「魔弾の射手」孤独な楽園 ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
魔弾の射手
「自分は何者か?」というアイデンティティの不確実性はまさに魂の危機なので、ひとは犠牲覚悟で自分を探し回って疲れ果てる。あのメガネ女の気色悪さは、その弱り目につけ込む宗教の卑劣さを嫌という程思い出させる。宗教を否定する気はないが、信仰が自己正当化や思考停止の安易な拠り所になり得る事を肝に銘じたい。
そもそも物事を見聞きし感じ取る主体としての人格(「私」でも「俺様」でもなんでもいいが)という代物は本人が思ってる程は確固たるものではないようで、創作意欲というのはその自己探究のモチベーションで成り立っているのかも。
ラストはちょっと「青い鳥」の裏返しみたいで面白かった。
図書館の人の肩透かしもなかなか良い。
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