リアル・ペイン 心の旅のレビュー・感想・評価
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心にじわじわくる、とっても良い作品
好きな俳優さんのジェシー・アイゼンバーグが監督、脚本、製作、主演の作品、観て良かったです。
原題の「リアルペイン」は面倒なやつみたいな意味で、ベンジーがそんな人なのですが、観ていってると直訳の「本当の痛み」のようにも描かれているようでした。
「痛みを抱えた面倒なやつ」って感じかと思いました。
面倒な人だけど、人一倍繊細で痛みにも敏感なベンジー。
そのベンジーを疎ましく思ったりもするけどベンジーが大好きなデヴィッド。
2人の仲の良さがステキでした。
ユダヤ人解放から80年の時に公開の今作、その悲しい過去を改めて突きつけられましたが、同じルーツの人達との交流のシーンで救われた気持ちになれて、実際辛い事も誰かと共有する事によって救われるのかもと思えました。
ラストに近づくにつれて心にじわじわくるものが大きくなっていきました。
泣かせる作りじゃないし、ここが泣きどころってシーンがあったわけじゃないけど、何かが涙腺を刺激してて、でもその何かはこれって表現しにくくて。
デヴィッドと対比されていたベンジーのラストシーンに寂しい気持ちになれましたが、エンドロール後の雑踏の音に空港でのベンジーを想像して、ベンジーの希望が見える未来を願って心地良い余韻で観終われました。
感じる「痛み」は強烈だが、自分の持っている痛みが不思議と和らぐ
人間は一人で生きられないという呪縛
ロードムービーというジャンル?
タイプが違うかも
主人公は3週間違いで生まれた従兄弟のデビットとベンジーの2人。ポーランドを巡るツアーに参加して祖母が住んでいた頃の家を訪ねる。
ツアーを通して徐々に2人の性格や社会性、生活が語られる。
自身のルーツを訪ねる事は自分へのつながりを知り境遇を考える事になると思う。
奇跡的に生き抜いた祖母がいたから今の自分がいる。
旅を通じてポーランドの街並み、地方の風景、歴史的な建物、遺跡を見ることができます。
兵士の像の前での事、列車の中での出来事、墓地での行い、レストランでの態度、バスの中での涙、随所に感情に問いかけてくるシーンがあります。
基本的人権の尊重と多様性は理解している。
当然だと思う。
ひとり一人、それぞれの人生があって同じようでも違ってて、羨んだり妬んだり生き辛さを感じたり。
そうして今を生きて行く。
人生は上手く行かないもの、思うようにはならないものだと思っています。
時代は人に寄り添う優しい社会であれと言う。
でも人の気持ちを慮る事が苦手な私
見終わって正直言って2人の思いが
「う〜ん?解らない」
痛みと向き合う
あらゆる関係性を投影できる
2人のキャラクターが魅力的で、デヴィッドはいわゆる理系オタクっぽい話し方が特徴だが妻子もいて仕事もちゃんもあって"それなり"に人生がうまくいっている。
多くの理系現代人は自分を投影できるはずだ。
対してベンジーは親戚の中でも問題児でドラッグや自殺未遂などデヴィッドのa real pain "面倒な悩みの種"として登場する。
昔は仲良しだったが大人になってから疎遠になった親戚や友達など誰にでもいるだろう。
オープニングの空港の人混みの中からベンジーを見つけるようなカメラワークが良い。そしてタイトル。
これはエンディングと対になっているのも洒落ていた。
どうかあなたのベンジーを見つけて、一緒に旅をして、抱きしめてあげて欲しい。
人間讃歌。
どう向き合うのか?
俳優ジェシー・アイゼンバーグの監督第2作。
ユダヤ系である彼自身のルーツにも向き合う形で、祖母の故郷のポーランドを訪ねるロードムービー。
彼と従兄弟がお祖母ちゃんの遺言でポーランドを訪ね、史跡ツアーに参加する話なんだけど、突拍子もない困った奴(=a real pain)でそれでも誰もに愛される従兄弟を演じたキーラン・カルキン(「ホーム・アローン」のマコーレー・カルキンの弟)が素晴らしい!
