「大九明子すごいな」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
大九明子すごいな
《勝手にふるえてろ》《私をくいとめて》はオープニングから「おお!」って感じがあったんだけど、これは、そうでもないのね。大九明子なんか考えすぎちゃったのかなと思ったの。
それでも観ていって、さっちゃんいいよね。ほぼ全男子が河合優実よりさっちゃんの方が好きでしょ。その気持に気付かない萩原利久はアホなのかっていう。
それで、さっちゃんの長台詞くるよね。
ここがスゴイ。このシーンを観るためだけでも、この作品を観る価値がある。
ここまで観てね「鈍感は罪だな」と思ったの。誰も、全然、悪くないんだけど、鈍感だって悪くないんだけど、罪だな。
でも、罪に対する罰が重すぎるね。
河合優実が待ち合わせに現れないと、萩原利久は考えちゃうよね。
自分の想いが届かなかったと思い込んだとき、なんで、悪く考えちゃうんだろうね。
そうしないと、何かが崩壊するんだろうけど、そこをなんとかしないとだね。
そして、さっちゃん死にました。
ここは、どうかと思ったな。安易だよ、原作者。
それでもご焼香に行ったらさ、さっちゃんの姉が河合優実だって。
「うわあ、セレンディピティ!」ってことなんだけど、なんやそれ。
でも、ここでね、萩原利久と河合優実が救い合うんだよね。
これだけの目にあっても、罪に対する過大な罰を受けることになっても、私はあなたに「あれ」を言いたいという。
長台詞きいててね、あの言葉は、ただ言ってすむ気持ちじゃないんだなと思った。
色々と、無駄なこともいっぱい話して、それで、ようやく少し伝わる気持ちなんだ。
そんなこんなで良い作品なんだけど、主要登場人物を殺すのは、やっぱり気になるの。
やたらと登場人物を殺したり酷い目に遭わせたりするのはね、作者の技量が足りてない場合が多いの。死んだら人の気持は動くよ。その簡単さに逃げないで表現さがすんじゃないの。
この作品は最後に「それでも、私はあなたが好きです」が来るから、「それでも」を言うためにやったのかなあと思ったけど、気にはなった。
原作はジャルジャルの人なんだね。
長台詞のところ面白いし響くしで良く書けたなと思ったけど、漫才師なら書ける気はした。
それでも、あの台詞はすごいね。
そして、原作者の技量に疑問は残りつつも、そこを吹き飛ばしてまとめた大九明子はすごいよ。これからも文学系の映像化やって欲しいな。
そしてやはり鈍感は罪なんだと思う。
勘違いで舞い上がって、色々とやってしまったとしても、傷つくのは自分だけだから、鈍感の罪を犯すぐらいなら、勘違いしていった方がいいね。
既婚の方は配偶者だけに気を配ればいいけど、独身の皆さんはね、鈍感は罪だから、その罪を犯すぐらいなら勘違いしてどんどんいってください。お願いします。
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