タイムマシンガールのレビュー・感想・評価
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やや評価が分かれるかもしれないが、インディーズ映画としては高評価。
今年126本目(合計1,667本目/今月(2025年5月度)11本目)。
※ 何をもってインディーズ映画というかは微妙ですが(例えば、侍タイムやベイビーわるきゅーれは最初はインディーズ映画扱いされていたが、現在はそういう認識はされていない)、ミニシアターの中でも「いわゆる」インディーズ映画というのは、監督の方の作品がおよそ10作品程度かつ、大手映画館での放映がないものを指すものとします。
※ プロレスはスポーツかという議論に意味はないのでスキップします。
女子プロレスの観戦でストレス発散をしているっぽい主人公が、ひょんなことから過去にタイムスリップする能力を持ってしまい、それを軸に色々なことをしたり、あるいは解決策を探すというタイプの映画です。ロケ地は川崎市かな(川崎競輪で車券を買うシーンがあるため)?
ストーリーとしても、プロレスの話はまま出てくるものの、主人公とその突飛な設定(というか、変化か)に巻き込まれる数々の登場人物がおりなすコメディというイメージになりますでしょうか。作品を最後まで見ると、2作品目というか続編があるような記述があったのでそこは楽しみといったところです。
まぁ、確かにインディーズ映画の雰囲気で安っぽい設定であったり撮影であったりしますが(途中で謎の映像飛びが存在するっぽい。また、エンディングロールが極端に小さくでおそらく前列でないと見えないか)、そこはまぁ、ベイビーわるきゅーれだってそうだったわけであり(「初代(あるいは、「1」)は、極端にセリフが早すぎて聞き取りができず、「~2」はエンディングロールが早すぎて読み取れない等)、そこはまぁ、インディーズ映画やインディーズ映画を多く流す映画館から巣立っていく監督さんや関係者さんもいらっしゃるわけで、極端なもの(作品として成立しない他)以外は基本的は考慮から外す、あるいは採点相場をいじる等しています。
インディーズ映画に関しては、あまり厳密な法解釈はしないしそれを要求することはしない立場です。
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(減点なし(0.3?)/寿司屋で店員がマジックを見せる等)
※(5/15追記)このシーンって、お寿司屋さんだったかマジックバーだったかご指摘がありました。
公式のページを見ても…というより公式のページがなく、他の(競合する)評価サイトにも言及しているレビューがないため、以下、便宜上残しておきますが、採点上この部分は除外しました(採点対象にすると0.3)。
>>ここから、当時の記述
いわゆる「軍艦巻き」で「ツナマヨ巻き」を頼んでいるように、お寿司屋さんかなと思えますが、法的にはこれらのお店は「飲食店」です。そして一般の飲食店は特定客に「接待をすること」は禁止されます。この特定個人にマジックを見せる行為は「接待」にあたり、風俗営業法に触れるからです(日本では、いわゆるボドゲショップ・ボドゲカフェがグレーかな、いうところ(インスト関係、人数不足でスタッフがプレイヤーで入る等は厳密にはまずいのだが、「ルールの説明すらできない」という理論も無茶苦茶なので、あまりに無茶苦茶やらない限り基本的に放置扱い)。風営法上の許可を取れば問題は解消するが、今度は年齢確認を必要としたり営業時間制限がかかるなど面倒なことになる)。
※ 「風俗営業法」でいう「風俗」は日本語でいう「風俗」より広い概念です(このあたりの取り扱いは行政書士が得意とするところ)。
※ もちろん、店員が特定客に一切の声掛やアクションをしてはいけないという解釈は誰もしない(そう解釈すると会計すらできなくなるし、注文した品を出す等の当然付随する行為までは接待には当たらない)一方、風営法の建前上はまずいです(ただ、この点を厳密につつくのはかなりマニア)。
もっとも、それが風営法に触れるとしても「いわゆる」風俗(一般的に日本語でいう通常人が想定する「風俗」)でない以上、基本的には警察からは注意も警告もされない(むしろ、マジックを見せる行為に関しては火器を使うことによって火事を起こすと怒られます)のが普通ですが、かといってこの映画で「マジックを見せる」のは本質論的に意味がある一方、その展開を厳密にすると、弁護士か行政書士の監修が必要になってしまうので(このあたりまで気が付く人は超レアか)、低予算とされるインディーズ映画でそのようにコスト増になるようなことをどこまで求めるかという解釈論と違う問題も浮上します。
<<ここまで、当時の記述
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(減点なし/参考/タイムスリップで川崎競輪で100円を10,000円にしてお寿司屋)
おそらく、いわゆる3連単を購入したのだと思いますが、競艇や競輪は組み合わせが少ないので、「いわゆる万馬券」(競馬に限らず、払い戻しが100倍以上になるものを便宜上こう呼ぶ)は「それほど」多くはない模様ですが(投稿時点の5/14の開催を見ても、3連単で130円の超ガチガチ配当から34,000円までバラバラだが、10,000円超えは少ない)、川崎市といえば地方競馬の川崎競馬場もあるわけで(最大14頭立て)、こちらのほうが当然「いわゆる万馬券」が出ることは当然の想定が可能ですが、ここで競輪場が出るのは監督さんの趣味なのかな?(映画内で、この部分が競輪か競艇か競馬か、あるいはパチンコか宝くじか…は本質論になっていない)
楽しい映画鑑賞
びっくりするとタイムスリップしちゃうって設定を聞いた時、それだと年がら年中で大変なんじゃないかと思ったけど、自分に置き換えてみると声を出して驚く事って、めったに無いんですよね。