困った奴でありながら誰よりも収容所での感情(これもreal pain)に向き合う…そりゃアカデミー助演男優賞だわ…(彼はユダヤ系ではないらしいんだけど…)
そして、収容所シーンの自然にそうなったと思われる厳粛さとベンジーの慟哭がまさにリアル…
ただね、この映画単体としては素晴らしいんだけど、じゃあユダヤ人がパレスチナで虐殺(ジェノサイド)を行っていることにどう向き合うのか?ということは問わざるを得ない。
ユダヤ系の人々も、まさに今真価を問われてると思いますよ…
変わらない関係性
先日、第97回アカデミー賞ノミネートが発表されましたが、日本では今週以降、該当する作品が毎週1ないしは2本ずつ公開されることが予定されています。
まず今週は、助演男優賞と脚本賞にノミネートされている本作。公開初日のTOHOシネマズシャンテ9時50分の回は思ったよりも少なめな客入りです。
で鑑賞した感想ですが、確かにこの2部門のノミネート、いずれも納得の作品です。特に、キーラン・カルキンの演技は素晴らしく、前哨戦からも「本命」と予想されているようですが、私も3月の授賞式で彼のスピーチが見られる(すなわち受賞する)ことを楽しみにしています。
デヴィッド(ジェシー・アイゼンバーグ)は従兄弟ベンジー(キーラン・カルキン)を伴い、亡き祖母の母国であり自分たちのルーツであるポーランドへ。序盤の二人を見ていると「几帳面なデヴィッド」が「ちょっと変わり者でマイペースなベンジー」に振り回され続けるドタバタロードムービーを想像するのですが、いやいや「脚本賞ノミネート」をなめちゃいけません。特にポイントとなるのはこれが「二人旅」ではなく、他にガイドと3組4名の参加者が一緒の「ツアー」であること。「二人のシーン」と「他人が一緒のシーン」を代わる代わる時間経過していくなかで、二人の関係性や本質が見えてきてストーリーにみるみる深みが増していきます。
人は皆、年齢を重ねていく過程でいろいろな「悲しみ」を経験します。そしてその辛さが解るからこそ、他者の「悲しみ」に対しても我が事のように思えるようになるものです。ただ一方で、世の中には悲しむべき現実が溢れているからこそ、ある程度の「鈍感さ」や「距離」が自分を保つための必要性であったりもします。
人一倍感受性の強いベンジーにとって、デヴィッドは唯一「鈍感なフリ」を出来る気の置けない相手。そして、それを解っているからこそ、振り回されても決して突き放さないデヴィッド。お互い大人になり、距離を置く時間が長くなりつつあっても、変わらない関係性でいる二人に羨ましさと物悲しさを感じる一本。お薦めです。
ロードムービー
ポーランドをルーツにもつユダヤ人2人
ジェシー・アイゼンバーグとキーラン・カルキンが全く逆のキャラのいとこ同士
主演、監督のジェシー・アイゼンバーグはある意味日本人的、波風立てず、常に空気を読みながら生きている
相方のキーラン・カルキン、いつも出演作ではクズ野郎の役ばかり演じているが、この作品でも空気を読まず自分勝手、ポーランドのツアーでも常に問題を起こしていく
しかし、結果的に他人の印象に残り愛されるのは!?
イギリス人ツアーコンダクター役のウィル・シャープ、「エマニュエル」では全く逆のキャラで、最後まで気づかず
ツアー参加者の一人、ジェニファー・グレイ、「ダーティ・ダンシング」のヒロイン役の人!(これも全く気づかず)
ラストのキーラン・カルキンの表情が印象的 オワリ!
ポーランド行ってみたい。
いとこの魅力がイマイチ
旅の本質を描いた傑作ロードムービー
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