サンセット・サンライズのレビュー・感想・評価
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朝ドラのダイジェスト
「何でヒロイン井上真央なの?」
って思って見てたのに
だんだんどんどんぐんぐん可愛くなって
「井上真央で大正解!」ってなるから見たほうがいい。
なんか登場人物に感情移入できなかったり
行動や言動に一貫性がなかったり
リールのドラグ締め過ぎで
絶対ライン切られるだろと思ったりするけど
菅田将暉の「うまっ!」と
池脇千鶴の怪演で全部どうでも良くなる。
感想はタイトル通りです。
竹原ピストル声デカいから気をつけて。
あとは2日連続で中村雅史の歌を聴くことになるとはね。
ジジイの役がハマるからスクリーンでたくさん見かけそう。
みなさんゆうひが丘の総理大臣って知ってますか?
それではハバナイスムービー!
過疎の問題を丁寧に描いた良作
社会のシステムやビジネスでは人は救えない、人は人しか救えないということなのか。だったらもっとそこを明確にメッセージすべきじゃないか?
まず言うべきは「映画としては相当面白い」ということ。2時間をはるかに超える長編でありながら脚本も演出も実にキチンとしており最後までたるむことなくみせる。
ダイヤモンドプリンセス号の騒動のあたりだから2020年の春先ということになるのだろう。南三陸の町に釣り好きの菅田将暉演ずる西尾青年が家を借りるところから話は始まる。最初のうちは彼と、貸主である井上真央演ずる関野百香、そして周辺の人々のドタバタがユーモラスに描かれるのだが、やがて震災の復興はなかなか進まず過疎化が進む→コロナ禍によってリモート勤務が増える→都会から空き家を借りて住もうという需要が出てくるかも。という三題噺からビジネス周りにストーリーが収れんされキナ臭くなってくる。
ここからがかなり不快。まず西尾青年の勤務する会社社長(小日向文世)は、南三陸までやってきて、出された刺し身の説明も聞かないし、箸をつけようともしない。失礼極まりない人物です。西尾のプロジェクトのメンバーも土地の人や立場について理解不足というか理解する気がない。これは既視感があり昨年の「悪は存在しない」に登場する開発業者とそっくりなんですね。
東京の彼らと、地元メンバーの対立というか意識のズレは、芋煮会の場面で頂点に達します。さらに西尾と百香をくっつけることしか考えていない、はっきり言って色ボケの職場同僚(すっかり面変りしてしまったが池脇千鶴なんですかね)介在することでさらに場面は不快になる。お芝居とわかっていてもなかなか最近ではここまで不快な映画シーンはなかった。
西尾にしたところで、だからといって、百香に結婚を申し込むか?あなたは十分に彼女の体験したことや思いを受け止めていけるほどの会話や共通経験を積み重ねてきているのか?そこに疑問を感じました。
映画の最後で、時間は一気に進み、2024年あたりになったようです。恐らく、空き家プロジェクトは挫折して中止になっているのでしょう。コストからみてもスピードからみてもビジネスとしては合わないから。南三陸からしてみればハシゴは外されてしまっているのです。
たから恐らくは西尾青年は最後、個人として決着をつける道を選んだ。一見、ハッピーエンドです。でも本当にそれで良かったのでしょうか?
最初の話に戻るとこの映画の製作者たちはかなり優秀です。だからこんな批判は想定していたはず。何か他に言いたいことがあったんでしょう?
