劇場公開日 2025年1月17日

「菅田将暉の楽しそうな演技と岩手グルメを楽しむ作品」サンセット・サンライズ 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5菅田将暉の楽しそうな演技と岩手グルメを楽しむ作品

2025年1月17日
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鑑賞方法:映画館

菅田将暉主演ということで鑑賞しました。ジャンル的にはラブコメディでしたが、2020年に新型コロナが発生した年の宮城県の海沿いの街を舞台に、東日本大震災からの復興や震災から10年近く経ってもいまだ傷が癒えない地元の人たちの心、さらには新たに発生したコロナ禍における(今にしてみればいささか大袈裟すぎて滑稽な)規制、そしてどこの地方都市でも抱える深刻な過疎問題などなど、様々な社会問題を上手く取り込んだお話でした。しかも魚介類を中心に地元の特産品を使った料理が目白押しで、この辺りは今同時に上映している「劇映画 孤独のグルメ」の向こうを張っており、実に見ごたえがありました。

勿論お目当ての菅田将暉が実に楽しそうに演技をしていて、ここも期待通り。井上真央も、夫と子供を震災で失った未亡人ながら、地元のアイドル的存在という役柄の光と影を上手く演じており、流石は大河ドラマ主演女優と感じたところでした。

あと、2時間19分という上映時間が、やや長いかなという感じで、実際中盤までその予想通りかなと思わないでもなかったのですが、中盤以降は物語にドライブが掛かって来て一気にエンディングまで進んだ感があり、終わってみればあっという間でした。

そんな訳で、本作の評価は★4.4とします。

鶏