劇場公開日 2025年1月17日

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サンセット・サンライズのレビュー・感想・評価

全237件中、101~120件目を表示

4.5軽やかに異文化に飛び込むことから生まれる希望の物語

2025年1月26日
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鑑賞方法:映画館

たまたま時間が合い、近所の映画館で観ることになった『サンセット・サンライズ』。予告編も見た記憶がなく予備知識も全くなしでした。
原作者の楡周平さんの作品も本作以外も含めて全くの未読です。脚本が宮藤官九郎さんだと知ったのもクレジットを見てからでした。実は宮藤さんの脚本のドラマや映画もなんとなく敬遠していて、これまで見たことがありません。
本当にたまたま見た映画です。映画の前半、おそらく宮藤さんの作風なのでしょう、コミカルでドタバタした演出にちょっと僕には合わないかな…と思いつつ見ているうちにどんどん引き込まれて、とても爽やかな気持ちになりつつ、考えさせられた作品でした。楡周平さんの小説、これから読んでみたくなりました。

物語の舞台は、震災の爪痕が残る東北三陸の海辺の田舎町。
コロナ禍でリモートワークを始めた都会のサラリーマン・西尾晋作(菅田将暉)が、気軽な気持ちで東京を離れ、現地に移住してくるところから始まります。軽やかで気取らない彼の行動が、少しずつ周囲との関係に変化をもたらし、彼自身も成長していきます。地方と都会の違い、震災の記憶、人々の価値観の違いと対話をテーマにしたこの映画は、ユーモアを交えつつも社会の本質に触れる奥深い作品だと感じます。

映画を引き立てていたのは、役者陣の力強い演技です。
菅田将暉さんが演じた主人公・西尾晋作は、軽やかに行動する姿が印象的。難しい局面でも前向きなエネルギーを放っていました。その軽やかさが物語をポジティブな方向に進める原動力となっており、観ていてとても心地よかったです。
人生を変えるには、住む場所を変えるか、付き合う人を変えるーーそんな教訓を聞いたことがありますが、それを軽やかに体現する人物です。

また、井上真央さんが演じたヒロインは、まさに「マドンナ」でした。辛い過去を抱えながらも自立した魅力的な女性を見事に体現していました。
ヒロインの父役の中村雅俊さんは、どこか本人そのままのような親しみやすさがあり、三陸の人の暖かさを象徴していました。
そして小日向文世さんが演じた町を再生しようとする企業の社長。多くの物語では「悪役」として描かれがちなビジネスマンですが、彼がただの利益追求者ではなく、現代的な経営者として社会課題をビジネスで解決する姿勢が印象に残ります。

映画の序盤では、都会から来た人に対する地元住民の偏見や、コロナ禍でさらに強まった過度の警戒感、ローカルコミュニティの中で目立ったことは忌避したい地元民の心情がコミカルに強調されます。
こうした誇張表現には少し戸惑いを覚えましたが、物語が進むにつれ、それが単なる誇張ではなく、普遍的な誤解や考え方の違いを明確にするための演出でもあるのだと思いました。

やがて登場人物たちの関係は、一緒に時間を過ごし、対話を重ねていく中で少しずつ変わっていきます。その過程で分断や対立とは、相手を知らないこと、理解しようとしないことから生じるのだと実感させられます。
そして、克服するためには、一緒に時を過ごし、対話を続け、相手を知ることが必要だと。この映画が伝えたのは、「違いを恐れず、違いを良きものとして捉えられれば、人生も社会もより良くなる」という前向きなメッセージでもあると感じます。

印象に残ったのは、パソコンやiPadの中に、すでにいない人々の幻影が現れる場面でした。ふとした瞬間に、亡くなった人や別れた人が脳裏に蘇ることは誰にでもあることではないでしょうか。
それは震災やコロナ禍というトラウマを共有する現代において、失われた存在との向き合い方を静かに問いかけるようでした。

