もかけてもらえないからか、咲の独白は間をもたせようとやたらと長々続いて聞いててちょっと引いてしまうくらい。ここはあえて監督はこのように演出したんだろうか。
勝手に片思いして勝手に失恋して、そんな心の内を恋愛対象でもない子から長々と聞かされても、みたいな迷惑そうに感じてるそんな徹の残酷な心理を表現するためにあえてそうしたのかも。
このシーンの伊東さんの演技がいいという人多いけど、見ていて私も引いてしまったから監督はあえてウザく演技させたのかと。
思えば寒い演出が目立つ作品ではある。やたらと変なタイミングでスローモーション入れたり、なんでこのタイミングでと首をかしげるシーンが目立つ。
前半の徹の言動に寒いのが多いのは有頂天になっている徹の若さを表現してるのでまだ許せる。花と仲良くなれて突然叫び声をあげるとことかはやはり寒いけどね。終盤の犬の真似はドン引きしたな。
監督の作品は「私をくいとめて」しか見ていないがあれは普通に面白かったんだけど、本作はやたらと奇をてらいすぎじゃないかな。すべて空回りしてるような気がする。
ドアを引くではなく押すとか、もぐもぐ咀嚼音などを台詞で言わせたりとか、なんか奇抜なことしたかったのかな。
ほんと見る人によって評価が分かれる作品だとは思う。私は個人的にイマイチだった。正直中盤までは駄作だと思って見てた。中盤以降の展開がなければほんと見てられないくらい。あれでなんとか持ち直してくれた。
よかったシーンは古田新太が咲の焼香に訪れた時に叫んだその声にかぶせるように花が「最悪!」と吐き捨てたシーン。あれは本作で白眉だったな。河合優美がやはり本作でもよかった。
自分のことしか考えられない自意識過剰な主人公が苦い経験をしてほんの少しだけ成長してあらためて恋愛に一歩踏み出していく。そんな普通の恋愛もの。
ちなみに伊東さんは古田新太と共演すると必ず交通事故で死ぬんだね。
何者にもなれていないのに、全能だと思えた人々に贈る鎮魂歌
2025.5.8 MOVIX京都
2025年の日本映画(127分、G)
原作は福徳秀介の同名小説
大学生の残酷な恋愛事情を描いた青春映画
監督&脚本は大九明子
物語の舞台は、大阪・吹田にある関西大学千里山キャンパスと京都・今出川にある同志社大学
関西大学の2回生の小西徹(萩原利久)は、人付き合いが苦手で、いつも学内で日傘を差していた
唯一それが必要ないのが大分出身の友人・山根(黒崎煌代)で、彼は大分弁で奇抜なファッションを好んでいた
徹は、家の近くにある七福温泉という銭湯でアルバイトをしていて、とある事情で少しの間休んでいた
店長の佐々木(古田新太)とその娘・夏歩(松本穂香)は笑顔で歓迎し、バイト仲間の同志社大学の学生・さっちゃん(伊東蒼)もテンションを爆上げしていた
ある日のこと、学内でお団子ヘアの学生・桜田花(河合優実)を見かけた徹は、彼女に心を奪われ、その存在をずっと気にかけるようになっていた
山根は恋をしていると感じていたが、特に野暮なことは言わずに見守っていた
物語は、ある大雨の日にヘッドホンをしている花と、日傘を差している徹がすれ違うショットから始まり、その後、徹の日常が描かれていく
そして、また別の雨の日の裏道で偶然出会った二人が、その縁を引っ張った徹によって引き寄せられていく様子が描かれていく
だが、徹のことが好きなさっちゃんは「徹の影に女性の姿」を感じて勢いに任せて告白をしてしまう
この約10分ほど一方的に気持ちを語るクライマックスのようなシーンが、実は映画の中間地点となっていた
映画は、「花曇(FULL OF SPRING CLOUDS)」「緑雨(EARLY SUMMER RAIN)」「虹橋(A RAINBOW)」「雷鳴(RUMBLING THOUNDER)」と続き、この後にさっちゃんの告白が登場する
翌日には、徹と花は昼食を済まし、喫茶店で謎のオムライスを食べるために約束を交わしていた
約束の時間になっても花は訪れず、さらにさっちゃんもバイトに来なくなってしまう
徹は花に強烈な嫌悪感を抱き、さっちゃんが来ないことを自分の責任だと思うようになる
そして、衝撃の事実が突きつけられる、という流れになっていた
映画のタイトルは、その日に起きた出来事が示されたのちに登場し、「SHE TAUGHT ME SERENDIPITY(彼女は僕にセレンディピティを教えてくれた)」という言葉で補足されていた
ここから先のストーリーは完全ネタバレでも躊躇する内容で、彼らを取り巻く人間関係の相関図というものがガラリと変わる展開を迎える
そして、それに気づかなかった理由というものが明確に語られ、恋の盲目の裏側にある残酷さというものを描いていく
冒頭のシーンは、花が白いヘッドホンをして爆音で雨音を聴いているシーンで、同時に徹は日傘を差して視界を塞いでいる