ほや
前を向く事の大切さと忘れてはいけない過去を描いた邦画
非常に面白かったです。
自分が邦画に求めていた人情味、人との優しい繋がり、邦画ならではのユーモアが詰まっている映画でとても引き込まれました。
田舎ならではの人との距離感や人の親切心、反して都市部への偏見などが非常にうまく描かれていて それに戸惑いながらも順応していく主人公とキャラクターのやり取りが見ていて気持ちが良かったです。
また地方創生や震災という難しいテーマを描かれていました。
残された者は過去の整理を進めていかなければいけないがそこに宿っていた過去の思い出も捨てるのか、という葛藤が本当によく描かれていて心が震わされました。
前を向いて歩いていかないといけないが
決して忘れてはいけない過去もあるよな
これを思い知らされた映画でした。
本当に凄くいい映画だと思うので是非たくさんの人に見ていただきたい作品です。
良かった
不快感がよぎるのは監督のせいなのか脚本家のせいなのか
東北の良さと井上真央が良かった‼️
喪失と日常
予告は観る機会がなく、ポスターを拝見して、楽しそうに釣りに興じる菅田将暉さんが大写しになったビジュアルから、釣りバカのドタバタな毎日…みたいなものを想像していました。
全然ちがいました。
スタートからすでに、何かぽっかりと穴が空いたような、穏やかながらもどこか寂しい漁師町の日常が描かれ、これは覚悟して観ないといけないなと…
コロナ禍のテレワークを利用して、三陸の海辺の町に移住。東京モンが…と警戒されながらも、徐々に馴染んでいく様子、その中で人々が抱えるものを察していく様子。
震災やコロナで色々なものを喪失しながらも、懸命に日々を送る人々。隣家のおばあちゃんとの温かい関わり。過疎化による空き家問題、失った過去への気持ちと未来との折り合いの付け方の難しさ。
そんな色々ある日々を彩る美しい景色と、美味しそうな三陸グルメ。(家庭料理も居酒屋メニューも本当に美味しそうでお腹が空いた!お酒のみたくなる〜)
ちょっと演出や構成が自分に合わないノリのところがあったので(祈る会とかケンカとかクマとか…)その部分で星ひとつ減らしてしまいましたが、最後まで没入して鑑賞いたしました。
様々な問題を小気味よいテンポで描く傑作
2回目でした。
震災の記憶が甦る
南三陸の架空の町「宇田濱」を舞台にした涙と笑いのエンターテイメント。コロナ禍、震災の記憶、空き家問題、釣り、魚料理と色々盛り込んでいたもののあっと言うまに鑑賞時間が過ぎ、サラリと映画館を出たが、ちょっと時間が経つとじわりと「いい映画」だったな、と思えた。
映画の中では「モモちゃんの幸せを祈る会」が支え続けていた理由と竹原ピストルが河原での芋煮会で独白した長セリフ(これだけでも彼は助演男優賞もの)で観客に震災の東北を伝えるのだが、私自身は鮮明にあの頃の記憶を呼び覚ましてくれた。
仙台や名取の沿岸部、石巻、南三陸町、気仙沼、大船渡、陸前高田など震災直後訪れ、その惨状を直接目にした記憶。仕事では現地に何百人もの仲間がそこで働き復興の助けをした事実、。30年が経った阪神淡路も熊本も能登も同じですが、日本の国土を強くしつつ、ひとたび災害が起きれば生命を守る本当の防災をこれからは実現してほしいと節に思う次第であります。
クドカンの脚本でしたがギャクは抑えめで、かえってよかったと思います。菅田将暉は何でもこなせる流石。井上真央ナイスミドルになっても美しい。いい映画です。
