「デモのシーンは「大阪万博反対!」にしたらよかったんじゃないかな」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は SSYMさんの映画レビュー(感想・評価)
デモのシーンは「大阪万博反対!」にしたらよかったんじゃないかな
よくない映画でした。
異様にセリフが多いが、「どや?センスあるやろ?」って妙に捻った言い回しが多い。
そういう作り手の意図がうるさいくらいに伝わってきて、その時点でセンスないです。
もっと言えば一流の映画はセリフのセンスではなく、言わないことでセンスを魅せるのです。
セリフのセンスに頼ったこと。セリフでセンスを魅せようとしたこと。二つの間違いを犯しているのでこの映画は三流です。
要所要所にある超長セリフのシーンとか、いつまで続くんだよ、としか思えなかった。
主人公に魅力がない。こんなやつがどうなろうと知ったこっちゃないです。
店の看板犬だろうと、犬をわしゃわしゃする人間が嫌い。
主人公に想いを寄せていたバイト仲間の子の死が「感動のための死」でしかないのが不快。
監督のデモに対する理解が間違っている。
要所要所でパレスチナのジェノサイドに言及するようなシーンがあり、それがどのように物語とリンクしてくるのかと思っていた。
あんな仲直りした友情の証みたいなもんのために使うなバカタレ。
デモや政治活動なんてのは本当は皆やりたくないんです。めんどうだから。
でもやらなきゃどうしようもないから、やらないと自分がおかしくなってしまうから、だからやるんです。後から振り返れば青春にも似た情熱のようなものを感じることはあるかもしれないが、この映画のように仲直りしたことを示すための道具として使うのは不誠実だ。
不愉快だった。
登場人物が自己憐憫に塗れていて、それでいて社会が描かれていなくて、悪い意味でとても日本的な映画だと思いました。
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