「君は突然段ボールを知っているか」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は ピンボールさんの映画レビュー(感想・評価)
君は突然段ボールを知っているか
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」松岡茉優、のんと組んで傑作を残してきた大九明子監督が河合優実と組むとなったら見逃せないよねと無理して映画館に駆け込む。
”バカなヤングはとってもアクティブ それを横目で舌打ちひとつ by 電気グルーヴ「N.O.」”な生きづらい人たちの悪戦苦闘と独白という今までの大九作品のスタイルに加えて命と喪失というテーマが加わるヘビーで強烈な傑作でした。
そして、「さがす」で凄さを知っているつもりでしたが、ごめん、伊藤蒼を舐めてました。あの告白シーンはもちろん、銭湯での切ないシーンも素晴らしかったです。
あと、明らかにイスラエルの蛮行への抗議だと分かる「STOP GENOCIDE」のデモが登場します。そのデモに登場人物があるリアクションをするんだけど、そこに大九監督の立ち位置が示されていて嬉しかったな。
もうひとつだけ触れると、この映画は河合優実と突然段ボールの両方好きな方は必見です!
そうですね、河合優美の、突然ダンボールのシーンから喫茶店まで、二人が惹かれ合う流れは、一気に心を持っていかれます。ラストまで音が決定的な役を担っていて、もう1人の役者さんですね。ミュージカルのようですね。ダンサーインザダークを彷彿させます。テーマも愛、生、死、友情、人生、揃ってますね。倍音も最初から最後まで貫かれたテーマです。花と徹の響き合いと徹と咲のは対照的で、それがクライマックスの初恋クレイジーで最高潮を迎えます。ダンサーインザダーク、今日の空、死と生の予感と共に静寂の中で終わりました。名作です。
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