熊がシメジを咥えて鍋に入れる芋煮会
2025年映画館鑑賞9作品目
1月25日(土)イオンシネマ石巻
通常料金1800円→dポイント−200円
監督は『二重生活』『あゝ、荒野 前編 後篇』『前科者』『正欲』の岸善幸
脚本は『真夜中の弥次さん喜多さん』『パンク侍、斬られて候』『土竜の唄 FINAL』『1秒先の彼』『ゆとりですがなにか インターナショナル』の宮藤官九郎
粗筋
空き家対策を任された町役場職員関野百香
震災の津波で亡くなった夫の父親と二人暮らし
夫だけでなく幼い息子と娘と夫の母を津波に奪われた
実家の隣に夫が建てた家は空き家になっていた
コロナ禍で東京から三陸の百香の借家に引っ越してきた西尾晋作
テレワークをしつつ大好きな釣り三昧
余所者の西尾に地元は当初拒否反応を示していたが徐々に少しずつ受け入れ始めた
西尾が務める会社も空き家対策プロジェクトに乗り出した
ロケ地は気仙沼や大船渡
ガンダムほどじゃないがわりと客の入りが良かった
その大半は地元のおじいちゃんおばあちゃん
ちょくちょく笑いが聞こえるコメディー
笑いあり涙あり娯楽映画
宮藤官九郎脚本のわりに破綻していない
池脇千鶴の劣化がやばすぎるがヒロイン井上真央を引き立てるための役作りだろう
「け」とか「く」とか宮城や岩手の三陸地域の方言ではないと思うが
伊奈かっぺいが東京のテレビ局でネタ?で発表した津軽弁だ
岩陰でおしっこしてるときにプロポーズしなくても良いと思う
みどり先生がトイレにいるときにプロポーズしてしまった千兵衛博士みたいじゃないか
みどり先生はおしっこじゃなくてウンチかもしれないけど
配役
釣りをするため三陸の町に移住する東京の大企業「シンバル」の社員の西尾晋作に菅田将暉
晋平の家主かつ震災未亡人で空き家問題対策担当の役場職員の関野百香に井上真央
地元の居酒屋「海幸」の店主で「モモちゃんの幸せを祈る会」メンバーの倉部健介(ケン)に竹原ピストル
ケンの友人でのちに町長になる「モモちゃんの幸せを祈る会」メンバーの山城進一郎に山本浩司
ケンの友人で「モモちゃんの幸せを祈る会」のメンバーになっている町役場職員の平畑耕作に好井まさお
ケンの友人で「モモちゃんの幸せを祈る会」のメンバーになっている風体の悪いパチンカスの高森武に三宅健
晋平の職場の同僚の澤村千佳に藤間爽子
晋平の職場の同僚で東北6県が言えない帰国子女の玉本桜子に茅島みずき
晋平の職場の同僚の平野武則少路勇介
晋平の上司で課長の小松に宮崎吐夢
「シンバル」の社長の大津誠一郎に小日向文世
大津の秘書の姫川玲香にあべまみ
晋平の三陸の隣人でパチンコ店「招福亭ジャイアンツ」の常連客の村山茂子に白川和子
茂子の長男の村山信夫に松尾貴史
茂子の息子に本間剛
茂子の息子に村上大樹
噂好きでいつも干物を咥えている田舎ジジイの黒川重蔵にビートきよし
百香の上司で課長の狩野和彦に半海一晃
百香の職場の同僚の持田仁美に池脇千鶴
百香の亡くなった夫の父親で漁師の関野章男に中村雅俊
震災の津波で亡くなった百香の幼い息子の関野良太に千北怜衣
震災の津波で亡くなった百香の幼い娘の関野瑞希に千北奈々
震災の津波で亡くなった百香の夫に大迫一平
晋平の母に長野里美
晋平の父にみのすけ
晋平の弟の西尾晋二に河合諒
船上のカツラを被った釣り客に松浦祐也
船上の釣り客でカツラ男と付き合っているギャルに円井わん
映画チケット予約と同時に美味しい肴の店を予約しておこう!
塩辛に白ワイン!
