「モノクロの焼き魚が美味しそう」敵 Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
モノクロの焼き魚が美味しそう
フランス文学の元大学教授。妻には先立たれ、都内の古い日本家屋にひとり暮らす。早起き、自炊、掃除、雑誌連載の仕事、友人との晩酌、教え子たちの訪問。静かで潔い生活を選択したはずの男に不穏な何かが迫る。
歳を取ったらこんな生活は悪くないなと思わせる、文学的隠居生活の描写が次第に崩れ始める。映画全体のペース配分が絶妙に良い感じで、これから起こることに期待膨らむ。
物語に何かが起こって欲しいという期待と、美しい生活が壊される不安が織り混ざり、またモノクロの効果もあって新鮮な後味が残る。
焼き魚が美味しそう。
最後は、うーん、文学的というか、筒井康隆ぽいというか、夢と現実が混ざり合った結末と言えば良いのか、説明し難い。
役者が皆さんお上手。
コメントする