「心にじわじわくる、とっても良い作品」リアル・ペイン 心の旅 小町さんの映画レビュー(感想・評価)
心にじわじわくる、とっても良い作品
好きな俳優さんのジェシー・アイゼンバーグが監督、脚本、製作、主演の作品、観て良かったです。
原題の「リアルペイン」は面倒なやつみたいな意味で、ベンジーがそんな人なのですが、観ていってると直訳の「本当の痛み」のようにも描かれているようでした。
「痛みを抱えた面倒なやつ」って感じかと思いました。
面倒な人だけど、人一倍繊細で痛みにも敏感なベンジー。
そのベンジーを疎ましく思ったりもするけどベンジーが大好きなデヴィッド。
2人の仲の良さがステキでした。
ユダヤ人解放から80年の時に公開の今作、その悲しい過去を改めて突きつけられましたが、同じルーツの人達との交流のシーンで救われた気持ちになれて、実際辛い事も誰かと共有する事によって救われるのかもと思えました。
ラストに近づくにつれて心にじわじわくるものが大きくなっていきました。
泣かせる作りじゃないし、ここが泣きどころってシーンがあったわけじゃないけど、何かが涙腺を刺激してて、でもその何かはこれって表現しにくくて。
デヴィッドと対比されていたベンジーのラストシーンに寂しい気持ちになれましたが、エンドロール後の雑踏の音に空港でのベンジーを想像して、ベンジーの希望が見える未来を願って心地良い余韻で観終われました。
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