軽やかに異文化に飛び込むことから生まれる希望の物語
たまたま時間が合い、近所の映画館で観ることになった『サンセット・サンライズ』。予告編も見た記憶がなく予備知識も全くなしでした。
原作者の楡周平さんの作品も本作以外も含めて全くの未読です。脚本が宮藤官九郎さんだと知ったのもクレジットを見てからでした。実は宮藤さんの脚本のドラマや映画もなんとなく敬遠していて、これまで見たことがありません。
本当にたまたま見た映画です。映画の前半、おそらく宮藤さんの作風なのでしょう、コミカルでドタバタした演出にちょっと僕には合わないかな…と思いつつ見ているうちにどんどん引き込まれて、とても爽やかな気持ちになりつつ、考えさせられた作品でした。楡周平さんの小説、これから読んでみたくなりました。
物語の舞台は、震災の爪痕が残る東北三陸の海辺の田舎町。
コロナ禍でリモートワークを始めた都会のサラリーマン・西尾晋作(菅田将暉)が、気軽な気持ちで東京を離れ、現地に移住してくるところから始まります。軽やかで気取らない彼の行動が、少しずつ周囲との関係に変化をもたらし、彼自身も成長していきます。地方と都会の違い、震災の記憶、人々の価値観の違いと対話をテーマにしたこの映画は、ユーモアを交えつつも社会の本質に触れる奥深い作品だと感じます。
映画を引き立てていたのは、役者陣の力強い演技です。
菅田将暉さんが演じた主人公・西尾晋作は、軽やかに行動する姿が印象的。難しい局面でも前向きなエネルギーを放っていました。その軽やかさが物語をポジティブな方向に進める原動力となっており、観ていてとても心地よかったです。
人生を変えるには、住む場所を変えるか、付き合う人を変えるーーそんな教訓を聞いたことがありますが、それを軽やかに体現する人物です。
また、井上真央さんが演じたヒロインは、まさに「マドンナ」でした。辛い過去を抱えながらも自立した魅力的な女性を見事に体現していました。
ヒロインの父役の中村雅俊さんは、どこか本人そのままのような親しみやすさがあり、三陸の人の暖かさを象徴していました。
そして小日向文世さんが演じた町を再生しようとする企業の社長。多くの物語では「悪役」として描かれがちなビジネスマンですが、彼がただの利益追求者ではなく、現代的な経営者として社会課題をビジネスで解決する姿勢が印象に残ります。
映画の序盤では、都会から来た人に対する地元住民の偏見や、コロナ禍でさらに強まった過度の警戒感、ローカルコミュニティの中で目立ったことは忌避したい地元民の心情がコミカルに強調されます。
こうした誇張表現には少し戸惑いを覚えましたが、物語が進むにつれ、それが単なる誇張ではなく、普遍的な誤解や考え方の違いを明確にするための演出でもあるのだと思いました。
やがて登場人物たちの関係は、一緒に時間を過ごし、対話を重ねていく中で少しずつ変わっていきます。その過程で分断や対立とは、相手を知らないこと、理解しようとしないことから生じるのだと実感させられます。
そして、克服するためには、一緒に時を過ごし、対話を続け、相手を知ることが必要だと。この映画が伝えたのは、「違いを恐れず、違いを良きものとして捉えられれば、人生も社会もより良くなる」という前向きなメッセージでもあると感じます。
印象に残ったのは、パソコンやiPadの中に、すでにいない人々の幻影が現れる場面でした。ふとした瞬間に、亡くなった人や別れた人が脳裏に蘇ることは誰にでもあることではないでしょうか。
それは震災やコロナ禍というトラウマを共有する現代において、失われた存在との向き合い方を静かに問いかけるようでした。
映画を観終えて、私自身の未来についても考えさせられました。もうすぐ定年を迎えますが、この映画が示した「軽やかに行動すること」「違いを前向きに捉えること」が、これからの人生の指針になりそうです。新しい世界に飛び込む冒険を始めてみたい、そんな気持ちにさせられました。
全体を通し、見やすいエンターテイメント映画ですが、そのメッセージは非常に深く、普遍的です。登場人物たちがお互いの違いを超えてつながり、受け入れがたい過去を受け入れて、新たな人生のステージに向かう様子が感動的です。
そして、異なる価値観を恐れず、まず動いてみる。そこから何かが生まれるーーそんな勇気を与えてくれる映画でした。
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