「手紙を書こう」最後の乗客 MARさんの映画レビュー(感想・評価)
手紙を書こう
タクシードライバーの男性が、夜中に不思議な若い女性と親子を乗せるが車が動かなくなり…そこで話すうちに思いもよらぬ真実が明かされ…といった物語。
題材は何かわかっていたし、そこからの夜中に現れるという若い女性…とくれば、結末は粗想像がつくし、あとはそれが誰なのか。ドライバー?娘?親子?或いはタケちゃん?…の考察になっていくと思ったが。
想像以上に胸が締め付けられる作品。
ロケーションも良いですね。ちょっと先に大きな通りがあるのに、世界の何処かに取り残されたかのような寂しさ、侘しさを感じられる場所。この雰囲気すごく好きです。
成程、東京にいた以上、完全な当事者でないワタクシなどからすれば「あの日を…」となんとなしに言ってしまいがちだが、忘れたくない人、忘れたい人、あの時自分も…と思う人もいるのだな。
改めて、当事者の本当の気持ちに寄り添うことが大切なのかなと思わされた。
そして、最後タケちゃんにお願いしたことってなんだったんだろう。鈍感な私には気付けなかっただけ?
兎に角、淋しげな雰囲気が織りなす、哀しくも温かい掘り出し物作品だった。
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