映画を観終えて、私自身の未来についても考えさせられました。もうすぐ定年を迎えますが、この映画が示した「軽やかに行動すること」「違いを前向きに捉えること」が、これからの人生の指針になりそうです。新しい世界に飛び込む冒険を始めてみたい、そんな気持ちにさせられました。

全体を通し、見やすいエンターテイメント映画ですが、そのメッセージは非常に深く、普遍的です。登場人物たちがお互いの違いを超えてつながり、受け入れがたい過去を受け入れて、新たな人生のステージに向かう様子が感動的です。
そして、異なる価値観を恐れず、まず動いてみる。そこから何かが生まれるーーそんな勇気を与えてくれる映画でした。

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ノンタ

4.5クドカンの緩急に…😭

2025年1月26日
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クドカンの作品はどれも笑い泣きと素晴らしい❗️
あの、車の中のMDは反則ですよ〜😢
私は東北なので、方言も震災も身近に感じましたが、西日本の人はまず方言が聞き取れないだろうなぁ〜😅

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もんオヤジ

4.5登場人物たちのチョイスがいい。

2025年1月26日
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鑑賞方法:映画館

新築、家具付きの家を貸し出すという、最初のシチュエーションだけで、なんだか色々想像が膨らんで緩くなり始めた涙腺が、途中、隣の家の話が広がり出したあたりから、自分と重なって、止めどなく緩んでしまい、本当に困った。空き家になっている祖父母宅。今住んでいる家。我が家を離れそれぞれの場所で暮らしている子どもたち。そうしたことが、観ているうちにオーバーラップしてしまったのだ。
でも、そのような個人的な事情を抜きにしても、いい映画だったよなぁと思う。
コロナ禍の記録としての意味合いも、これまで観てきた映画の中ではなかった切り口だったし、今も答えが出せない「震災との向き合い方」について、クドカンならではの、言いたいこと・言いにくいことを登場人物に思いっきり言わせる展開がさすがだったし、納得できた。
竹原ピストルのセリフが、宮城出身のクドカンの思いに重なっているのかも…。

コメディなので、もちろん笑えるところもたくさんあるし、出ているメンバーのチョイスもいい。
特に池脇千鶴。最初、ちょっとびっくりして、「そこのみにて…」から10年経つとこうなるかとも思ったが、そう言えば、マイスモールランドで、高校生の母親役だったしなぁと思い直した。
役づくりとしては、申し分ないピッタリさだったのに、色々言ってしまうのは、「ほんまもん」の頃の印象を引きずっている自分がいけない。すみません。

そして、菅田将暉と井上真央がキチンと魅力的。これがとても大事だと思うし、映画の中で、登場人物たちが、ちゃんと生活していた。

予告編を観た時は、菅田将暉のセリフの大袈裟さにちょっと引いてしまったが、観れば素直に入ってくるので、私と同じく、予告編で視聴をためらっている方は、是非劇場へ。

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sow_miya

4.0コロナ禍の田舎町に都会から青年が来ることで巻き起こる出来事の話 さ...

2025年1月26日
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コロナ禍の田舎町に都会から青年が来ることで巻き起こる出来事の話
さすが宮藤官九郎脚本ということで、コメディの面白さは抜群。過剰なまでのコロナ対応、遠方から来た人への距離感、これを笑って観ることができる時代になって良かったなとも感じる。井上真央は目がぱっちり綺麗すぎで一目惚れも納得!主役を凌ぐピストルの存在感笑
そこに震災、空き家問題を絡めて描くが、ここは深掘りしていない。表層的な表現で止まってる気がするが、あくまでエンタメ。テーマとしてあげることが風化させない点でも大事なので、それで良いのかなぁと思った。

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いたかわ

5.0これはラブストーリーなのかな

2025年1月26日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

よくある話といえば話ですが

菅田将暉の演技力と
井上真央の素敵さに

引き込まれました

脇役も
風景も
全部良かったです

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れいん 【観る前にレビューは見ない派】

4.0井上真央の可愛さに・・・

2025年1月26日
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泣ける

楽しい

幸せ

内容的には重たいのでしょうが、それを感じさせない全ての感情が入り混じった心地よい作品でした。皆んなモモちゃんに惚れたように自分もマスク外した瞬間に惚れました。
池脇千鶴さんの変わりようにビックリしましたが、良い味出してましたね。

