劇場公開日 2025年4月25日

「軸が崩れるほどのツイストを見せられて呆然とする」今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0軸が崩れるほどのツイストを見せられて呆然とする

2025年4月29日
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鑑賞方法:映画館

未だにタイトルをしっかり言えないけれど、どこか小洒落た若者向けの恋愛映画かと思ったらそこはそうではあるけれど、そうでもなかった。

大九監督の女性主人公のコメディ、中でも綿谷りさ原作のインディペンデント系(テアトル新宿系)で松岡茉優、のん、ときて、河合優実か、くらいで、前半は多少品がよくなってるくらいに思っていたら途中からびっくり展開へ。

そのビックリ展開の中で、確か『私をくいとめて』でも夜の路上でヒロインのんの感情を爆発させるスペクタクルをやっていたが、本作でもメインキャストふたりにそれを仕掛けていて、またそれが役者の技量とも合間って、また監督の経験値もあいまってか、ちょっと映画の「転」部分がキャストスタッフディレクション各サイドがミックスされた異次元の「転」になっていて物語と感情とテクニックがツイストされて、参りました、という具合のエンドロールになるという。

振り返ってもそんなたいしたストーリーではない。浮かれた学生恋愛の顛末があるだけ。なんだけど、そこに託された長ゼリフを噛み砕いて飲み込んで吐き出す伊東蒼と河合優実がとんでもなさすぎて、映画の軸が歪むほど。実際、ラストシークエンスはあのシチュエーションで河合優実が予想外のセッションをみせてあそこまでやれきれてしまうのは予想できない。ぶっちゃけ『ナミビアの砂漠』よりかなりとんでもなさを見せつけて、まだまだ先があるなぁ、この人、と思える。

『愛がなんだ』『ちょっと思い出しただけ』に続いての映画になっていくだろうな。

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