この時に大学に来た花に徹は気づくことができなかったのだが、これも盲目さが起こす恋愛の残酷さに繋がっていると言えるのだろう
後半はセレンディピティ(思いがけない幸運)の果てにあったラブストーリーになっていて、このまま2度と会わなかったかもしれない二人を引き合わせることとなった
花と再会した徹は「今じゃない」と言うのだが、このタイミングを「思いがけない幸運」とは思いたくもないのだろう
だが、人間関係というのも不思議な道程を経て、たどり着くべきところにたどり着くものであり、それを観念的な言い方に変えれば「さっちゃんが花と徹を引き合わせた」ということになる
恋愛感情とその場を支配している感情が混同する再会になっていて、それぞれが別離から歩んできた道であるとか、抱えてきた思いというものを暴露していく
そして、「人を傷つけた人間として生きていくこと」を徹は決意することになるのである
大学時代の何者でもないのに根拠のない自信を抱えてきた人ならばわかる作品で、今思えばどうしてそんなに自信があったんだろうと思えるようなことがたくさんあった
彼氏がいる人を好きになって玉砕するとかは、高校時代に踏み込めなかった後悔がさせている部分があり、その向こう見ずな部分は色んな人を傷つけていたように思う
でも、自分が一番傷ついたと勘違いしてしまうのもデフォな感情であり、そうして過ごす4年間というのは、人生の中で一番宙に浮いていた時間のように思える
そう言った中で、人生の岐路となる人間関係は構築され、そこで自身の属性というものが色濃く反映され、進路というものに続いていくのではないだろうか
いずれにせよ、半分以上は体験談なんだろうなあと思って観ていて、空白が生まれたのは時代性(おそらくスマホがなかった頃の話)ゆえの悪戯のように思える
映画では、あえてどの時代かを明確にはしていない部分があるが、SNSで簡単に繋がっている今とは違う空気感の残っていた時代を再現しているように思えた
原作小説があるのでネタバレ云々は色々とあると思うが、可能なら頭をまっさらにして観た方が良い
そして、呪いのような長い告白に晒される彼らを見て、自分の中にある何かが疼くのを堪能することで、当時の立ち位置と現在地を確認することができるのかな、と感じた
一瞬の瞬きも惜しい春の嵐のような恋愛映画の最高傑作...
前半は恋愛映画のように進んでいき、予想道り。
中盤からは衝撃の連続。やめてくれー-!!ってなる展開の連続
これ恋愛映画じゃなくないか...?
っておもってたら最後はしっかり恋愛映画。
これほどネタバレ厳禁な恋愛映画はあまりない、できるだけ前情報入れずにみてほしい
めちゃくちゃ痛い…いい意味でめちゃくちゃ裏切られた打ちのめされました。人の痛さをとても生々しく描いていた。
展開が予想がつかない。ずっとどんなふうに着地するんだろうと思ってた。最後まで1ミリも離してくれない。
出演者の演技力にも衝撃😭
凄すぎるこの映画。見ている最中、これはもの凄い傑作を見てしまっていると、何度も思った。ある種アトラクションにでも乗ってる感覚というか、とにかく圧巻で目ががんびらいて仕方がなかった。
情報量が多すぎていろんな感情が入り混じって、映画終了後は、この渦巻く感情を言葉にしたいけど、でてこないのがもどかしい、この熱がするすると消えていくのがなくなっていくのが。
見終わったあとまたすぐ見たいって思った。と同時にかなりエネルギーを持ってかれズンとくるのでしばらくしてから見ようとなった笑(三日後、二回目見に行きましたw)
余韻が物凄いです。とくに告白シーンなんて、会場全員が見守る感覚というか、画面に全集中する、一体感みたいなのが感じられて、初めての映画体験。サブスクで見るのとは全く違う、映画館で映画を見るということの素晴らしさを再認識させられた気分。
恋愛映画において、死を扱う作品は少なくないけど、その死の扱い方が全く違った。
めちゃくちゃ好きな人が亡くなる。←これがスタンダード(そういうのを否定してるわけではない)
でもこの映画は逆で、興味がないひとが亡くなる。好きな人に振り向いてもらえない側の痛みと無関心故の残酷さに気づかされる。
恋愛とは痛さが伴うもの。傷つけて、傷つけられて、誰かを傷つけた事実を背負ったまま生きていく。セレンディピティで「さちせ」な気分になり、とっても「このき」な映画。
------ ここからはぐだくだ長文感想。------
ひとめばかり気にしてる小西は、食堂でひとりざるそばを堂々と食べている凛とした女性。桜田が気になるようになる。
小西は、自分は下の分際(言い方)だということを理解しながらも、友達の山根のことは見下している。