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アマッポ

4.0やっぱり田舎暮らしはいい

2025年1月26日
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鑑賞方法:映画館

震災後、コロナ禍真っ只中の東北が舞台。過疎化と空き家問題、そして普通の人たちの暮らしを丁寧に描いた映画で、柔らかさと温かさが伝わってくる。
菅田将暉の水彩画風の劇中絵もほっこりさせてくれる。また、東北の美味しい料理が次々と出てきて、それらを美味しそうに食べる菅田将暉もいい。
最後は2人とも中村雅俊の子供ということで、これまで結婚に踏み切れなかった井上真央の過去への思いとの折り合いもつき、新たな家族の在り方についての余韻を残している。
一言。この映画で役柄も演技も一番輝いていたのは、中島裕翔だね。
私自身、コロナ禍スタートの2020年1月から東京勤務から鹿児島勤務に変わった。
そこで、美味しい魚と豊かな自然、そして人たちの温かさに触れて、幸せいっぱいの気持ちになった。
不便かもしれない、映画もなかなか観られないかもしれないが、やっぱり田舎暮らしはいい。

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じん

3.5孤独よりグルメ。

2025年1月26日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

震災の爪痕を背負って生きている三陸の人達の悲しみと、今振り返れば可笑しなコロナ禍の世相。そんな暗くなりがちなストーリーを、美味しいモノの連続、クマが料理人となっての絶品芋煮会。なんとも笑える美味しい映画となりました。

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ankh

3.5なんで、釣りが好きで、空家物件探しに来ただけで、こんなに切ないんですか?

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

えてして、震災を扱った三陸が舞台の映画は、後悔や怒りややるせなさに溢れてて、それはそれで現地はそうなんだろうけど、ずっとそれじゃ辛くない?っていつも思ってた。外部の人間がわかりもしないで、と返されても、それを振りかざされたらこちらは反論のしようがない。だって実際そうなのだから。だから正直、またこの手の映画か、と見くびっていた。たしかに竹原ピストル演じるケンちゃんはじめ、地元の人間たちの諦め感と都会者へのやっかみに賛同はしない。肝心なのは、そこに交り込んでいく都会者の資質だろう。その点、菅田将暉演じる西尾の無邪気さが土地の者たちの救いになった。力を抜いたようにみえる菅田将暉の演技が、とても自然体に見えた。そりゃ、いままで卑下していた自分たちの故郷を、こうも肯定し賛じ笑顔を振りまかれると、悪い気はしない。前向いて生きようと思えてくる。たった一人のポジティブシンキングが周りをも明るくさせてくれた。さすがだよ、クドカン。
映画のタイトルは、サンセット・サンライズ、じゃなくて、サンライズ・サンセット。そう順番は、陽が沈んでも、また昇る。映画を観ながらそれが言いたいんだって、何度も思いながら彼らの幸せを念じていた。

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栗太郎

4.5一月時点で、もう今年一番の予感。

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

ワクワクあり、笑いあり、美味しいご飯に、美しい自然。

かと思えば、田舎の抱える人間関係や価値観の問題、そして津波被害の話もあり。

更にはビジネス的な話まで繋がり楽しめた。

人が大切にしてきたものを大切に扱い、それを大切にしてくれる人に譲り渡す。

過去と未来を繋ぐ素晴らしいお仕事やと思う。

菅田将暉の演技はいつも良いと感じる。

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Daichi Kitakata

4.0池脇千鶴はどこにいた?🙄

2025年1月25日
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ゆったりまったりほっこり系は癒されるので、好きです☺️

