「妖怪版犬神家」鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版 セッキーかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
妖怪版犬神家
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銀行に勤める水木は贔屓にしている龍賀製薬の当主がなくなったことで龍賀家を訪れる。水木の訪問の真の目的はMと呼ばれる魔法薬の流通経路を探ることであった。そこで、鬼太郎の父と出会う。相続の渦中、龍賀家で次々と起こる犯人不明の殺人事件。その謎を水木と鬼太郎の父が協力して解決していく物語。
私は鬼太郎をアニメで視聴したことがある。日曜日の朝ワンピースの前にやっていて、テレビがついていたらなんとなく観ていた。あとは、ケーブルテレビで大昔に放送されたものを小学生のころ観ていた気がする。そんな鬼太郎の前日譚があることを本作で知った。
内容は完全に大人向けである。お化けやグロ系での年齢制限かと思いきやまさかの性的描写による年齢制限であることに驚いた。雰囲気は全体的にかなり湿っぽく、孤立した山奥の村ではびこる訳の分からない伝統や慣習、覇権争いや女同士のいざこさをを生々しく描いている。はっきり言って観ていて楽しいものではないが、現実味があってかわいいタッチのアニメとのギャップがいい意味である。
妖怪とのバトルシーンは鬱々としたストーリーとは打って変わって子供の頃に観ていた子供向けの鬼太郎のアニメを彷彿とさせる。
鬼太郎の父と母も登場し、彼らの関係性や人となりも描かれる。鬼太郎が誕生する瞬間ももちろんあり、目玉の親父の正体も明らかとなる。日曜日の朝に子供が観るものとはかけ離れているが、しっかり大人向けに振り切っていて好感を持てた。
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