「ダイダス側の話ももっと見たいですよね」劇場版総集編 ガールズバンドクライ 後編 なぁ、未来。 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
ダイダス側の話ももっと見たいですよね
猪突猛進で突き進む仁菜を描く前編から、後編は各バンドメンバーのドラマも描かれながら、仁菜の父親との確執に決着をつけつつ、「どうして音楽(バンド)をやるのか」という根本を突き詰める話が描かれる。
プロになりたいから音楽をやるのか、音楽をやり続けるためにプロになるのか。プロになりために望まぬ音楽を強いられるなら辞めるべきなのか。音楽だけじゃなくあらゆる表現行為を生業とする人が必ず突き当たる葛藤をテーマに、とりあえずは一つの結論を後編では見出す。
それが正しいとか正しくないとかを超えたところ、経済的な合理性も破棄していくところに落ち着くのは、この5人らしい結論で、やっぱりこれでいいなと思った。僕自身、なんで文章書くのかと言われると、生活云々を除いた時、何が残るだろうと考えることがあるのだけど、どこかこの5人の決断に共感する部分はある。
同時にダイヤモンドダストの選択も間違っているわけじゃない。きちんと意地を持って音楽性も追及していく姿勢を持って、自分たちが音楽で生きていくんだというプライドを持っている。ダイヤモンドダスト側の物語も、もっと詳しく見たくなる。
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