裏の主役の竹原ピストルがいい味出しています😁

それにしても、あの女優さんはかなりポッチャリに😅

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おたか

3.5陽が昇るように、人もまた立ち上がるのです

2025年1月25日
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笑える

悲しい

もっとコメディ色が強い作品かと思っていましたが、そんなことはないヒューマンドラマでした。
東北が舞台であれば震災の話しが出るのも当然であり、風化させないためには様々な場で語られるのはむしろ必然だと思います。
東京から来た晋作と百香の恋模様から、百香を地元のマドンナと慕う面々とのやり取り。はたまた過疎の町の高齢化問題など様々な事柄を軽妙なタッチで描いていました。
印象に残ったのは井上真央ちゃんの憂いを帯びた演技です。正に守ってあげたいと思わせる存在でした。
それと竹原ピストルさんはやはりいい芝居します。芋煮会での場面は感動しました。
それは震災に限ったことでは無く、とてつもなく悲しい思いをした人を目の前にした時にどんな言葉を掛けていいか分かりません。
見ているだけでいいと言う言葉は響きました。
なるほど確かにその通りだと思います。見ているだけと言うか、寄り添って忘れないで見守り続けてくれる人がいると言うことは支えになりますよね。そこから立ち直る勇気が出るかもしれない。
人は様々な困難に簡単に負けてられないのです。
地方ならではの言葉づかいも面白かったです。
コとケの言葉の表現は福岡のトトトを聞いた時と同様におかしかったです。
白川和子さん演じた茂子さんが亡くなってしまったのは本当に残念でした。その後ももっと晋作との交流を深めてくれれば良かったなと思ったのでした。
海の幸満載で食べ物がみんな美味しそうでした。
いい映画を見ました

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たつのこ

3.5いい映画の雰囲気作りには成功

2025年1月24日
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鑑賞方法:映画館

フルリモートの東京の会社員が、東北に移住してドタバタする話と思っていたが、少しだけイメージとは違っていた。それは地方の空き家問題を取り上げていたから。こんなの自治体が援助するか、どこかの大企業が強い志を持って取り組まないと成り立たない。それでもまだ田舎の現実に苦しむ可能性があるけど。方言や気質、メンタリティといった都会とのギャップを見せたり、震災との向き合い方を考えさせられたりする流れもあったりする。でもそこらへんも全部あまり深掘りしない。そりゃそうだ。クドカンだもの。それでも十分問題提起になってたとは思う。
シリアスな側面を匂わせつつ、映画全体を通してアピールしてくるのは面白さだ。クドカンらしい。たしかに「祈る会」のメンバーの行動とかは、異常さと紙一重でそれなりに面白い。全体を通して菅田将暉演じる西尾の明るいキャラで強引に楽しい雰囲気を作ろうとする意図を感じる。たしかに観終わった後になんとなくいい映画だったな思わせる雰囲気づくりは成功していた。それはそれで悪くはない。
でも!と思う。西尾と百香の恋愛の描き方が雑すぎないか?と。最後のあの話し合いであんな雰囲気になったのに、しばらく月日を置いただけで恋愛に発展するか?そのあたりが曖昧なまま強引に終わらせた感じがする。あの駆け足感はひどかった。それもクドカンだからなと納得する。クドカンは恋愛を描けないもの。
ただ、竹原ピストル演じるけんさんが営む居酒屋で出てくるメニューが美味そうだったことは評価に値する。他にも魚を使った食べ物が出てくるシーンは例外なく素晴らしかった。フードコーディネーターがいい仕事をしたのだろう。酒飲みなら観終わった後に飲みたくなる映画だ。それは確かだ。

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kenshuchu

4.5津波のこと、モモちゃんの境遇を思うと、ずっと涙目で見てました。

2025年1月24日
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鑑賞方法:映画館

コロナ禍も、今は昔・・・かなり遠い記憶になってきてることを実感しました。
都会から移住してきた西尾(菅田将暉)と百華(井上真央)の、出会いのシーン。
《ディスタンス》
除菌スプレー、手洗い、マスク、検温、
コロナの陰性証明書、
フェイスガード(ありましたもんね)
「可笑し哀しきコロナ禍よ」
毎日の死亡者の数にビクビクしてましたね。
隔離期間なんて、笑えない悲喜交々。
密集(密=ミツを避けるとか・・・接触禁止でした)
懐かしいなんていうとお叱りを受けるけれど、
映画のシーンをみると、如何に異常なことだったか?!
と、改めて実感・・・(10年後、20年後、記録的価値ありますね)

