劇場公開日 2025年7月4日

「新型コロナウィルスの自粛期間というのはなんだったのだろう」この夏の星を見る shingoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0新型コロナウィルスの自粛期間というのはなんだったのだろう

2025年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

ドキドキ

新型コロナウィルスが蔓延し出した2019年の学生たちの青春を描いた作品。
大人たちはコロナ禍を単純に「やり過ごそう」とする。
が、学生たちは今しかない貴重な一年であることを知っており、何かできないかと懸命にもがく。

自分が大人の立場で見ているということに気付かされてハッとした。
時間感覚の違い。
彼女たちは、大人たちよりもよっぽど「今この瞬間」を大切に生きているのだ。

登場する学生たちもなかなか個性が際立っていてどの子も非常に魅力的である。
そしてそれぞれに悩み、葛藤を抱えている。
学生だからこそ自分ではどうにもならない大人や親の事情で問題を抱えている。

しかしそれぞれが正面からその問題に立ち向かう姿に胸を打たれる。

茨城・東京・長崎の3拠点の学生たちが、星を通じて一つに繋がっていく高揚感が心地良い。
それぞれの地域の風景に重ねて流れる『ルックバック』のharuka nakamuraの音楽もマッチしていて素晴らしい。

また『PERFECT DAYS』の中野有紗も出演しており、今作でも彼女の演技が堪能できたのが個人的に嬉しかった。(しかも同作のニコと同じ雰囲気のキャラクターなので違和感がなかったという)

自分も学生時代に置いてきてしまった何か大切ものはなかっただろうか、とふと考えさせられた作品。
辻村深月原作。

shingo
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