「あるものを見せられて、ないもので泣かされる」劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折 muさんの映画レビュー(感想・評価)
あるものを見せられて、ないもので泣かされる
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クレジット前に出る追加映像、あまりにも普通の生徒たちで、あまりにも普通の青春で、涙が出ました。夏油傑は本当にただの男の子だったのにと思った。スクリーンに映し出される青い空は眩しすぎました。
4DXも後日鑑賞しました。
後でエンディングの写真のことを言っている人の話を読んだら、沖縄以降ほぼ撮ってないと。
最初観たときは、卒業式のあと、五条、七海と伊地知で撮っているのがあったから、なんとかみんなやり過ごして、笑顔を見せられなくもなかったんだ……と思っていたけど、また鑑賞したら、あの写真もなんなら卒業式の日に撮ったのかもと思った。本当に写真を残さなくなったんだって泣けてきました。
あるものを見せられたことで、ないもので泣かせるんだなと思った。五条は素麺食べすぎた?とか軽口叩いてたけど、夏油の異変にはとっくに気づいてたって制作側の誰かのコメント、こんなに撮ってた写真を撮らなくなって、五条がそれになにか思わなかったはずないもんなと。これが原作の五条の決断に繋がっていくんだなと感じました。
冒頭のやつれ果てた夏油が歩いている場面で吹く風を浴びたら、一気に引き込まれて、4DXの使い方が上手いなと思いました。
今まで考えていなかったですが、夏油がシャワーを浴びていた時に冷たい水がかかって、そっかこれは冷水なんだな……と、考えてみたら絵に湯気もなかった。夏なのもあるけど、自分を引き戻そうと努力していた夏油が冷水を浴び続けていたのはまた辛く感じさせられました。
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