劇場公開日 2025年7月4日

「残されるべき映画」この夏の星を見る naichinさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0残されるべき映画

2025年7月15日
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鑑賞方法:映画館

映画というのは、自由に時代を選んで物語を紡ぐ事が出来る。時代劇、明治維新、戦時、高度成長期、バブル経済、平成不況、自由に時代を設定出来る。しかし、その時を生きて感じた者にしか残せないリアリティがあると思う。

コロナ禍、誰もが感じた喪失感、無常感、恐怖感、等。まるで戒厳令の様な静まり返った街。
その時の学生達は、大人よりももっと感じただろう思い。普通に通学出来ない毎日。体育祭や修学旅行等、奪われたイベント。
今、それを残さなくてはいけない。記憶が褪せていかない内に。
この映画には、その「時」のリアリティが映し出されている。
だからこそ、この映画は、後世に伝えられていくべき映画だと思う。

映画はコロナ禍でも、必死に今出来る事をしようとする学生達の姿を、数カ所の群像劇として描く。

中盤、スクリーンに満点の星空が広がるシーンで、不意に涙が溢れた。そういや、この歳の頃は星を見るのが好きだったな。宇宙に憧れたな。空を見上げてみよう。今度、星を見に行こう。
そんな風に思わせてくれる映画だった。

#この夏の星を見る

naichin
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