《内容》
実に盛りだくさんです。
①コロナ禍
②3・11の記憶
③過疎化と空き家問題
《見所》
❶井上真央の美しさ・・・幸せを祈る会が必然に思える、
・・・・その美しさは只者ではなく、三陸の平目の刺身級‼️
❷菅田将暉のでしゃばらない感。
❸三宅健・・・まさか、似てるけれど本人とは?偉い!!
❹竹原ピストル・・・滲み出る人間味。
❺白川和子・・・この道50年、いい顔ですね。
❻小日向文世・・・嫌味になるギリギリでターン‼️
❼中村雅俊・・・引き締めましたね。ラストのセリフの説得力。
《オマケ》
☆美味しそうなよだれの垂れる《三陸の魚》a nd《山菜》
つまり《料理》
☆☆南三陸の美しい景色・・・サンライズとサンセット
☆☆☆立ち直れるか?モモちゃん‼️
やっぱり子供のテープの声、忘れられない・・・

笑って、泣いて、食べて、
生きるって、こういうことですね。
生活が描かれているって、凄いなぁ、そう思いました。
(さすが脚本・宮藤官九郎)

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琥珀糖

3.5⭐︎3.7 / 5.0

2025年1月24日
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鑑賞方法:映画館

1月24日(金) @映画館
サンセット・サンライズ
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あるべき論に振り回されて「変わらない事」の大切さを知る🙂‍↕️もっと背景描写が欲しかったけど、最後のモモちゃんで全て良しw
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#movie 🎬2025
#備忘録
#サンセットサンライズ
#映画
#映画鑑賞
#映画レビュー
#映画好き
#映画好きと繋がりたい
#映画好きな人と繋がりたい

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まー。

4.0ほのぼのとクスッと

2025年1月24日
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いい脚本だと思います。何度も笑わせてもらいました。

東日本大震災の被災地で空き家問題に悩む過疎地の漁村を舞台にコロナとソーシャルディスタンス、リモートワークなど、様々な社会課題やトピックスを盛り込みながら、軽やかなコメディに仕上げてるのがさすがだと思います。

東京のサラリーマン役の菅田将暉は美味しい新鮮な海の幸を食べまくり。美味しい顔が上手い。中村雅俊もイケおじを消して、いい感じの漁師のオヤジ、よく見ると昔いい男だったのかなぁくらいの感じでよかったです。
三宅健は、猟師町の元ヤンがよく似合ってました。池脇千鶴も中年女がすっかり板についてて、ベテラン感がよかった。
井上真央もちょうどいい年代のヒロイン役で、町役場にいそうだなぁとリアリティがあると思います。
東北弁が心地よい、ほのぼのとした観て間違いない映画です。

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ゆう

1.5この映画はずっとサンセットしててほしい

2025年1月24日
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※この映画を好意的に捉えている方は、この先の文章は不快に思われる可能性が高いため、閲覧しないことをおすすめします。

冒頭からヅラネタで笑いを取ろうとする作りに開始早々衝撃を受けた。
「令和になってまだこんな幼稚なシーン作って面白がっている人がいるんだ、OKOK」という気持ちになった。

あらすじには「コロナ禍や地方の過疎化、震災などの社会問題を盛り込みながら」なんて書いてあるが、ほとんどが表面的に触れて終わり。
深掘りされる様子は無し。
あくまで笑いと泣かせのネタにしているだけ。

登場人物の行動にリアルさを感じない。
舞台的な芝居。
テンションだけはやたらでかく、急に大声を出したりするのがウザい。

「zoomで上司の画面だけ固まったまま」と「喚き散らしながら、手元では魚を綺麗に三枚おろしにする井上真央」は笑ってしまったが、個人的に面白く感じたのはそれくらい。
世間の常識からはズレてる振る舞いを役者にわざわざさせて、それを嘲笑するような視線が好きになれなかった。

