「コロナ禍の時代。自分にできることを探しながらネットで繋がりを広げていく若者たち。理不尽に負けまいと抗う彼らの姿からは、悲壮感だけでなく清々しさすら感じられます。」この夏の星を見る もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
コロナ禍の時代。自分にできることを探しながらネットで繋がりを広げていく若者たち。理不尽に負けまいと抗う彼らの姿からは、悲壮感だけでなく清々しさすら感じられます。
このサイトを何とはなしに眺めていて気になりました。
コロナ禍、行動が制限される中で活動を続けた高校生のお話。
面白そうなので、早速観にいくことに。・_・シマシタ
" 今 何ができる? "
という、このキーワード。
コロナ禍の始まりの頃の、この問いかけに込められた意味は
「否定的な」ものだったに違い無いと思うのです。
そうつぶやいたメインヒロインは「溪本亜紗(桜田ひより)」。
幼少期よりの憧れの女性宇宙飛行士に追いつき追い越すこと
を目標に、天文部へと入部していました。
同じ日に、部の入部希望者への説明会で顔を合わせたもう一人の
登場人物が、「飯塚凛久(水沢林太郎)」。
彼は、自作の望遠鏡を作ってある人に星を見せるのが夢でした。
そんな中、2020年の2月に始まったコロナ禍の時代。
高校2年に進級し、天文部の活動をもっと活発にやっていきたいと
願う溪本亜紗たち。
それを阻むのはコロナ禍による活動制限。
合宿は出来ない。
対面での活動も時間制限あり。 …うーん
" 今 何ならできる? "
コロナ禍の渦中にあっても、出来ることは何かあるハズ。
当初の問いかけと似たようなこの問いに込められた意味は、
出来ることを見つけ出そうとする「肯定的な」ものでした。
" 集合合宿が無理でもオンライン合宿なら "
" オンライン開催でならスターキャッチのコンテストができる "
" 呼びかければ全国の学校からの参加もできる "
広がる夢。
悪化するコロナ禍の状況。
変化する仲間たちの事情。
無事に「第一回スターキャッチ・オンライン大会」は
開催することができるのか?
と、そのようなお話です。
コロナ禍にあってもボジティブに活動できることを模索する
主人公たちには、ただ拍手を送りたいです。
途中途中に組み込まれてくる「コロナ禍の悪化状況」の映像には
何度も現実に引き戻されながらも、作品全体を通して感じられた
のは、前向きな姿勢でした。
鑑賞後は、「達成感の共有」ができたような気すらします。・_・
観て良かった。
満足です。
◇あれこれ
■ポジティブシンキング
コロナ禍という、真っ暗に思われる時代にあっても
" 今だから出来る事もある "
" コロナ禍でなければ無かった出会い "
そういったポジティブなものを描き出したストーリーでした。
オンライン大会に登場した高校生や中学生たち。
その存在感も素晴らしかったです。眩しいくらいに。
天文部長の女性の存在感も良かった。
「あ、いそう」な感じが十分に感じられて好印象です。
■人って逞しい
そしてまた同時に、若さって逞しい。
そして、同じ目的を持つものが集まる事で、それは一層逞しくなる。
そんな想いを改めて感じました。
ただ、鑑賞していて分かりにくかったのが一点。
茨城・長崎・東京と、ストーリーの展開にしたがって登場人物が増えて
いく訳なのですが、キャラの見分けが付きにくくて混乱も少々。
みんなマスクをしているので、人の区別がわかりにくかったようにも
感じました。 ※ マスクした顔って同じに見えてしまう…
■スターキャッチ
うわ。この競技、難しそう。 ・△・;;
星の名前は当然のこと、現在その星が全天のどこにあるのかとか
それを頭にたたき込んだうえで、望遠鏡で捕まえにいく。
今から始めようか …などと思うには、ウン十年遅い気が… @~@
ただ、寝転がって星空を眺めるのは好きかも。
標高1000メートル位の高原で眺めると、頭上には満点の星空☆です。
星が見えすぎて、いつも見ている星が探せなくなるほど。
素晴らしい眺めです。
※ レビュー書きながら途中まで「スターシューティング」大会と
覚え違いをしていたのは私です。@△@
星を破壊するデススターになってしまう…(SW)
◇最後に
同じコロナ禍の時代を描いた話なのに、ふと比較してしまう作品が。
「 あんのこと 」
生まれ育った環境が違ったら、「あん」にも誰かと手を取りあって、共に
笑いあえる未来もあったのかも。
そう思うとなんとも切なさが込み上げてきてしまいます。
たとえ綺麗事のようなお話に思えたとしても、この作品の描くような
希望の持てる未来が、どんな時どんな人にもあると信じたいです。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
コメントありがとうございます。
握ってたと思いましたが・・あとココの天文部は先輩がいつも丁寧語だったり、土・木星の後輩も双子みたいでなんか漫画ぽいと思いました。
今晩は。大変にご無沙汰しております。
”たとえ綺麗事のようなお話に思えたとしても、この作品の描くような希望の持てる未来が、どんな時どんな人にもあると信じたいです。”
いつもレビューを拝読させて頂いておりますが、私はもりのいぶきさんの善性に溢れた優しくもセンス溢れる言葉遣いが好きなんですね。あと、この作品は、実は人前では絶対に涙を見せずに仕事をしている私が、とても沁みた作品なのです。コロナ禍は今では過去の出来事の様になっていますが、私の部下の中では、いまだに罹患した後遺症に苦しんでいる者もいますし、会社を辞めた者もいます。故に、今作でコロナに負けずに前を向いて生きようとしている若き人たちの姿が沁みましたし、仰るように(これはどんなときにも言える事だと思いますが)希望の持てる未来が、どんな時どんな人にもあると信じたいと思いたいです。明日からの仕事に、現在真っ暗の【真面目に仕事をしているサラリーマンであれば、当然と思います。】。NOBUですが、明日は昇格した人達への講義(ちょっと、えらそー)があるので、このお言葉をお借りしたいと思っています。返信は大丈夫ですよ。ではでは。
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