「来ている服がダサいんだよな~」「女のバイト友達がいると知ったらショック受けちゃうと思う」と、さっちゃんに言ったり。
「言ってなかったけど、去年、彼女いた」マウントとったり。 「恋愛の話苦手だと思ってたから」=恋愛とは無縁な人と決めつけ。 「洋服どこで買ってんの?」や。
そんな山根が彼女いると知った時の表情ね(笑)
学生特有の感情。わたしも小西と似たとこあったなー。と。仲良しなんだけど、どこかで自分のほうが上だと思ってて、絶対負けたくないという感情。。
恋がうまくいくかも...と期待にあふれていた矢先、一方的に遮断されて、被害妄想だけ独り歩きして、そんなイライラを山根に八つ当たり。
一か月半も謝るのかかるのは、とてもリアルに思う。なんてことないように電話をかけるのも。小西はプライドが高い。そして許す山根優しい。
独りぼっちの小西の元に、サクラが駆けつけてくる。犬を撫でながら、嬉しい、と複雑な感情の入り混じった涙、あの演技めっちゃ凄いと思った。空見上げて清々しい笑顔。印象深いシーンでもある
山根めっちゃ良い奴。変な喋り方に変な格好、独特な顔(ごめん)、総じて変な奴。
山根が画面に出たらめっちゃ安心感でカタルシスで、癖になる、好き。
あんな友達ほしい。山根は優しい。"ほんとに実在していた彼女"と一緒に並んで歩く山根とすれ違う場面の小西の居たたまれなさったら。
彼女存在しない呼ばわりされて、ムカついたしプライドずたずただろうに小西を許していて、絶対いい彼氏だな。
食堂のガラス越しに、ちょんちょん、ずるずる、効果音が良かった。河合優実さんの効果音がめっちゃかわいい。恋をしたら、桜田からそんなかわいい効果音が聴こえてくるようになるのかわいい笑 ふたり目が合うと、どきどき、のふたりの声が重なって、二人の世界って感じがしてすごい良かった。いい演出だなっておもった。
二人のどきどき…!の時、山根が「ミキちゃん大分からこっち来るやねん」的なこと言ってたの2回目見て知った笑
初恋クレイジー。聴いてって言われてたのにずっと聴かないで、やっと聴いたのが亡くなってからなの辛い。
「私のいないところで私を思い出して聞いてほしかっただけ」
本当に、い亡くなってしまった...
さっちゃん(伊東蒼さん)の演技に圧倒される、目が強制的に開かされているような、目が離せない。自虐交じりに、自分でツッコミ、小西のことも気遣う発言をしながら、しゃべり倒す、さっちゃんが不格好で痛々しくて。背景真っ暗闇の中つらつらと一人でしゃべり倒す光景は異様で、(映画館も暗いから余計に)小西の度々映る表情がまた絶妙。
でも実際興味のない人に、あんな感情大爆発させて喋られたら小西みたいな顔になるよなとも思う。
「途中でやめさせたり、嫌だという態度をあからさまに出したり、する選択もできただろうけど、それをしなかった小西なりの優しさだったのかもしれない。ただ単に、丸く収めようとしてただけかもだけど。丸く収めることが優しいこととはまた別の話だけど。。」的なニュアンスなことを小西役の萩原利久さんが言っていた
人に興味を持たないことの残酷さに心がえぐられた。「小西君の名前聞いても、聞き返してこなかったもんな」刺さった。。
わん!サクラになる。のお腹捲ってお腹さわさわは凄い共感性羞恥になった笑 好き嫌い分かれそうだけど、自分はすき、桜田の「サクラ?」の半笑いながらも投げやりにサクラをヨシヨシして、
あのシーンは、お互い負けじと、勝負のようなシーンと監督が言ってた。
小西が自らシャツを捲るのも「ここまでやったら引くだろ?」と。でも負けじとお腹触る桜田。
初恋クレイジーをきいて、なくなったことの実感と、生きていた時、さっちゃんが自分に向けた言葉や顔を、ばっと思い出してしまった回想入れてくるのはダメ。あの小西は痛々しくて初見は苦しくて見てられなかったな。
初恋クレイジー。まじでタイトルからは想像つかんくらいクレイジーな映画過ぎた。ジェットコースターみたいな
萩原利久くんは凄いエネルギー使う役だったな。笑ってると思ってたら泣きだしたり、泣いてると思ったら爽やかな笑顔で空見たり。
発狂しながら号泣したり。陰気で翳った、でも憎めなくて愛おしい。
桜田は、玄関で出迎えた時、案外平気そうじゃんって。でも強がってた、弱ったところを見せたくないだけで。桜田が妙に出迎えた時、小西に冷たかったのは、小西は唯一八つ当たりできる存在だった。と聞いてなるほどとなった。
手紙を読もうとしたら、啖呵を切ったように泣きだして、そのあとも縁側で途切れ途切れに話すところが凄い……。そして台詞の生々しさ。団子とショートのギャップ凄い。
みんな人間臭くていいなー。
驚異的な長台詞みんな素晴らしかった
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