そう考えると、可子も回数的にはそんなにタイムスリップをしていないのかも、プロレス観戦は驚く機会が多そうだけど。
話は変わるけど、映画館で映画を観る一番の魅力って、見ず知らずの人と喜怒哀楽を共有出来る事だと思うんですよ。
その中でも最高なのが、劇場内のあちこちから笑い声が漏れた時。温かい空気を感じるんです。
あの幸せな一瞬を味わいたくて、映画館に行くと言っても良いくらい。
そして、この映画はその幸せな時間を与えてくれます。
主演の葵さん、真面目な表情が良いんですよ。
それが有るから、いろいろな表情が引き立つんですよね。
高鶴さん演じる底抜けに明るい千鶴との相性が良くて、二人の掛け合いが面白いの。
千鶴に引き出された可子の笑顔もまた良いんです。
それと、トレーナーの役者さんが印象に残ったの。
何かの作品で観た気はするんだけど、何の作品か思い出せなかったの。
調べたら、コウガシノブさん『電車を止めるな』の主役の人だった。
多分、シリアスな役もできるのでしょうけど、こういう温かいコメディが合いますね。
役者さんたちも良いんだけど、そこに惜しみなく音楽を積極的に流して、映画にテンポを与え、楽しい気持ちを引き出してくれるんです。
映画の後にトークショーが有ったんだけど、監督のトークがテンポが良いの。
もう監督自体が人を笑わせるテンポを持った人なんでしょうね。
幸せな気分で映画館を後にする事ができる作品だと思いますよ。
木場監督っぽさはでていた。
映画 #タイムマシンガール 感想
この映画を見る前に木場監督のショート集っていうイベントに行ってまず監督の雰囲気は理解して居たけど、映画としてとても面白いものだった。
主人公がビックリすると驚かした人と主人公だけタイムスリップするって言うストーリー。
俳優陣。特に主人公と同僚がいい演技をしてて方が苦手な自分でもこういう映画ならまた見てみたいなって思ったほど。
最後はちょっとこじんまりまとめ過ぎたかなというかんじはある。
こんなにビックリしやすい主人公なのに、半年平穏に暮らせたってのはちょっと違和感。
ガッツだーっ!
誰かに驚かされると、驚かせた人物と一緒にタイムリープしてしまう様になったOLの話。
プロレスを観に行った帰り道、河川敷で何かの実験をしている男に近づいたらビリッと来てしまい、それ以降特殊能力を身に着けてしまったという設定で巻き起こっていく。
驚かされると発動することから自分でのコントロールが難しいし、驚かせた人にも能力がバレてしまうから、ネガティブなことの方が多いと考えている主人公だけれど、あっけらかんな後輩と仲良くなって行く様子は楽しいし面白い。
寿司の服着て寿司食べるとかどんだけ?と思ったら、それが一推しかいw
黙っていれば良いのに1000倍辺りからちょと口が軽くなって来て、お薬からは妙にキレイにまとめる方向に転がしている感じがするしテンポが悪くなるし、前半の様な楽しさはなくなって大人しくなってしまったかな。
トップロープからのムーンサルトを失敗して自爆
驚くとタイムスリップ(正確にはリープ)してしまう、という特異な設定に惹かれて鑑賞。
序盤は主人公の紹介から特異体質になるまでをテンポよく描く。
説明パートはややまどろっこしいが、それがシュールな可笑しみにも繋がっていた。
演技は全体的に拙いが、これもシュールさに一役買う。
任意でないタイムリープにより、こなした仕事やデートの約束、トレーニングの効果が失われるのは確かにしんどい…
最初に意図的に使おうとする動機が乙女の恥じらいであることが可愛らしくて好き。
定番のギャンブルにも手を出すが、勝ち方が慎ましいのでメイン2人の好感度がグングン上がる。
一つの作品に2種類の時間跳躍を入れてきたところは面白かった。
ただ、これがほぼ活かされていなかったのが惜しい。
後半は体質改善を目指して試行錯誤するのだが、キャラだけ増えてなかなか話が進まず。
驚かせおばさんが絡んできたと思ったら、これも大した意味はないし。
クライマックスの可子を元に戻すところは、もっと大袈裟にやってよかったと思う。
実際に千鶴がやっていることは「世界を危険に晒しても可子に可子でいてほしい」なんだし。
阿呆みたいな「わっ!」も健気に感じたので、あと一歩。
葵うたのコミカルさと、終盤のぽわぽわした芝居のギャップはとてもよかった。
キャラも設定も伏線も惹きつけるものはあったので、次作はそれを活かす構成を期待したい。
序盤のリープ前後で可子の服が違ったのは何だったんだ?
侍もタイプスリップするんだから、OLだってする
ぼくが木場明義監督の作品に触れたのは『つむぎのラジオ』からだが
見ていくうちにタイトルの意味が分かり、ガーンと頭を殴られた気がした。
少なくともその頃から木場監督は(無意識にかもしれないが)
主人公の生き辛さに寄り添う素敵な作風の映画を作り続けている。
以来、新作がかかるたびワクワクしながら劇場に観に行っている。
今回の『タイムマシンガール』は、縁あって試写で鑑賞することができた。
「人間なのに、なんでマシン?」っていうタイトルで疑問を湧かせつつ
その理由を作中で回収するところや
「タイムスリップまじしんどい!!」
のキャッチフレーズどおり、主人公・星野可子(葵うたの)に寄り添う部分も健在。
あまり周囲には理解されていない「プロレス好き女子」という部分もピックアップし
オタクにも優しい作りは流石だ。
SF的な小ネタをひね繰り回しつつも
トラブルは思惑のすれ違いなどがメインで悪人は出てこない。
チャーミングな登場人物たちに感情移入しつつ
友人と、あるいはカップルでも安心して笑って見ていられる一作である。
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