あと、ずっと気になったのは、とにかく主語がデカい。
「東京もんは〇〇」とか「東北の人間は〇〇」とか「被災者は〇〇」とか。
〇〇に入る言葉は偏見に満ちたステレオタイプ。
ヤフコメを見ているとこういう文言をよく目にするが、学術的根拠があるわけでもないのに、個人の経験に基づく主観をまるで不変の真理のように扱っててうんざり。

井上真央演じる百香がマスクを外す瞬間を見て、菅田将暉演じる晋作が百香に一目惚れする展開もなんだかなあ。
後半、純愛ドラマ風な空気になっていくが、晋作は見た目重視で人を好きになるようなので、たぶん他に美人がいたら簡単に浮気しそうに見えるのは自分だけ?
百香が晋作に惚れる理由も謎で、「大企業に勤めているから」としか思えなかった。
たしかに世の中には「男は収入、女は見た目」で恋人探しをしている人は多いとは思うが、そうではない人も世の中にはそれなりにいるはずなのに、この映画だと登場人物が多いわりにそういう人が一切出てこないのが逆に斬新。

村の男たちで結成の「祈る会」も、やっていることは独身女性の日常生活をみんなで監視して報告し合うというカルトな活動内容で、ギャグなんだろうけど個人的にはキモすぎて笑えないどころかドン引き。
でも作り手の皆さんはこういうのが面白いと思って作っているんでしょうね…頭が痛い。

晋作が船の上で中村雅俊演じる章男から聞かされる衝撃の真実も、冷静に考えると理屈おかしくね?と思った。
百香がもともと章男と一緒に暮らしていたというのなら、悲劇が起きた後もそのまま同居し続けるというのは理解できる。
しかし、どうやら悲劇が起こる前の二人は別々の場所で暮らしていたようなので、悲劇後に百香が新居に住み続けたくないという気持ちは分からなくもないが、じゃあ章男と一緒に暮らそうとはならないと思うのだが…
観客に「実はそうだったのか!!」という衝撃を与えたいためにわざわざこういう話にしたんだとは思うが、そのせいで常軌を逸した行動を取る不気味な人たちになってしまったと思う。
震災を、ドラマを盛り上げるための都合のよい舞台装置にしてる感じがとても嫌。

この映画は田舎暮らしをユートピアに描きすぎな気がした。
現実の「地方の過疎化」は深刻な社会問題だと思うが、そういう深刻さはこの映画からは伝わらなかった。
むしろ、この映画に感動した人は田舎暮らしに憧れそうで、そういう人が増えること自体は喜ばしいことではあるが、実際に田舎で生活してみたら「思ったのと違った」と簡単に挫折しそうな姿が容易に想像できる。
本気で「地方の過疎化」に向き合うつもりなら、観客が「たしかにこれなら過疎化が進むのも納得」と思える過酷な面も描くべき。
その上で観客に「それでも地方暮らしって素敵」と思わせる内容だったら素晴らしかったと思う。
まあ本気で向き合うつもりなんてないとは思うが…

中盤までは面白くはないが普通に鑑賞はできていて、「早く終わらないかな」ぐらいの気持ちだった。
まさかこの後にあんな地獄が待っていようとは、この時の自分は知る由もなかった…

終盤、この映画の登場人物のほとんどが集まって河川敷で鍋を囲む場面。
この場面、感動した人が多そう。
その気持ちはわからなくもない。
菅田将暉の演技に迫力があり、引き込まれて感情を揺さぶられそうにはなった。
でも、ここで晋作が熱弁していることって、要約すると「自分さえ良ければ他人なんてどうでもいい」ってことですよね?
その後の場面で章男が同じような台詞を言うことからも、これがこの映画で一番伝えたかったことなんだと思う。
はぁ?
なんという自己中心的考え。
でもたしかに世の中、そう考えの人が増えた気がする。
そりゃトランプが再選するわけだ。
この場面最悪なのは、大袈裟な感動的音楽が流れ始め、役者全員が気づいたら号泣していて、その顔を順番にカットを切り替えながら画面に次々と表示。
この、観客の感情を強制的にコントロールしようとする演出が本気でウザい。
良い映画って作り手の言いたいことはあえて台詞にしないで、観客に感じさせるものだと思うのだが、この映画は逆行していて攻めた作りに感服。
菅田将暉の「なんでこんな切ないんですかあ」みたいな舐めた口調も神経逆なで。
しかし極め付けはこの後。
菅田将暉の話を聞いていた竹原ピストルが突然、画面に顔アップで演説し始めるわけだが、これが超説教くさい。
この映画、悪ふざけばっかしてるくせに、急に上から目線の説教してくる場面がけっこう多い。
竹原ピストルの話が思っていた以上に長くて、「この校長先生のお話、いつ終わるんだよ」とイライラ。
ここで、目の前でクリリンが殺された時の悟空並みに怒り爆発。
大暴れしたい気持ちに駆られたが、前の席を蹴り飛ばしたら出禁確定なので、右の太ももを握り拳で叩き続けるという謎の行動に走ってしまった。
つまらないのは仕方ないにしても、高い金払ってなんでこんな不愉快な思いをしないといけないんだよ。

「空き家問題」とか「コロナ描写」とか「大企業」とか「池脇千鶴」とか、他にも書きたかったことはあったが疲れたので終わり。

この映画を観て、『ふてほど』(観てない)の脚本家の方の「ポリコレなんてクソ喰らえ」という気持ちは十分伝わりました。

公開日から5日目に観に行った時点で客席ガラガラだったことから、たぶんこの映画は早めにサンセットすると思うので、それだけが心の救い。

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おきらく

4.5自然な演技

2025年1月24日
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菅田将暉のどうです?自然な演技してますでしょ?って感じが前半伝わってきましたが、前半乗り切れるととても好きな映画になりました。
自然に美味しそうな感じだしてるでしょ?ってメッセージも井上真央の影のあるきれいな感じで中和されました。
好きです。のシーンはスラムダンクのあのシーンを思い浮かべた方と多いかと。
ノーテンキ映画から重いテーマの振り幅は、さすが宮藤官九郎です。

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ルゲ式

3.5今年最初の映画

2025年1月24日
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年の初めに、血みどろの戦いや脳が疲れるややこやしい映画は見たくなかった。

クドカンなら、テーマが重くても、希望がもてる内容だろうとこの映画に決めた。

地方あるあるにくすくす笑いつつ、大災害後の町の様子や生き残った人々を描いていて色々考えさせられた。
あまちゃん、季節のない街とこの映画。宮城出身であるクドカンは、様々な角度から災害後をリアルに描き、この先どうすればいいのかを考えさせてくれる。同時に災害を最小限にするためにはどうすればいいのかも考える機会にもなっている。

つくづく「人」の繋がりが大事なんだよなーと結論に至った。

先日、南海トラフが30年以内に起こる確率は、70〜80%から、80%に引き上げられたとニュースで見た。自然には到底太刀打ちできないが、精一杯準備しておきたい。また、関西に居る息子夫婦には、具体的な対策をするように伝えて行こうと心に決めた。

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しじみ

5.0ほっこり温かい作品

2025年1月24日
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泣ける

笑える

サンセットサンライズを観終わって、余韻が心地いい映画でした。
本当に出ている方全員の演技が素晴らしくて
共感したり、ホロっとしたり笑ったりで、
とても良かったです。

菅田将暉さんと井上真央さんのナチュラルな役もハマっていて流石でした。
竹原ピストルさんや三宅健さんの演技も、
いつものイメージとは真逆の役で東北の地元民を演じ切ってました。とても素敵でした。

面白くて感動ありのストーリーでした!

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オアーゼ
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